米・シンガポール・香港・中国メディア;北朝鮮暴走に対する日中の対応(2016/09/13)
9月12日付
Globali「北朝鮮の暴走止まらずー5度目の核実験(3)」の中で、“北朝鮮は、(日米韓のみならず英仏も国連安全保障理事会において、更に厳しい追加制裁を求める動きに対して)この動きを笑止千万と撥ね付け、更なる核実験の準備に入った”と報じた。この追加情報に対して、日本は独自制裁の導入含めて、断固たる対応措置を講ずると表明しているが、今回の核実験実施について事前説明を受けていたとされる中国は、米韓の威圧でかかる行動に出たとして、北朝鮮を擁護するコメントを発表した。
9月12日付米
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「中国、北朝鮮の脅威は米国がもたらしたもので、追加制裁導入は疑問と主張」
「●中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は9月12日の定例会見で、北朝鮮の5度目の核実験について、責任は中国ではなく、北朝鮮との確執を高めた米国にあると表明。
●同外交部のコメントは、バラク・オバマ大統領が、北朝鮮の追加核実験を受けて、中国に有効な制裁を取るよう求めたことへの反発。...
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9月12日付米
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「中国、北朝鮮の脅威は米国がもたらしたもので、追加制裁導入は疑問と主張」
「●中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は9月12日の定例会見で、北朝鮮の5度目の核実験について、責任は中国ではなく、北朝鮮との確執を高めた米国にあると表明。
●同外交部のコメントは、バラク・オバマ大統領が、北朝鮮の追加核実験を受けて、中国に有効な制裁を取るよう求めたことへの反発。
●更に華報道官は、これまでの経緯から制裁に効果はなく、北朝鮮の核問題解決には“対話と説得”しかないともコメント。」
同日付シンガポール
『ザ・ストレーツ・タイムズ』紙(
『ロイター通信』記事引用):「中国は制裁だけでは北朝鮮の核問題は解決不可とし、日本の首相は“断固反対”と表明」
「●中国外交部の華報道官は、北朝鮮の核問題解決には相互対話が必須とし、(米韓軍事演習や新型迎撃ミサイル配備を計画し)悪戯に北朝鮮を挑発している米国の責任を追及。
●一方、安倍晋三首相は9月12日、自衛隊幹部を前にして、今年に入って通算2度の核実験を行った北朝鮮を許してはならないと表明。
●
『共同ニュース』報道によると、北朝鮮外交部の李容浩(イー・ヨンホ)部長(外相に相当、前6ヵ国協議首席代表)が米国での国連総会出席のため、9月12日に中継地の北京に到着し、北朝鮮大使館に滞在。ただ、中国高官との会談は未定。」
同日付香港
『アジア・タイムズ』オンラインニュース:「安倍首相、北朝鮮の核実験を受けて自衛隊幹部に警戒発令」
「●安倍首相は自衛隊幹部を前にして、北朝鮮の度重なる核実験で、東アジアは“前例にない”程安全保障上の危機を迎えていると檄。
●また同首相は、中国公船による領海侵犯も頻発しており、日本の安全保障を脅かす事態が迫っていると警戒発令。」
同日付中国
『チャイナ・デイリィ』:「安倍首相、北朝鮮の核実験は“絶対容認不可”と表明」
「●安倍首相は9月12日、北朝鮮の度重なる核実験は絶対容認できないと表明。
●一方、韓国の
『聯合ニュース』は、韓国高官の情報として、北朝鮮が更なる核実験を実施する準備を整えていると報道。」
北朝鮮は国際社会を敵に回してでも、更なる核・ミサイル開発を進めようとしている。しかし、一方で、先週北海道に未曾有の被害をもたらした台風10号によって、北朝鮮北東部でも死者・行方不明者500人以上、避難者10万人以上の被害が発生している。北朝鮮政府は形振り構わず、国際社会に公式支援要請を発信した。
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米・英・ロシア・中国メディア;北朝鮮の暴走止まらずー5度目の核実験(2016/09/09)
8月29日付
Globali「北朝鮮をめぐる現況(3)-国連非難決議」の中で、“(北朝鮮が発射した)飛行距離2,000キロメーターにも及ぶと評価された潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の脅威を放置することはまずいと考えたのか、はたまた、9月初めに開催される主要20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)の開催国の中国として、関係各国の協力を仰ぐことが重要だと判断したためか、中国が態度を軟化したこともあって、この程ようやく国連安全保障理事会の非難声明が採択された”と報じた。そして暴走が止まらない北朝鮮は、この安保理非難声明に反発してか、あるいは、G20サミットや東アジアサミットの機会に、日米中韓が連携して北朝鮮非難に当ろうとしていることに抵抗してか、通算5度目となる核実験を実施した。
9月9日付米
『Foxニュース』(
『CNNニュース』報道引用):「北朝鮮、核弾頭搭載の核実験が成功と発表」
「●北朝鮮国営メディアは9月9日、北朝鮮が小型化・軽量化された核弾頭の実験に成功したと発表。
●2006年から通算5度目の核実験で、爆発力は10キロトンと推定され、前回実験のほぼ2倍の威力。
●因みに、広島投下の原爆は15キロトン。
●韓国国防部(省に相当)は、核実験が成功したのかどうか精査中とコメント。...
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9月9日付米
『Foxニュース』(
『CNNニュース』報道引用):「北朝鮮、核弾頭搭載の核実験が成功と発表」
「●北朝鮮国営メディアは9月9日、北朝鮮が小型化・軽量化された核弾頭の実験に成功したと発表。
●2006年から通算5度目の核実験で、爆発力は10キロトンと推定され、前回実験のほぼ2倍の威力。
●因みに、広島投下の原爆は15キロトン。
●韓国国防部(省に相当)は、核実験が成功したのかどうか精査中とコメント。
●米空軍は、WC-135コンスタント・フェニックス大気収集機を飛ばして大気中の空気サンプルを収集し、また、日本も4機のジェット機を飛ばして、それぞれ大気中の放射能濃度を調査。
●韓国気象庁は、マグニチュード5.0の人工地震を観測したと発表。」
同日付米
『ABCニュース』:「オバマ氏:北朝鮮の核実験には“深刻な対応”が必要とコメント」
「●ジョシュ・アーネスト大統領府報道官は、オバマ大統領が韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相とそれぞれ電話で話し、3ヵ国が連携して北朝鮮の暴走に対して強い態度で臨み、更なる制裁の実施についても協議していくこととしたと発表。
●朴大統領は、愚かで無謀な行為とし、また、安倍首相は、断じて容認できないものとそれぞれ厳しく非難。」
同日付英
『ジ・インディペンデント』紙:「北朝鮮、5度目で過去最大規模の核実験が成功したと発表」
「●北朝鮮の5度目の核実験は、68回目の建国記念日に当る9月9日に、しかも、G20サミットが、北朝鮮の同盟国とされる中国で実施された直後に実行されており、中国の反発は必至。
●北朝鮮は、4度目の核実験及び度重なるミサイル発射実施で、国連安保理より世界で最も厳しい制裁を科せられているが、専門家によると、北朝鮮は、かかる制裁は核開発とミサイル計画には全く影響がないということを世に知らしめようとの決意の表れと分析。
●なお北朝鮮は、9月6日に3発の中距離弾道ミサイル“ロドン”を発射したが、飛行距離は620マイル(約1,000キロメーター)で、日本の排他的経済水域に着弾。」
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「北朝鮮の核実
験を受け、安倍氏とオバマ氏が新たな制裁実施に動く」
「●
『共同ニュース』によると、安倍首相とオバマ大統領は緊急電話会議を開き、北朝鮮の5度目の核実験を強く非難し、新たな追加制裁を実施する準備に入ることで合意。
●なお、国連安保理は今年1月、北朝鮮の4度目の核実験を受けて、追加制裁を採択済み。」
同日付中国
『環球時報』(
『新華社通信』記事引用):「中国、北朝鮮の核実験に断固反対」
「●中国外交部は9月9日、北朝鮮の5度目の核実験を受けて、これは明らかに国連制裁決議違反であり、中国として断固反対するとする声明文を発表。
●更に、北東アジアの平和と安定のため、中国として、北朝鮮が核を放棄することを改めて強く求めるとも付言。」
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