8月22日付
Globali「北朝鮮をめぐる現況(2)」の中で、“北朝鮮は、直近のロンドン駐在外交官の亡命含めて、昨年から今年にかけて海外駐在高官等の亡命・失踪が頻発していることから、海外各地の外交官らを監視する保安要員を増強するだけでなく、陰謀を企てているとして韓国を非難し、海外駐在もしくは海外訪問中の韓国人に対するテロ攻撃を示唆している”と報じた。更に北朝鮮は、中ロの反対もあって、国連安全保障理事会が何ら具体的非難声明を出せないことを嘲笑うかのように、8月24日早朝に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した。しかし、飛行距離2,000キロメーターにも及ぶと評価されたSLBMの脅威を放置することはまずいと考えたのか、はたまた、9月初めに開催される主要20ヵ国・地域首脳会議の開催国の中国として、関係各国の協力を仰ぐことが重要だと判断したためか、中国が態度を軟化したこともあって、この程ようやく安保理の非難声明が採択された。
8月27日付米
『ロイター通信米国版』:「国連安保理、北朝鮮のミサイル発射を非難」
「●国連安保理は8月26日、北朝鮮が8月24日に行ったSLBM発射実験を含めた一連のミサイル発射について、国連制裁決議に違反するとして非難する共同声明を採択。
●同声明では、状況を注意深く監視し続け、更なる強硬な措置を取ると警告。
●今月初め、日米韓が北朝鮮非難声明を出すよう提案していたが、中国側が、韓国配備を決めた米軍の終末高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)導入に反対する文言を入れるよう求めたことより、頓挫。...
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8月27日付米
『ロイター通信米国版』:「国連安保理、北朝鮮のミサイル発射を非難」
「●国連安保理は8月26日、北朝鮮が8月24日に行ったSLBM発射実験を含めた一連のミサイル発射について、国連制裁決議に違反するとして非難する共同声明を採択。
●同声明では、状況を注意深く監視し続け、更なる強硬な措置を取ると警告。
●今月初め、日米韓が北朝鮮非難声明を出すよう提案していたが、中国側が、韓国配備を決めた米軍の終末高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)導入に反対する文言を入れるよう求めたことより、頓挫。
●北朝鮮が発射したSLBMは、約500キロメーター(300マイル)飛行して日本海に着水。」
同日付
『Foxニュース』(
『AP通信』記事引用):「国連、北朝鮮の4発のミサイル発射を非難」
「●国連安保理メンバーの15ヵ国が合意した非難声明は、北朝鮮が7~8月に行った4発のミサイル発射に対するもの。
●特に8月24日発射のSLBMについて、韓国高官は、北朝鮮の技術が進歩していてこれまでの最長飛行距離を達成しており、韓国のみならず日本の一部も攻撃対象となる恐れがあるとして警戒。
●なお、今回採択された共同声明では、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定を維持する重要性を強調し、対話を通じた平和的な解決に努力するとも言及。」
同日付英
『BBCニュース』:「中国、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験を非難する国連決議に賛同」
「●北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、SLBMの発射実験は偉大な成果であり、米国本土をも“標的”とすることができると豪語。」
同日付韓国
『聯合ニュース』:「国連安保理、北朝鮮ミサイル発射を非難」
「●韓国外交部は8月27日、北朝鮮の一連のミサイル発射を非難する国連安保理声明が採択されたと発表。
●同部はまた、韓国政府は今後とも関係各国と連携を図り、朝鮮半島の平和と安定を確保するために国際社会と協調していくとコメント。」
一方、同日付英
『メール・オンライン』(
『AFP通信』記事引用):「専門家、北朝鮮のSLBM
は2018年まで完成しないと分析」
「●米国のジョンズ・ホプキンス大学(メリーランド州在の私立大学で全米ランキング10位)の米韓研究所が公表しているウェブサイト“38ノース”は8月26日、北朝鮮が8月24日に発射したSLBMの飛行距離は確かにこれまでで最長だったが、実戦可能なSLBMの開発は早くて2018年後半になるとの分析を発表。
●今回のSLBM発射は成功かも知れないが、数々の経済制裁等で北朝鮮は、SLBM搭載・発射が可能な新型潜水艦建造に苦慮。
●ただ、SLBMの技術開発で、迎撃が困難な核弾頭搭載のミサイル発射が可能となる恐れがあると警告。」
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