米・英・ドイツ・ロシア・中国メディア;トランプ大統領招待を断り、ドゥテルテ大統領が中国軍艦に乗艦して上機嫌(2017/05/03)
5月2日付Globali「トランプ大統領、中国に弱腰の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国フィリピンのドゥテルテ大統領をホワイトハウスに招待」の中で、“トランプ大統領は、オバマ前大統領と犬猿の仲だったドゥテルテ大統領をホワイトハウスに招待し、新たな米比関係構築に向けた積極姿勢を示している”と報じた。しかし、招待される前に飛んでいく我が国首相と異なり、ドゥテルテ大統領は多忙を理由に訪米を辞退すると言い出しただけでなく、同じ日にフィリピン訪問中の中国軍艦に乗艦して中比蜜月関係を演じて見せた。トランプ大統領のツイッター攻撃が恐ろしい。
5月1日付米
『ニューヨーク・タイムズ』紙:「ロドリゴ・ドゥテルテ大統領、多忙のためホワイトハウス訪問は無理と発言」
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は5月1日、多忙を極めるため、ドナルド・トランプ大統領からのホワイトハウス招待には応じかねると発言した。同大統領は、ロシアやイスラエルの訪問が決まっており、訪米の時間が取れないだろうとする。
ラインス・プリーバス首席報道官は、北朝鮮問題対応のため、アジア諸国における米政策理解者を増やす目的だとコメントしたが、ドゥテルテ大統領は、4月30日(米国時間4月29日)のトランプ大統領との電話会談は和やかに進んだとしながらも、北朝鮮との緊張を高めずに自制するよう求めたことを明らかにした。...
全部読む
5月1日付米
『ニューヨーク・タイムズ』紙:「ロドリゴ・ドゥテルテ大統領、多忙のためホワイトハウス訪問は無理と発言」
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は5月1日、多忙を極めるため、ドナルド・トランプ大統領からのホワイトハウス招待には応じかねると発言した。同大統領は、ロシアやイスラエルの訪問が決まっており、訪米の時間が取れないだろうとする。
ラインス・プリーバス首席報道官は、北朝鮮問題対応のため、アジア諸国における米政策理解者を増やす目的だとコメントしたが、ドゥテルテ大統領は、4月30日(米国時間4月29日)のトランプ大統領との電話会談は和やかに進んだとしながらも、北朝鮮との緊張を高めずに自制するよう求めたことを明らかにした。
同日付英
『ジ・インディペンデント』紙:「フィリピンのドゥテルテ大統領、トランプ大統領のホワイトハウス招待を断ることになろうと発言」
これまでの米比蜜月関係を見直し、中国やロシアとの連携を深めようとしているドゥテルテ大統領は、麻薬撲滅キャンペーンの一環で、フィリピン国家警察や“自警団”による麻薬犯罪容疑者の非合法殺人で7千人以上が犠牲になっていることを容認している。
そこで、トランプ大統領によるドゥテルテ大統領のホワイトハウス招待は、人権問題団体他多くから非難を浴びていたが、当のドゥテルテ氏はそのような話はお構いなく、日程調整が難しいことを理由に訪米を見合わせることになろうと発言した。
なお、ドゥテルテ大統領は、バラク・オバマ前大統領とは相容れない関係であったが、トランプ大統領就任で米比関係は改善しつつあると語っている。
5月2日付ドイツ
『DPA国際ニュース(ドイツ通信)』:「フィリピンのドゥテルテ大統領、訪米は不確かと表明」
ドゥテルテ大統領は、訪米が難しい理由として、年内にロシアとイスラエルへの公式訪問が決まっていて、更に、今年後半(11月)に開催される東アジアサミットのホスト国となっていること等を挙げた。なお、東アジアサミットへのトランプ大統領の出席が予定されている。
一方、同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「ドゥテルテ大統領、自身出身地(ダバオ市)寄港中の中国軍艦を訪問」
ドゥテルテ大統領は5月1日、自身の出身地であるダバオ市(フィリピン南部ミンダナオ島)に寄港中の中国軍艦を訪問した。中比関係が更に密接となっていることを内外に示す意図とみられる。
中国軍艦がフィリピンに寄港するのは2010年以来のことで、同大統領は、3隻のうちのミサイル駆逐艦“長春(チャンチュン)”に乗艦した。同大統領は前日の4月30日、マニラで開催されたASEANサミットにおいて、南シナ海問題で中国を糾弾する表現は削除し、代わって中国との関係改善を評価する議長声明を発信している。
同日付中国
『チャイナ・デイリィ』:「中国軍艦がフィリピンに寄港」
中国海軍の軍艦3隻が4月30日、フィリピン親善訪問のためダバオ市に入港した。翌日の5月1日には、ドゥテルテ大統領の表敬訪問を受けたが、同大統領はミサイル駆逐艦“長春”に乗艦した上で、とても美しくきれいな軍艦だと上機嫌であった。
中国軍艦のフィリピン寄港は2010年以来であるが、軍高官及び軍事専門家は、南シナ海問題に関し、中比関係が良好になっている表れであるとコメントしている。
閉じる
米・英・ドイツ・ロシア・韓国メディア;北朝鮮の挑発行為(ミサイル発射)失敗!(2017/03/23)
3月21日付
Globali「米国務長官、東アジアを初歴訪(3)-中国訪問総括」で報じたとおり、ティラーソン国務長官の訪中に合わせたかのように、北朝鮮は3月19日、またしても新型ロケットエンジンの燃焼試験実施という挑発行為に出た。そして更に、北朝鮮のミサイル開発技術の進歩を披歴するかのように、3月22日にミサイル発射実験を行ったが、これは見事に失敗に終わった模様で、また北朝鮮の高官が責任を取らされて粛清されることが危惧される。
3月22日付米
『AP通信』:「米韓、北朝鮮のミサイル発射が失敗と発表」
「●米太平洋軍司令官は3月22日、同日朝に北朝鮮が発射したミサイルは、数秒後に爆発した模様で失敗に終わったと発表。
●同司令官によると、米軍が超音速爆撃機を、目下進行中の米韓合同軍事演習に参加させたことに抗議するためのミサイル発射だと推測。
●韓国国防部も、北朝鮮東岸部の元山(ウォオンサン、編注;東海側港湾工業都市で軍港もある中心都市)からミサイルが発射されたと確認したが、ミサイルの種類は目下特定中。...
全部読む
3月22日付米
『AP通信』:「米韓、北朝鮮のミサイル発射が失敗と発表」
「●米太平洋軍司令官は3月22日、同日朝に北朝鮮が発射したミサイルは、数秒後に爆発した模様で失敗に終わったと発表。
●同司令官によると、米軍が超音速爆撃機を、目下進行中の米韓合同軍事演習に参加させたことに抗議するためのミサイル発射だと推測。
●韓国国防部も、北朝鮮東岸部の元山(ウォオンサン、編注;東海側港湾工業都市で軍港もある中心都市)からミサイルが発射されたと確認したが、ミサイルの種類は目下特定中。」
同日付英
『ニューズウィーク欧州』誌:「北朝鮮のミサイル、発射後“数秒後に爆発”」
「●
『ロイター通信』によれば、今回ミサイルが発射された北朝鮮の元山では、昨年数発の中距離弾道ミサイルが発射。
●なお、北朝鮮は3月21日、米韓両軍による大規模軍事演習の脅威に対抗するため、北朝鮮は今後とも核・ミサイル開発を進めざるを得ないと表明。」
同日付ドイツ
『DPA(ドイツ通信)』:「韓国、北朝鮮のミサイル発射は失敗と発表」
「●今回のミサイル発射の直前、レックス・ティラーソン米国務長官が日韓中3ヵ国を訪問し、北朝鮮の度重なる挑発行為に対して、もっと厳しい対応を取る必要があると表明したばかり。
●なお、北朝鮮は2016年、2度の核実験と20発余りの弾道ミサイルを発射。」
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「米軍のB-1B
爆撃機、朝鮮半島で実施中の米韓合同軍事演習に参加」
「●米韓両軍が進めている軍事演習に、緊急爆撃シミュレーションの目的で米軍のB-1B爆撃機が参加。
●米軍高官は、同爆撃機が参加した模擬訓練は上首尾だったとコメント。
●なお、同模擬訓練の数時間前に行われた、北朝鮮によるミサイル発射は失敗と報道。」
同日付韓国
『ザ・コーリア・ヘラルド』紙:「北朝鮮が実施したミサイル発射による挑発行
為は失敗」
「●韓国国防部は、北朝鮮が発射したミサイルが数秒後に爆発したため、発射と同時に把握することはできなかったが、日本の
『共同通信』が他に先駆けて一報。
●なお、今回発射したミサイルは、推力エンジンの誤作動によって失敗したものと推測。」
閉じる
その他の最新記事