米・英・ロシア・台湾・中国メディア;米軍、南シナ海で再び”航行の自由”にチャレンジ(2016/02/01)
米国務省のケリー長官は先週訪中の上、王外交部長(外務大臣に相当)と面談し、北朝鮮による4度目の核実験実施への対抗措置として、国連安全保障理事会による追加制裁の具体案につき協議した。しかし、中国側は総論賛成なるも、北朝鮮支配体制を危うくするような極端に厳しい措置には消極的で、何ら具体的合意はみられなかった。北朝鮮の蛮行から3週間経っても、中国が煮え切らないために進展がないことに苛立ったのか、米中が緊張関係にある南シナ海で、米軍が昨年の10月に続いて「航行の自由」を実力行使する行動に出た。今回の航行海域が、中国本土からも近く、最も強い実効支配を行っている西沙(パラセル)諸島近海であったため、中国側の抵抗はすさまじく、一触即発の危険をはらんでいると各国メディアが伝えた。
1月31日付米
『CNBCニュース』(
『ロイター通信』記事引用)は、「米艦船が南シナ海のトリトン島近海を航行したことに中国軍激怒」との見出しで、次のように報じた。
「・米海軍の艦船“カーティス・ウィルバー”が1月30日、南シナ海の西沙諸島内のトリトン島領海の12海里(約22キロメーター)内を、“航行の自由”を確保するための監視航行を実施。
・同島は現在、中国が実効支配している他、ベトナムと台湾も領有権を主張。...
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1月31日付米
『CNBCニュース』(
『ロイター通信』記事引用)は、「米艦船が南シナ海のトリトン島近海を航行したことに中国軍激怒」との見出しで、次のように報じた。
「・米海軍の艦船“カーティス・ウィルバー”が1月30日、南シナ海の西沙諸島内のトリトン島領海の12海里(約22キロメーター)内を、“航行の自由”を確保するための監視航行を実施。
・同島は現在、中国が実効支配している他、ベトナムと台湾も領有権を主張。
・中国外交部は、中国の主権内の領海を事前通告もなく艦船を航行させたとして、米国を非難。
・中国国防部も、重大な違反行為で断固反対するとともに、米軍の如何なる挑発行為に対しても、中国軍は必要な対抗措置をとると警告。」
1月30日付英
『BBCニュース』は、以下のように伝えた。
「・米国防総省のデイビス報道官は、今回の航行は、中国・ベトナム・台湾の行き過ぎた領有権主張を牽制し、国際法上認められた“航行の自由”を確保するための正当な行動だと表明。」
1月31日付ロシア
『スプートニク』国際オンラインニュースは、次のように報じた。
「・中国国防部の陽(ヤン)報道官は、米軍の蛮行は中国国内法に違反し、また、海域の平和を乱すものだと強く非難。
・中国外交部は、同海域で領有権を主張するフィリピンやベトナムは、米軍をたきつけて悪戯に緊張を高めているとコメント。」
同日付台湾
『台湾サン』は、以下のように伝えた。
「・今月初め、米上院軍事委員会のマケイン委員長(共和党)は、昨年10月に実施した“航行の自由”航海の再実行をためらうオバマ大統領を非難しており、今回の実行について評価するとのコメントを発表。」
また、同日付中国
『人民日報』は、次のように報じた。
「・米海軍艦船が中国領のトリトン島領海内を、事前通告なく侵入・航行したことに対して、中国人民解放軍はすぐさま警告を発し、速やかに出ていくよう要求。
・中国国防部陽報道官は、これまで米軍は艦船や戦闘機などを何度も、中国領有権内の島々の空域・海域に侵入させているが、これらは両国間の緊張を悪戯に高めるだけの蛮行であり、同海域の平和と安定を脅かすものと強硬にクレーム。」
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米・英・中国メディア;日本のリーダーの年頭挨拶(2016/01/04)
新しい年を迎えて、天皇陛下並びに安倍首相がそれぞれ年頭の挨拶をされているが、各国メディアが好意的に報道している。
1月2日付米
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「天皇、年頭挨拶で世界平和を訴える」との見出しで次のように報じた。
「・1月2日の一般参賀で、天皇陛下は、世界の平和を祈念。
・2011年3月の東日本大震災に伴う、津波及び福島原発事故で故郷を追われた被災者達への労りの気持ちも吐露。
・一般参賀には、4万4千人が参加。」
同日付英
『ジ・インディペンデント』紙は、次のように伝えた。...
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1月2日付米
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「天皇、年頭挨拶で世界平和を訴える」との見出しで次のように報じた。
「・1月2日の一般参賀で、天皇陛下は、世界の平和を祈念。
・2011年3月の東日本大震災に伴う、津波及び福島原発事故で故郷を追われた被災者達への労りの気持ちも吐露。
・一般参賀には、4万4千人が参加。」
同日付英
『ジ・インディペンデント』紙は、次のように伝えた。
「・一般参賀には、明仁天皇(82歳)初め美智子妃殿下、皇太子、雅子皇太子妃殿下なども列席。
・雅子妃は、美智子妃と同様、民間から皇族に嫁いだこともあってか、ストレス性疾患にかかっており、滅多に公けに姿を見せることはなかった。
・天皇は今の日本の憲法下では象徴であり、政治的権力は持たないが、国民からは慕われている。」
一方、1月4日付米
『ABCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「安倍首相、領土問題解決のためプーチン氏との首脳会談必須と表明」との見出しで、以下のように報じた。
「・安倍首相は1月4日の年頭記者会見で、ロシアとの平和条約締結のため、プーチン大統領との首脳会談が必要と表明。
・両国は、北方領土の帰属問題がネックとなって、第二次大戦終了後70年経った今も、平和条約が未締結。
・プーチン氏の来日は何度か予定されたが、ウクライナ問題等で西欧の対ロシア経済制裁等もあって、未だ実現できていない。
・日本側は、ロシアのルーブル危機や、極東開発への日本の投資促進期待から、今が両国間交渉にとって良い時機と推測。」
同日付ロシア
『スプートニク』国際オンラインニュースは、次のように伝えた。
「・プーチン大統領は2014年秋に訪日予定であったが、両国間の政治的問題から延期。
・昨年11月のトルコで開催のG-20サミットでは短時間の面談。」
また、同日付中国
『中央テレビ』国営通信は、「日本の首相、年頭会見で日本の非戦を確約」との見出しで、以下のように報じた。
「・昨秋成立の安保法制は、非常事態に備えるものであり、非戦を確実にするものと宣言。
・2016年は、(新3本の矢政策の)国内総生産(GDP)を今の490兆円から2020年頃までに600兆円に引き上げ、希望出生率を今の1.4人から2025年までに1.8人まで上昇などの諸政策実現のスタートの年と表明。
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