米・英・ロシア・アフリカ・中国メディア;世界銀行が2016年成長率引き下げ!(2016/01/08)
1月4日付
Globali「2016年の世界及び日本の展望」の中で、中国(経済成長鈍化)リスクや原油安リスクがあるものの、世界及び日本の今年の展望はさほど悲観するものではないと予想した。しかし、年明けから中国株急落、原油価格11年振りの安値、サウジアラビアとイラン国交断絶、更には、北朝鮮核実験実施と不安要素が一斉に噴き出したお蔭で、世界及び日本の市場は大幅な下落となっている。そうしたことを見越したように、世界銀行(WB)が2016年の世界全体の経済成長見通しを、2.9%に引き下げたと各国メディアが伝えている。
1月6日付米
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「WB、2016年世界の経済成長率を2.9%に下方修正」との見出しで、次のように報じた。
「・WBは1月6日、2016年の世界全体の経済成長率見通しを、2015年6月の前回予想の3.3%から2.9%に下方修正。
・中国経済の減速や、原油などの資源安の影響で、新興国の経済が想定以上に伸び悩むとみたため。
・新興国全体は、2015年実績の4.3%より若干上昇し4.8%の見通し(但し、前回予想は5.4%)。...
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1月6日付米
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「WB、2016年世界の経済成長率を2.9%に下方修正」との見出しで、次のように報じた。
「・WBは1月6日、2016年の世界全体の経済成長率見通しを、2015年6月の前回予想の3.3%から2.9%に下方修正。
・中国経済の減速や、原油などの資源安の影響で、新興国の経済が想定以上に伸び悩むとみたため。
・新興国全体は、2015年実績の4.3%より若干上昇し4.8%の見通し(但し、前回予想は5.4%)。中国については、2015年の6.9%より6.7%に下がると予想(前回予想は7.0%)。
・米国景気は堅調とみて、2015年の2.5%より若干上昇し2.7%の見通し(前回予想は2.8%)。」
1月7日付英
『UKニュース』は、以下のように伝えた。
「・先進国の経済成長見通しは2.1%と、2015年実績の1.6%より上昇するも、前回予想より引き下げ。
・新興国の内、ロシアとブラジルは引き続き景気後退(マイナス成長)とみるが、中国は6.7%、インドは7.8%と、前回予想より若干引き下げたが、いずれも高い成長率と予想。」
同日付ロシア
『スプートニク』国際ニュースは、次のように報じた。
「・世界経済見通しは2.9%と、前回予想の3.3%より引き下げたものの、2015年実績の2.4%より高い成長率を予想。
・米国は2.7%、ユーロ圏も1.7%成長と予想。」
同日付アフリカ
『オール・アフリカ』ケニア・オンラインニュースは、以下のように伝えた。
「・世界の貧困層の40%以上は途上国に存していて、その途上国の2015年の成長率は鈍化し、2016年も同様とみる。
・但し、米国の利上げや世界各地での緊張激化などの逆風があるものの、世界全体では2015年の2.4%より高く、2.9%の成長率と予想。」
同日付中国
『グローバル・タイムズ(環球時報、人民日報英文版)』は、
『新華社通信』記事を引用して次のように報じた。
「・世界全体、特に中国を含めた新興国の経済成長見通しは、エネルギー資源を含めた価格の安定、高成長が期待される国の今後の展開、更に、中国について言えば、消費及びサービス産業の成長へのシフト実現にかかっている。」
なお、WBが発表した2016年経済成長率の主な数値は以下のとおり。
<2016年>(昨年6月予想)
・世界全体 2.9% (3.3%)
・日本 1.3% (1.7%)
・米国 2.7% (2.8%)
・ユーロ圏 1.7% (1.8%)
・中国 6.7% (7.0%)
・インド 7.8% (7.9%)
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米・英・ロ・中国メディア;2015年時の人はメルケル首相(2015/12/11)
米タイム誌は1927年以来、「良くも悪くも、最もニュースに影響を与えた人」を「今年の人」に選んできている。そして2015年の時の人は、ドイツのアンゲル・メルケル首相(61歳)が選ばれたと各国メディアが伝えた。
12月9日付米
『タイム』誌は、「本誌は12月9日、2015年の時の人に、ドイツのアンゲル・メルケル首相を選出した。今回、本誌の表紙は、著名なアイルランド人人物画家のコリン・デビッドソン氏が描いたメルケル像を掲載したが、実は、ジョージ・ブッシュ前大統領も、影響を受けた政治家として、メルケル首相の人物画を描き、ダラス(テキサス州)に所有するジョージ・ブッシュ図書館に掲げている。なお、ブッシュ氏は、プーチン大統領、ブレア前首相など20人以上の各国首脳を描いている。...
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12月9日付米
『タイム』誌は、「本誌は12月9日、2015年の時の人に、ドイツのアンゲル・メルケル首相を選出した。今回、本誌の表紙は、著名なアイルランド人人物画家のコリン・デビッドソン氏が描いたメルケル像を掲載したが、実は、ジョージ・ブッシュ前大統領も、影響を受けた政治家として、メルケル首相の人物画を描き、ダラス(テキサス州)に所有するジョージ・ブッシュ図書館に掲げている。なお、ブッシュ氏は、プーチン大統領、ブレア前首相など20人以上の各国首脳を描いている。」と報じた。
同日付米
『Foxニュース』は、「メルケル首相を時の人に選ぶに当り、タイム誌は“自由主義世界を牽引する首相”とのサブタイトルを付けている。なお、個人の女性が時の人に選出されたのは直近20年で初めてのことである(編注;1952年に英国エリザベス女王が、1986年にフィリピンのコラソン・アキノ大統領が選ばれている)。」とし、「最終選考には、ドナルド・トランプ氏(米不動産王で大統領選共和党候補のひとり)、アブ・バクル・バグダディ容疑者(過激派組織イスラミックステート最高指導者)、プーチン大統領、ロハニ大統領(イラン)など7人が候補者となっていた。」と伝えた。
同日付米
『USAトゥデイ』紙は、「最近5年間の時の人に選出されたのは以下どおり:
・2014年エボラ出血熱医療従事者(命を懸けて、西アフリカ他で伝染病根絶に努力)
・2013年フランシスコ教皇(ローマ・カトリック教会1,200年の歴史上、初の非欧州人)
・2012年オバマ大統領(米国を変える、と叫んで2期目も当選)
・2011年アラブの春を達成した反政府抗議グループ(チュニジアのジャスミン革命を発端として、エジプトやリビアの長期独裁政権を転覆)
・2010年マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者で、世界5億人以上が参加のソーシャル・ネットワークを展開)」と報じた。
12月10日付英
『UKニュース』は、タイム誌のナンシー・ギブス編集長のコメントを引用して、「メルケル首相は、多くの政治家が尻込みするような政策を自国(ドイツ)に求め、悪政やご都合主義に立ち向かい、そして確固たる倫理的指導力を発揮した政治家であることから、2015年時の人に選出された。」と伝えた。
また、12月9日付ロシア
『イタルタス』国営通信社は、「メルケル首相が時の人に選出されたのは、彼女が欧州における難民受け入れやギリシャ危機の対応に当り、リーダーシップを発揮したからだと報じられている。」と報じた。
更に、同日付中国
『グローバル・タイムズ(環球時報、人民日報英語版)』は、「メルケル首相は、難民受け入れとギリシャ危機問題から、欧州が分裂する事態に遭遇しても、その危機からの脱却のためリーダーシップをいかんなく発揮したことから、2015年時の人に選出された。」と伝えた。
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