金正恩委員長;トランプ大統領に注目して欲しいとばかりに空軍演習を観閲【米・韓国メディア】(2019/11/19)
米朝関係は、10月初めにスウェーデンで行われた実務者協議で何らの進展がなかったことから、停滞したままである。北朝鮮側は、関係進展のために米国側が北朝鮮敵対視を止め、年末までに制裁解除含めた提案が必須と一方的に通告してきている。しかし、ドナルド・トランプ大統領は目下、ウクライナ・スキャンダルに端を発した弾劾手続き進行に遭い、北朝鮮問題どころではない。そこで金正恩(キム・ジョンウン)委員長としては、米国側に何とか注目して欲しいと思ったのか、米韓合同軍事演習延期決定を尻目に北朝鮮空軍の軍事演習を観閲している。
11月18日付米
『ニューズウィーク』 誌:「金正恩委員長、ドナルド・トランプ大統領に警告を発すべく空軍演習を観閲」
北朝鮮外交部(省に相当)の金桂冠(キム・ケグァン)顧問(元外交部長)は11月18日、国営メディア『朝鮮中央通信』 のインタビューに答えて、“成果のない二国間協議を持つ意向はない”と強調した。
同顧問は、米国側が北朝鮮敵対を示す経済制裁の停止等の具体的提案をしてこない限り、北朝鮮側は非核化に関わる何らの検討も行うことにはならない、とも付言した。...
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11月18日付米
『ニューズウィーク』 誌:「金正恩委員長、ドナルド・トランプ大統領に警告を発すべく空軍演習を観閲」
北朝鮮外交部(省に相当)の金桂冠(キム・ケグァン)顧問(元外交部長)は11月18日、国営メディア『朝鮮中央通信』 のインタビューに答えて、“成果のない二国間協議を持つ意向はない”と強調した。
同顧問は、米国側が北朝鮮敵対を示す経済制裁の停止等の具体的提案をしてこない限り、北朝鮮側は非核化に関わる何らの検討も行うことにはならない、とも付言した。
この警告記事と同時に『朝鮮中央通信』 は、金正恩委員長が北朝鮮人民軍の空軍部隊による落下傘降下訓練を観閲したと報じている。
その際金委員長は、“我が軍は無敵”だと言及したとしている。
これに先立つ11月17日、ドナルド・トランプ大統領が珍しく宿敵ジョー・バイデン候補を擁護するツイートをしていた。
すなわち、『朝鮮中央通信』 がバイデン氏を“狂犬”だと評したのに触れて、同大統領が、“眠たそうでのろま”かも知れないが“狂犬”よりはましだとコメントしていた。
『朝鮮中央通信』 によると、このツイートをみた金顧問は、米国側が米朝首脳会談を持ちたがっていると解釈したという。
この裏付けとして、マーク・エスパー国防長官が11月17日午前、予定されていた米韓合同軍事演習を中止する旨発表したことが挙げられるとする。
なお、北朝鮮側は一方的に、米朝関係進展のためには、年内中に米国側が北朝鮮敵対を示す経済制裁の停止等、具体的提案が必要だと通告してきている。
一方、金委員長はこれまで、米大統領の他、中国、ロシア、韓国首脳と複数回首脳会談を持っているが、日本に対しては高官レベルでの協議等一切応じようとしていない。
11月19日付韓国『朝鮮日報』 紙:「金正恩委員長、落下傘部隊演習を観閲」
北朝鮮メディア『労働新聞』 によると、金委員長が11月16日、北朝鮮人民軍の落下傘部隊の降下訓練を観閲し、同軍はいつでも臨戦態勢にあると語ったという。
同委員長はまた、“頼もしい精鋭部隊”だとし、不測の事態に備えてかかる訓練は必要だとも言及したとする。
なお、降下訓練を行った兵隊は狙撃兵で、不承知の地域に素早く侵入して任務を遂行する作戦に適した部隊だとしている。
一方、韓国軍情報部隊によると、降下訓練に使用したAN-2複葉機(旧ソ連製)は、低空飛行が可能で、低速かつ形体よりレーダーに捉え難く、敵地の奥深くまで飛来して作戦が展開できるものだという。
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米朝会談決裂で、北朝鮮が側近粛清か(2019/05/31)
韓国・朝鮮日報によると、2月にベトナムで行われた米朝首脳会談の調整に当たり、ホワイトハウスを訪問したこともある米国特使やその他側近が、交渉決裂の責任を問われ処刑されたり、強制労働に従事しているとの報道があるという。
5月30日付米国
『FOX』 は「米朝首脳会談の決裂により北朝鮮が高官5人処刑:韓国メディア」との見出しで以下のように報道している。
韓国紙によると、北朝鮮がトランプ大統領と金正恩党委員長の2度目の会談が失敗したことにより、5人の高官が処刑された。金革哲( Kim Hyok Chol)米国特使と他4人の北朝鮮外務省高官が、2月にベトナム・ハノイでおこなれた米朝会談後の3月に処刑されていたという。...
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5月30日付米国
『FOX』 は「米朝首脳会談の決裂により北朝鮮が高官5人処刑:韓国メディア」との見出しで以下のように報道している。
韓国紙によると、北朝鮮がトランプ大統領と金正恩党委員長の2度目の会談が失敗したことにより、5人の高官が処刑された。金革哲( Kim Hyok Chol)米国特使と他4人の北朝鮮外務省高官が、2月にベトナム・ハノイでおこなれた米朝会談後の3月に処刑されていたという。
トランプ氏が大きな期待を寄せて望んだ金委員長との会談では、核兵器関連の合意には至らず会談は早急に終了した。金革哲( Kim Hyok Chol)米国特使は、この責任を取って強制労働に従事していたという。同氏は、昨年金委員長からの書簡を持ってきた際、ホワイトハウス撮られたトランプ大統領との写真にも写っている。北朝鮮の核交渉担当のトップで、米朝が核交渉を始めてから、米国のポぺイオ国務長官に匹敵する人物であった。
5月31日付ロシア『スプートニク』 は「米朝会談決裂で北朝鮮の特使が処刑される」との見出しで以下のように報道している。
北朝鮮の金正恩党委員長と政府が、米朝首脳会談後に、米国特使を含む少なくとも5人の外務省高官を粛清したと言われている。韓国紙「朝鮮日報」は、金革哲米国特使が数カ月前に死亡したと報道。匿名筋によると、労働党中央委員会第1副部長の金英哲(キム・ヨンチョル)については、ジャガン州での強制労働が課せられたという。また、ハノイ首脳会談での金正恩氏の通訳(Shin Hye Yong)も、誤訳によって委員長に不利益を与えたとして政治強制労働所送りになったと報じられている。
金正恩と政府は、国内の不満を逸らす目的で粛清を行っており、処罰には、“イデオロギー教育プログラム”履修も含まれているという。
北朝鮮の国営・労働新聞は、「党首を担ぎつつ、裏で別の事を企む者は、反逆者である。反逆行為により、忠誠心は捨て去られ、このような者どもへは改革のための厳しい処置を避けられない。」との声明を掲載。
側近処刑の報道を受け、韓国リスクグループのCEOはツイッターで、今回の報道とは違う内容を情報筋から今週頭に聞いていたと主張。
朝鮮日報は、2013年金正恩の義理の叔父チャン・ソンテク氏が処刑されて以来、北朝鮮国内の報道で“厳しい処置”や“反逆”のような言葉が使用されたのは初めてだとしている。
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