北朝鮮は目下、国連制裁に加えてのコロナ禍に遭って経済苦境に陥っている。そして慢性的な食糧不足が更に深刻化しているため、国民総動員体制で「田植え戦闘」を繰り広げ、秋の収穫に頼ろうとしている。そうした中、同じく国際社会からの孤立が進む友好国ロシアを励ますためか、金正恩朝鮮労働党総書記(39歳、2011年就任)がウラジーミル・プーチン大統領(70歳、2000年就任)のウクライナ軍事侵攻の正当性を強く支持する旨宣言した。
6月12日付欧米
『ロイター通信』、英国
『メール・オンライン』等は、金正恩総書記が改めて、プーチン大統領のウクライナ軍事侵攻の正当性を支持する旨宣言したと報じている。
北朝鮮の金正恩総書記は6月12日、ウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ軍事侵攻の正当性を改めて支持する旨力強く宣言した。
同日付北朝鮮『朝鮮中央通信(KCNA)』(1946年設立)によると、同総書記が「ロシアの日(注後記)」の祝日に合わせて同大統領に宛てた祝電の中で言及したもので、同総書記は、“プーチン大統領と手を取り合って、強大な国家を創るという共通の目標に向けて戦略的協力を強化していくことを誓う”と強調したという。...
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6月12日付欧米
『ロイター通信』、英国
『メール・オンライン』等は、金正恩総書記が改めて、プーチン大統領のウクライナ軍事侵攻の正当性を支持する旨宣言したと報じている。
北朝鮮の金正恩総書記は6月12日、ウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ軍事侵攻の正当性を改めて支持する旨力強く宣言した。
同日付北朝鮮『朝鮮中央通信(KCNA)』(1946年設立)によると、同総書記が「ロシアの日(注後記)」の祝日に合わせて同大統領に宛てた祝電の中で言及したもので、同総書記は、“プーチン大統領と手を取り合って、強大な国家を創るという共通の目標に向けて戦略的協力を強化していくことを誓う”と強調したという。
更に同総書記は、“正義は必ず勝利し、ロシア国民はこれまでの勝利の歴史に改めて栄光を加えることになる”とも言及したとする。
北朝鮮はこれまで、ロシアによるウクライナ軍事侵攻を、米国及び西側諸国による覇権主義に対抗するものだとして、ロシアを擁護する立場を貫いてきている。
『KCNA』報道によると、2022年2月24日の軍事侵攻開始後数日後には、北朝鮮外交部(省に相当)報道官の声明を引用して、“責任は西側諸国による「権力の乱用」にある”とし、“ウクライナ危機は、米国及び西側諸国による他国に対する覇権主義が招いたものだ”と糾弾していた。
その上で今回の報道においても、“北大西洋条約機構(NATO、1949年設立)という軍事同盟を一方的に東方に拡大し、欧州全体の安全保障環境を危うくさせている”とし、“米国及び西側諸国による組織的な権力拡大が続く限り、周辺国の主権や平和は脅かされ、以て世界の平和が訪れることはない”として、その米国及び西側諸国に対抗するロシアにこそ正当性がある旨改めて強調している。
(注)ロシアの日:ロシア連邦の国家主権宣言(1990年6月12日)を記念する祝日。
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4月13日付米
『CNN』:「北朝鮮のミサイルで避難指示、北海道は恐怖と混乱」:
北朝鮮のミサイルで13日、政府が住民への避難を促す緊急通報を発出、北海道で恐怖が広がった。
ミサイルが周辺に着弾する可能性があるとして、数百万人が緊急警報Jアラートを受信。だがその後、誤報だとして警報が解除されたことで、その不安は怒りと混乱へと変化。多くの人は警報発信の判断を批判した。Jアラートは昨年10月にも発出されたが、政府は誤送信があったことを謝罪している。...
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4月13日付米
『CNN』:「北朝鮮のミサイルで避難指示、北海道は恐怖と混乱」:
北朝鮮のミサイルで13日、政府が住民への避難を促す緊急通報を発出、北海道で恐怖が広がった。
ミサイルが周辺に着弾する可能性があるとして、数百万人が緊急警報Jアラートを受信。だがその後、誤報だとして警報が解除されたことで、その不安は怒りと混乱へと変化。多くの人は警報発信の判断を批判した。Jアラートは昨年10月にも発出されたが、政府は誤送信があったことを謝罪している。
米ホワイトハウスはミサイルの発射を「強く非難する」とし、国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官は「国連安保理決議への違反であり、地域の緊張を高め安全を脅かすもの」としている。
韓国軍によると、北朝鮮は軍事パレードで披露した弾道ミサイルを発射したものとみられる。これまでの液体燃料の長距離ミサイルではなく、固形燃料式でより高速発射でき起動性のあるミサイルとみられている。また、センサーなどの偵察衛星の一部をテストした可能性があるともみられている。
同日付英『BBC』:「北朝鮮のミサイル発射で日本が混乱」:
北朝鮮によるミサイル発射で、避難勧告が発出されたが、30分以内に解除されたことで日本北部に混乱が起きた。
13日北海道ではサイレンが鳴り、住民に対し「直ちに避難」するよう促した。学校は登校時間を遅らせ、電車は停止した。その後当局は周辺への着弾はないとし、警報を解除した。
今年、北朝鮮は27発のミサイルを発射しており、当地域では緊張が高まっている。ミサイルは1000キロ飛翔、韓国軍はこれを「重大な挑発行為」だと非難している。
今回のミサイル発射は、金正恩氏が防衛面で「より実用性と攻撃性」を強化するよう軍部に指示したと朝鮮中央通信(KCNA)が報道した数日後となった。
過去1週間、北朝鮮と韓国の間では、通常行われる1日2度の電話通信が行われておらず、韓国側では政府が懸念していた。
両国は、国境での衝突を防止するために、軍のホットラインを通し、通常、現地時間の9時と15時に通信を行う。
今週はじめ、韓国のクォン・ヨンセ統一大臣は、北朝鮮が通信を停止したことは「一方的で無責任」だと非難していた。
梨花女子大学のレイフエリック・イーズリー教授は、「北の挑発により、米韓の軍事演習が継続されているには、金正恩は核開発をやめていないため」だとしている。「北が電話に出ないという、ホットラインでの交信の欠如は、意図しない状況悪化をまねいかねない」と懸念する。
今週、金氏の指導者としての11年を記念する週となり、通常軍事的進展を見せつけることが多い。前回のミサイル発射も、国内最大の祝日である建国者金日成の生誕日の2日前だった。
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