ドナルド・トランプ前大統領(76歳、2017~2021年在任)は、首脳同士の関係以外、大のゴルフ仲間でもあった安倍晋三氏(享年67)の急死を悼んだ。その上で、告別式には自ら出席する意向とともに、昭恵夫人(60歳)と連絡を取っているとも明かしている。
7月8日付
『ブライトバート(BB)』オンラインニュース(2005年設立の保守系メディア)は、「独占報道:トランプ氏、安倍氏の告別式に出席する意向と表明」と題して、ドナルド・トランプ前大統領が、在任中に最も親交を温めた安倍晋三元首相の告別式に出席することを検討している旨語ったと報じた。
ドナルド・トランプ前大統領は7月8日、『BB』との単独インタビューで、“安倍氏の急死を悼むとともに、告別式に出席することを考えている”とした上で、“昭恵夫人にも弔意を伝え、今後のことを話している”と語った。
トランプ氏は、“安倍氏が、自身の大統領選勝利後、最初に訪米してくれた首脳だ”とし、“日米関係を強固にしてくれたリーダーであり、それが現在も引き継がれている”と称賛した。
トランプ氏は当日、ネバダ州・ラスベガスを訪問し、同州の連邦上院議員選候補アダム・ラクサルト元同州司法長官(43歳、2015~2019年在任)及び同州知事選候補ジョー・ロンバルド現同州クラーク郡保安官(59歳、2015年就任)の応援演説を行っていた。
なお、トランプ氏は演説の冒頭、安倍氏の死去に触れ、“平和と自由、かけがえのない日米の絆の擁護者であり、全世界にとって計り知れない損失だ”と嘆いた上で、“この惑星から偉大な人物を奪った犯罪者が迅速に、かつ大きな代償を支払うことを望む”と憤りをあらわにしている。
7月9日付『Foxニュース』(1996年開局の保守系メディア)は、「ポンペオ前国務長官、不幸な死を遂げたばかりの安倍氏を批判する左派系メディアを非難」と報じている。
マイク・ポンペオ前国務長官(58歳、2018~2021年在任)は『Foxニュース』のインタビューに答えて、“不幸な死を遂げたばかりの首脳について、批判的な記事を報じる左派系メディアにはうんざりする”と憤った。
同氏は、“安倍氏が、日本における最長在任期間だった首相であるのは明らかな理由があり、日本の人たちは彼を愛していて、その死を嘆き悲しんでいる”として、安倍氏が7月8日朝に射殺された事件に関し、同氏を批判する報道を行った『CBSニュース』(1927年開局)、『AP通信』(1846年設立)及び『NPR』(1971年開局の米公共ラジオ局)を非難した。
更に同氏は、“安倍氏は親しい友人の一人であり、米国にとって偉大なパートナーであった”と嘆き悲しんだ。
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6月13日付
『AP通信』は、「1/6 HSC、トランプの嘘を暴くべく元選挙キャンペーン・マネージャーを証人喚問」と題して、トランプが選挙結果を覆すべく、“嘘で固めた”主張を繰り返すことによって、結果的に議事堂乱入事件発生に繋がったかについて1/6 HSCが徹底的に調査しようとしていると詳報している。
1/6 HSCは、ドナルド・トランプが有権者に対して、選挙は盗まれたとの“虚偽情報”を繰り返し発信したことによって、結果的に議事堂乱入事件が引き起こされたとの嫌疑について徹底的に調査する意向である。
同特別委が6月9日晩に行った、事件調査の中間報告及び重要参考人の証人喚問のテレビ中継は、全米で2千万人近くが視聴した。
これに自信を得た同特別委は6月13日、司法省が、これまで前例のない前大統領の訴追に踏み切るに足る証言が得られると期待して、トランプの元選挙キャンペーン・マネージャーのビル・ステピエン氏(44歳、政治コンサルタント)含めた複数の証人喚問について再びテレビ中継することになった。
同特別委の証人喚問は、先週に続いて、ベニー・トンプソン委員長(74歳、ミシシッピー州選出民主党議員、1993年初当選)及びリズ・チェイニー副委員長(55歳、ワイオミング州選出共和党議員、2017年初当選)が主導して進められる。
同特別委が昨年秋、ステピエン氏宛に出状した召喚状によると、同氏は長らくのトランプ支持者で、トランプ派が始めた「ストップ・ザ・スティール(投票結果転覆)運動」を総指揮した人物とされている。
同氏は証人喚問で、選挙結果に対応するためにトランプ側近らが何を討議したか等質問攻めにあうとみられる。
同氏は現在、トランプが後押ししているワイオミング州共和党予備選挙候補者のハリエット・ヘイグマン氏(59歳、弁護士)の選挙顧問を務めている。
ただ、複雑な背景として、ヘイグマン氏は、1/6 HSCのチェイニー副委員長と予備選を争うことになっているばかりか、2014年時の上院議員選挙に出馬していたチェイニー氏のキャンペーン・チームで主導的役割を担っていたという経緯がある。
ステピエン氏に加えて、次の重要参考人として証人喚問されるのが、元『Foxニュース』政治部記者だったクリス・スティレウォルト氏である。
同氏は、アリゾナ州がバイデンの勝利が確定したと宣言することを決めたことを支持していた人物で、『Foxニュース』がバイデンの勝利を報じたときにトランプがどういう行動を取ったか証言するものとみられている。
その次に1/6 HSCが証人喚問しようと考えているのが、選挙管理委員会幹部、捜査官やその他専門家で、トランプがいくつも提訴して全て失敗に終わった“選挙無効請願”について詳細な証言が求められることになる。
その中で特筆すべき人物は、ジョージア州北部地区連邦地裁検事だったB.J.パク氏(48歳、2017~2021年在任、2011~2017年同州選出共和党下院議員)で、トランプが選挙結果を覆すようジョージア州高官らに圧力をかけたことから突然辞任している。
後に、トランプがジョージア州のブラッド・ラフェンスベルガー司法長官(67歳、2019年就任)に対して、バイデンの勝利を覆すに足る票を“探し出す”よう指示したことが白日の下に曝されている。
トランプが、この指示に反意を示したパク氏を馘首しようとしたことから、その直前の1月4日に同氏は自ら職を辞している。
その他、1/6 HSCが証人喚問しようとしているのは、フィラデルフィア市のアル・シュミット元市選挙管理委員(同市の有権者登録管理担当)で、唯一の共和党所属の人物である。
同氏は、ペンシルベニア州がバイデンの勝利を確定したことに対する猛批判が持ち上がった際、これに勇敢に立ち向かった人物である。
なお、下院議員の中では、一連の証人喚問中継に最も関心を示しているのはメリック・ガーランド司法長官(69歳、元連邦控訴審判事)であろうと噂されている。
何故なら、トランプを訴追するかどうかは同長官の決断に委ねられるからである。
1/6 HSCメンバーであるジェイミー・ラスキン民主党議員(59歳、メリーランド州選出、2017年初当選)は『CNNニュース』のインタビューに答えて、同長官を“威嚇する”つもりはないが、同特別委はトランプの嫌疑を証明する十分な証拠を揃えている、とコメントした。
同議員は、“トランプも、彼の取り巻きも、危機に瀕していることは分かっているし、司法長官も同感だと思う”とも付言している。
もし、トランプが訴追されることになれば、米国史上初めての事態となる。
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