米海軍、北朝鮮の脅威に対抗するため、北朝鮮レーダー探知不可能な最新鋭ステルス戦闘機搭載の揚陸艦を太平洋艦隊に配備【米・韓国メディア】(2018/01/08)
北朝鮮問題は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の平昌(ピョンチャン)冬季大会への参加意思表示をきっかけに、南北高官対話実現へと急転直下の展開をみせている。これにはドナルド・トランプ大統領も、余計な茶々を入れず、取敢えず静観する構えである。ただ、北朝鮮にはこれまで何度も騙されてきた過去もあるため、平昌冬季大会期間中の米韓軍事演習は延期するとしても、不測の事態に備えようと、北朝鮮のレーダーでは探知不可能な最新鋭ステルス戦闘機搭載の揚陸艦を第7艦隊(注後記)に配備することを決定した。更に、昨年の米韓軍事演習にも参加した、超大型原子力空母も朝鮮半島に向かわせている。
1月7日付米
『CNNニュース』:「米軍、西太平洋にステルス戦闘機搭載の揚陸艦を配備」
米海軍は1月6日、最新鋭ステルス戦闘機F-35B戦闘機搭載の強襲揚陸艦“ワスプ”を第7艦隊の管轄地域に配備した。
本艦は、排水量4万トン、全長844フィート(約260メーター)の実質的な小型空母である。そして、本艦には、北朝鮮などのレーダーでは探知不可能な最新鋭ステルス戦闘機を搭載している。...
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1月7日付米
『CNNニュース』:「米軍、西太平洋にステルス戦闘機搭載の揚陸艦を配備」
米海軍は1月6日、最新鋭ステルス戦闘機F-35B戦闘機搭載の強襲揚陸艦“ワスプ”を第7艦隊の管轄地域に配備した。
本艦は、排水量4万トン、全長844フィート(約260メーター)の実質的な小型空母である。そして、本艦には、北朝鮮などのレーダーでは探知不可能な最新鋭ステルス戦闘機を搭載している。
米太平洋軍の元幹部は、岩国基地などに配備したステルス戦闘機を発進させる場合、日本への事前予告、あるいは許可取得が必要だが、揚陸艦上からの発進にはかかる手続きが一切不要であるため、不測の事態に対して迅速に対応できるとしている。
一方、同日付韓国
『コーリア・ヘラルド』紙(
『聯合ニュース』配信):「米海軍原子力空母“カール・ビンソン”が西太平洋に向け航行」
米海軍は1月7日、超大型原子力空母“カール・ビンソン”を西太平洋に向かわせたと発表した。
本艦と数隻の巡航ミサイル駆逐艦等からなる空母打撃群は、先週母港のサン・ディエゴを出発し、2月9日の平昌冬季大会開催前までに朝鮮半島近海に到着するという。
なお、同空母打撃群は、昨年3月実施の米韓合同軍事演習フォール・イーグル(編注;野外戦術機動演習)に参加したが、今年の同演習に参加するかどうかは明らかにされていない。
(注)第7艦隊:ホノルルに司令部を置く太平洋艦隊の指揮下にあり、国際日付変更線以西の西太平洋・インド洋を担当海域とする米海軍艦隊。1943年創設。横須賀海軍施設の他、長崎県佐世保市・沖縄県、韓国の釜山(プサン)・浦項(ポハン)・鎮海(チネ)、シンガポールなどに基地を展開している。
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米韓、冬季五輪開催期間中は合同軍事演習を延期(2018/01/05)
『ロイター』『AFP』など各国英文メディアは、アメリカと韓国の両国が、来月9日から始まる平昌オリンピックの期間中、アメリカと韓国の合同軍事演習を延期することに合意したことを発表したと伝えている。
ドナルド・トランプ米大統領は4日、韓国の文在寅大統領と電話会談を行い、延期を決めた。この決定により、毎年2月から4月にかけて行われる「フォール・イーグル」と呼ばれる軍事訓練が後ろ倒しされることとなった。両国首脳は電話で、演習を延期することで平昌オリンピックの安全と成功のために最大限の努力をすることを確認しあったという。
韓国聯合ニュースによると文氏は「北朝鮮がこれ以上挑発を行わなければ、合同軍事演習を延期する意向を示すことで、平和な五輪となり、興行的に成功するだろう。...
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ドナルド・トランプ米大統領は4日、韓国の文在寅大統領と電話会談を行い、延期を決めた。この決定により、毎年2月から4月にかけて行われる「フォール・イーグル」と呼ばれる軍事訓練が後ろ倒しされることとなった。両国首脳は電話で、演習を延期することで平昌オリンピックの安全と成功のために最大限の努力をすることを確認しあったという。
韓国聯合ニュースによると文氏は「北朝鮮がこれ以上挑発を行わなければ、合同軍事演習を延期する意向を示すことで、平和な五輪となり、興行的に成功するだろう。」という旨をトランプ氏に伝えたという。それに対してトランプ氏は「期間中に演習することはないと言っていいだろう。」と返答した。
その一方で両氏は引き続き北朝鮮に対し圧力をかけ続けることを確認したという。韓国は先日、北朝鮮とのホットラインが再開し、南北会談も実現へ向け動き出している。トランプ氏はこの動きを歓迎する姿勢を見せ、良い結果が出ることへ期待感を示した。また文氏も「南北対話の間も米国と緊密に協議する。南北対話が、北朝鮮とアメリカの対話環境作りに役立つ。」と述べている。
合同軍事演習は毎回北朝鮮の反感を買い、批判されている。今回延期されたことにより暫定的な緊張緩和がなされた形となる。ただ、ジェームズ・マティス米国防長官は今回の軍事演習延期は、五輪開催に伴い警備などに人員が必要になることなど、実務的な理由によるものであり、政治的な理由ではないと述べている。
トランプ氏は平昌オリンピックに自身の家族を含む高官級代表団を派遣すると話しており、長女イバンカ氏の派遣も検討されているという。
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