英国当局は、今年4月に2人の英国人政府関係者、また5月には3人の駐ロンドン香港行政府関係者らを中国政府のためにスパイ活動を行った容疑で逮捕・起訴した。そしてこの程、今度は中国当局が、2人の中国人政府関係者を英国政府のためのスパイ活動容疑で逮捕している。
6月3日付英国
『メールオンライン』、
『ザ・サン』紙、6月4日付中国
『チャイナ・デイリィ』紙等は、中国当局が2人の中国人政府関係者を英国政府のためにスパイ活動を行った容疑で逮捕したと報じている。
英国政府は今年4月、中国政府のために機密情報を収集して不正に提供していたとして、2人の英国人を逮捕・起訴した。
更に5月中旬、駐ロンドン香港行政府外交官ら3人を、昨年制定されたばかりの「国家安全保障法(注後記)」違反容疑で逮捕・起訴した。...
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6月3日付英国
『メールオンライン』、
『ザ・サン』紙、6月4日付中国
『チャイナ・デイリィ』紙等は、中国当局が2人の中国人政府関係者を英国政府のためにスパイ活動を行った容疑で逮捕したと報じている。
英国政府は今年4月、中国政府のために機密情報を収集して不正に提供していたとして、2人の英国人を逮捕・起訴した。
更に5月中旬、駐ロンドン香港行政府外交官ら3人を、昨年制定されたばかりの「国家安全保障法(注後記)」違反容疑で逮捕・起訴した。
これに対して中国政府は、“「中国スパイ活動」を捏造して、中国のイメージに泥を塗ろうとする行為に断固反対する”と非難する声明を発表している。
そうした中、中国国家安全部(1983年設立の情報機関)が6月3日、英国の情報機関MI6(1909年設立)に抱き込まれて中国の機密情報収集活動を行っていた容疑で、中国人の国家機関職員夫婦を逮捕したと発表した。
逮捕されたのは、当局の発表では“王(ワン)”と妻の“周(チョウ)”の2人で、前者は2015年に英国留学して以来、MI6に絡み取られて高額報酬を得る代わりに中国国家機関の内部情報を提供、また、妻も夫の誘いで同様の活動を行うようになったという。
その後、同夫婦が帰国して中国政府機関に勤務することになったことから、MI6は帰国前にスパイ活動訓練を受けさせた上で、帰国後以降も本格的な機密情報収集活動に専念させたとしている。
これに対して英国首相府報道官は、“英国政府は長年の間、諜報機関の活動について一切コメントしない方針を取っている”として、具体的なコメントを控えている。
(注)国家安全保障法:外国からの敵対的な活動(スパイ活動、政治システムへの干渉、妨害 行為、偽情報、サイバー攻撃等)の脅威を抑止・発見・根絶するために2023年7月に制定された新法。国家安全保障、国民の安全、英国の重要な利益を保護する目的で、適切な犯罪類型の創設、関係機関の権限強化などを行う。
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2月下旬に勃発したウクライナ戦争では、ロシア側は中々認めようとしないが、ウクライナ軍の巧みな攻撃によって多くのロシア軍将校や兵士が死亡している。そしてこの程、ロシア軍で初めて女性将校がウクライナ軍のミサイル攻撃で死亡した。2014年のロシア軍によるクリミア半島併合に続く戦闘でも大きな功績をあげていた将校であっただけに、今後のロシア軍の士気に影響を及ぼしかねないとみられる。
8月5日付
『ザ・テレグラフ』紙(1961年創刊)は、「ウクライナ人殺害を“自慢”していたロシア軍女性将校が死亡」と題して、ウクライナ戦争で初めてロシア軍女性将校が死亡したと報じた。
ロシア地元メディアによると、“ウクライナ人を殺害するのは何と楽しいことかと自慢”していた一個師団司令官が、ロシア軍内で最初に死亡した女性将校となった。
オルガ・カチューラ大佐(52歳)で、ウクライナ東部ドネツク州ホルリウカ市において車で移動中にウクライナ軍のミサイル攻撃を受けて死亡したという。...
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8月5日付
『ザ・テレグラフ』紙(1961年創刊)は、「ウクライナ人殺害を“自慢”していたロシア軍女性将校が死亡」と題して、ウクライナ戦争で初めてロシア軍女性将校が死亡したと報じた。
ロシア地元メディアによると、“ウクライナ人を殺害するのは何と楽しいことかと自慢”していた一個師団司令官が、ロシア軍内で最初に死亡した女性将校となった。
オルガ・カチューラ大佐(52歳)で、ウクライナ東部ドネツク州ホルリウカ市において車で移動中にウクライナ軍のミサイル攻撃を受けて死亡したという。
彼女はロシアの傀儡政権であるドネツク人民共和国(DPR、2014年一方的に独立宣言した親ロシア反政府組織)に所属する大佐で、DPRはウクライナ市民を狙って砲撃しているとして西側諸国から糾弾されていた。
ウクライナ軍の戦略通信部はかつて、ウクライナ軍に汚名を着せるため、彼女が率いる部隊がウクライナ軍の制服をまとって市民を攻撃していたと非難している。
ドネツク州出身の彼女は、悪名高い親ロシア派の反乱軍指導者のイゴール・ベズラー少佐(56歳)が率いる部隊に所属するまでは、長い間警察官の職に就いていた。
そして今年1月、ウクライナ西部在の裁判所から、彼女が不出頭のまま、市民を巻き込んだテロ行為に加わった罪で禁固12年の有罪判決が出された。
ウクライナ情報部によると、彼女が2014~2015年の間、ウクライナ東南部ドンバス地方で発生した大規模戦闘の際に市民に向けて大砲を撃ち込むよう命令を下し、多くの犠牲者を出したことが上記の有罪判決に繋がっているという。
彼女はかつて、ロシアのテレビ局のインタビューに答えて、“ウクライナ人との戦闘を楽しんでいる”と豪語していた。
しかし、亡くなる1週間前のインタビューでは、自分は“ウクライナと戦っているのではなく、北大西洋条約機構(NATO)軍と戦っている”と主張していた。
なお、ウラジーミル・プーチン大統領(69歳)は8月4日、ロシア軍の最高の栄誉となる“ロシアの英雄賞”を授けることを決めた。
8月4日付『ザ・サン』紙(1963年創刊)は、「プーチン、ロシア軍で初めて女性将校を喪失」と、“邪悪な女性将校”と呼ばれた一個師団女性司令官が死亡したと報じている。
プーチン大統領は8月4日、ウクライナ軍によるロケット弾攻撃で死亡したオルガ・カチューラ大佐に、ロシア軍の最高の栄誉賞を授けることを決定した。
同大佐は、ウクライナ戦争で死亡した97人目の将校となる。
彼女の死亡のニュースは、プーチン信奉者の一人である国営メディア『RT』テレビのマルガリータ・シモニャン編集長(42歳、2005年就任)が報じた。
同編集長は、“プーチン大統領がカチューラ大佐に「ロシアの英雄賞」を授けた”とした上で、“彼女は私たちの共通の英雄だ”と称賛した。
彼女は2人の子供を持つ母親であったが、同時にDPR所属の大佐で140人の射撃手を率いていた。
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