インド:香辛料の安全基準問題(2024/08/19)
世界最大の香辛料輸出、生産、消費国であるインドでは、人気の香辛料メーカーの輸出品に基準値を超える農薬が検出されたことから、当局が抜き取り検査をしたところ12%が安全基準を満たしていなかったという。
8月19日付
『ロイター通信』:「インドの香辛料検査サンプルの12%が品質や安全基準を満たさず」:
人気の香辛料メーカーの汚染リスクをめぐり規制対策をした国が複数出たのを受け、インド当局行った検査によると、約12%の香辛料サンプルが品質および安全基準を満たしていなかったという。
今年4月、高濃度の農薬を巡り香港が香辛料メーカー「MDH」と「エベレスト」銘柄の複数の商品の販売を停止したことから、インドの食品安全基準局(FSSAI)はサンプル検査を行った。...
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8月19日付
『ロイター通信』:「インドの香辛料検査サンプルの12%が品質や安全基準を満たさず」:
人気の香辛料メーカーの汚染リスクをめぐり規制対策をした国が複数出たのを受け、インド当局行った検査によると、約12%の香辛料サンプルが品質および安全基準を満たしていなかったという。
今年4月、高濃度の農薬を巡り香港が香辛料メーカー「MDH」と「エベレスト」銘柄の複数の商品の販売を停止したことから、インドの食品安全基準局(FSSAI)はサンプル検査を行った。その後は、英国がインドからの香辛料を全面的に輸入禁止措置とし、一方、ニュージーランド、米国、豪州では同銘柄に関連した問題を調査しているという。
「エベレスト」社は、同社の製品は消費者に安全なものと主張している。インドでは最も人気のあるブランドの一つで、世界的にも最大の輸出量、生産量を誇り、欧州、アジア、北米でも販売されている。
「情報への権利(RTI)」を通して入手されたデータによると、5月と7月初旬に検査された4054サンプルのうち474が基準に達しなかったという。安全当局は、関連企業に関し必要な対策を行っているとし、インドの法律に基づき「規定どおり、不適合サンプル対策は取られている」と説明している。
8月18日付印『ヒンドゥスタン・タイムズ』:「約12%のインド産香辛料、インド食品安全基準局の検査に不合格、海外では規制強化」:
香港が高いレベルの農薬が検出されたことを理由にMDHとエベレスト社の香辛料の販売を停止したのを受け、インド食品安全基準局(FSSAI)は、サンプル数4054個の抜き取り検査を実施した。
FSSAIのデータによると、世界最大の香辛料輸出国、生産国および消費国であるインドの全サンプル検査の約12%が品質や安全基準に不合格となったという。検査は5月と7月初旬に実施されたが、4054個のうち474個が基準を満たしていなかった。
FSSAIが混合スパイスを検査したのは、香港が4月に高濃度の農薬が含まれているとして、MDH社とエベレスト社のブレンド製品の販売停止に踏み切ったためだった。
両社は製品の安全性を主張しているが、英国はインド産香辛料の全面的な輸入規制強化に踏みきった。また、ニュージーランド、米国、豪州もこの問題を調査しているとしている。
両社ともにインドで最も人気のある香辛料メーカーでその製品は欧州、アジア、北米にも輸出されている。印ザイオン市場調査によると、インド国内のスパイス市場は2022年で100.4万ドル、2023年から2024年度の輸出額は44.6万ドル規模となっている。
FSSAIは声明で、検査による停止措置はないが、関係企業への対策を行っているとしている。
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日産、運転手も涼しくなる冷却ペイントを開発中(2024/08/07)
気候変動対策に取り組む日産自動車は、帽子等で既に使われているクール素材を自動車の塗装に使って車の温度を下げエコに繋げようとしている。
8月6日付
『Yahooファイナンス』(AP通信):「日産、ドライバーも涼しくなる冷却ペイントを開発中」:
日産自動車は、遮るものがなく空間を確保できる羽田空港での車両塗装実験を重ねた。特殊ペイントが加工された車両は通常の車に見えるが、触れるとかなり冷たく感じるという。
冷却ペイントは車体のルーフの温度を摂氏12度下げる効果があり、車内の温度も5度下がるという。冷却素材は建物などに既に使用されているもの。...
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8月6日付
『Yahooファイナンス』(AP通信):「日産、ドライバーも涼しくなる冷却ペイントを開発中」:
日産自動車は、遮るものがなく空間を確保できる羽田空港での車両塗装実験を重ねた。特殊ペイントが加工された車両は通常の車に見えるが、触れるとかなり冷たく感じるという。
冷却ペイントは車体のルーフの温度を摂氏12度下げる効果があり、車内の温度も5度下がるという。冷却素材は建物などに既に使用されているもの。冷却された車では、冷房の使用を減らすことができ、エンジンや電気自動車のバッテリーなどの料金も抑えることができる。
トヨタ自動車も室内の温度を下げる塗装の実験を行っているが、主に太陽光線を屈折させる色に注力している。日産の冷却ペイントは、太陽光をより反射し、光線を遮断する電磁波を発生させる。これには中国の熱遮断フィルム・繊維・塗装製造「ラディクール」の素材が使用されている。同社は様々な日系企業と提携しており、冷感素材の帽子や日傘を開発している。ラディクール社と提携している日系自動車会社は日産のみとなっている。
同日付米『QUARTZ』:「日産が自動車の冷却を保つ新しい塗装を使用」:
地球はますます温暖化しており、車というその暑さを吸収する金属の箱にすわるのが大好きな我々人間にはとても過酷なことである。
社内が熱くなれば、エアコンをつけ続けることになる。だが、日産が温度を下げるハイテクな塗装という涼しさを保つ新たな方策を打ち出した。
ラディクールという冷却素材企業と提携したこの塗装ペイントは、自然に存在しない合成素材で出来ている。これらの素材は赤外線の吸収を抑え反射し、太陽光が車体に届く前に放射させるような機能をもつ。日産は、車体の外部の温度を華氏22度(摂氏12度)、車内を華氏9度(摂氏5度)下げることができると主張する。
現在はこの塗装のコストが主にネックとなっているようだ。日産によると、現在の試作品では標準の車より多い6回の塗装を施しているという。同様の効果のある更に薄いコーティングを考案中だという。実際のコスト面では、明確にされていないが、この塗装は、普通車というより、トラックや救急車などでの利用向けとなっている。
温暖化する世界で、エネルギーを無駄にするエアコンに頼らず、車内の冷温を保つことは、ドライバーーにとって大きなメリットとなる。わずかでも幸運があれば専門の運搬業者に限らず使用できるだろう。更に幸運ならば、白以外の色も入手できるかもしれない。
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