米国に中国のスパイ気球(2023/02/03)
米国防総省が2日、北部モンタナ州上空を、中国の偵察気球が飛行していると発表した。機密情報の収集が狙いとみられるバス3台分ほどの大きさの気球は、危険性がないものとされるが、以前より長い期間飛行を続けているとして警戒されている。
2月2日付米
『CNN』:「国防総省、上空の中国スパイ風船を追跡」:
米高官によると、米国は上空に浮かぶ中国の高度度偵察気球とみられるものを追跡している。
数日間にわたり気球を追跡している国防総省は、「高高度偵察気球は中国のものだと確信している」としている。「過去数年、前政権のときからこのような活動が起きている。気球は航空機よりかなり高度を走行しており、地上の人々への軍事的、物理的脅威となるものではない」とし、気球の撃ち落としはしない方針だとしている。...
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2月2日付米
『CNN』:「国防総省、上空の中国スパイ風船を追跡」:
米高官によると、米国は上空に浮かぶ中国の高度度偵察気球とみられるものを追跡している。
数日間にわたり気球を追跡している国防総省は、「高高度偵察気球は中国のものだと確信している」としている。「過去数年、前政権のときからこのような活動が起きている。気球は航空機よりかなり高度を走行しており、地上の人々への軍事的、物理的脅威となるものではない」とし、気球の撃ち落としはしない方針だとしている。
バス3台ほどのサイズの気球の飛行路は、「多くの機密箇所を通過したが、偵察上のリスクはない」と評価され、米政府は中国側と連携をとっているという。
国家安全保障長官は、中国による偵察活動や気球の存在について常に警告してきた。モンタナ州の空港の使用停止、F22戦闘機を含む資産の移動が報告されている。
モンタナ州には、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の格納庫があり、中国による偵察の標的の一つとなっている。リスクレベルに変化があれば、「米国は気球への対応を変える選択肢もあり得る」としている。
2月3日付米『NBCニュース』:「米北部で中国のスパイ風船発見」:
米軍はここ数日間米国北部の上空に留まっている中国の偵察気球を監視しており、撃ち落とす案も議論されているという。
気球は1日モンタナ州で確認された。カナダのアリューシャン諸島を通過し、モンタナ州ビリングスの高度上空で確認されたという。これを受け、オースティン国防長官は、ミレー統合参謀本部議長、グレン・ヴァンハーク米国北部司令部・北米航空宇宙防衛司令部を含めた軍首脳会議を開いた。オースティン氏はフィリピンを訪問中だった。
気球の危険性の調査では、破壊した場合の破片による安全へのリスクを考慮し、物理的に取り除くことはしない決定となった。気球は、その高度から、民間飛行機への脅威となるものではないという。
中国がこのような気球を成層圏に飛行させることについて、前例がないわけでないが、異なる点としては、今回通常より長い時間にわたり米国内に留まっている点があげられる。
現在、米中の緊張状態は高まっており、国防総省は2日、フィリピン国内の米軍増兵による台湾近海の軍事強化策を発表している。
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米空軍大将、中国軍が2025年に台湾侵攻の恐れと警告【米・英国メディア】(2023/01/29)
既報どおり、習近平国家主席(シー・チンピン、69歳、2012年就任)率いる共産党政権は、武力を以てしても“台湾統一”すると声高に叫んでいる。目下のところは、友好国ロシアが仕掛けたウクライナ戦争の趨勢を見極めているとみられる。そうした中、米空軍大将が、中国は2024年に予定される台湾総督選及び米大統領選の結果を見定めた上で、2025年に台湾侵攻の恐れがあるとして、自身が率いる部隊に対して、準備を怠らないよう檄を飛ばしている。
1月28日付米
『ザ・デイリィ・コーラー』オンラインニュース(2010年設立の保守系メディア)は、「米軍大将、“予測違いを望む”としながらも中国と2025年に戦闘態勢となる恐れと警告」と題して、中国が、2024年に予定される台湾総統選及び米大統領選の結果を見定めた上で、台湾侵攻に踏み切る恐れがあるとして、準備を怠らないよう警告を発していると報道した。
米空軍のマイク・ミニハン大将(55歳)は1月27日、自身が率いる航空機動軍団(AMC、1992年設立)の幹部らに宛てて、2年以内に中国と戦闘を交えることを想定して準備を怠らないように指示するメモを回付した。...
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1月28日付米
『ザ・デイリィ・コーラー』オンラインニュース(2010年設立の保守系メディア)は、「米軍大将、“予測違いを望む”としながらも中国と2025年に戦闘態勢となる恐れと警告」と題して、中国が、2024年に予定される台湾総統選及び米大統領選の結果を見定めた上で、台湾侵攻に踏み切る恐れがあるとして、準備を怠らないよう警告を発していると報道した。
米空軍のマイク・ミニハン大将(55歳)は1月27日、自身が率いる航空機動軍団(AMC、1992年設立)の幹部らに宛てて、2年以内に中国と戦闘を交えることを想定して準備を怠らないように指示するメモを回付した。
同メモによると、同大将は、“自分の予測違いを望む”としながらも、“自身の勘では、2025年に交戦することになるかも知れない”という。
更に、同大将は、所属兵らに対して、“射撃訓練を怠るな”とし、“無闇ではなく慎重に進め”との指示を出している。
『NBCニュース』によると、同大将が率いるAMCには5万人近くの将兵がいて、500機程の航空機を抱え、輸送及び空中空輸を任務としている。
また、『ワシントン・ポスト』紙も、習近平国家主席は2024年に予定されている台湾総統選及び米大統領選の結果を見定めようとしており、その結果を踏まえて“2025年に台湾侵攻を企てようとしている”と同大将が言及していると報じている。
ただ、同紙は、同大将の予測は国防総省が中国について“予想している脅威”とする見方とは相対するものだと触れている。
『NBCニュース』も、国防総省高官がインタビューに応じて、“ミニハン大将のコメントは国防総省を代表する見解ではない”とコメントしている。
また、『ロイター通信』報道によると、ロイド・オースティン国防長官(69歳、2021年就任)が今月初め、直近の中国軍による台湾海峡付近での軍事訓練より、台湾侵攻が差し迫っている恐れがあるとする見方は大きな疑問である、と述べていた。
1月29日付英国『デイリィ・エクスプレス』紙(1900年創刊)は、「米空軍大将、中国が2024年選挙の“混乱”に乗じて台湾侵攻の恐れと警告」と詳報している。
米『NBCニュース』報道によると、中国が、2024年に予定されている台湾総統選及び米大統領選の混乱に乗じて、台湾侵攻を推し進める恐れがあるので、準備を怠らないようにとの指示が米空軍大将から発信されたという。
習近平国家主席はかねて、“台湾統一”は何が何でも成し遂げると発言していたが、そのための武力行使の可能性は排除されていない。
そこで、マイク・ミニハンAMC司令官(2021年就任)は、2年以内に中国と交戦することになる恐れがあるので、配下の将兵に対して必要な準備を整えておくよう檄を飛ばしている。
これに対して、米国防総省報道官のパトリック・ライダー准将(50代、2022年就任)は、“ミニハン大将の見方は国防総省を代表していない”とした上で、“中国は国防総省にとって「仮想敵(予想される脅威)」であるものの、目下のところ当省は同盟国とともに、自由で開かれたインド太平洋地域における平和維持に専心していく方針である”とコメントしている。
ジョー・バイデン大統領(80歳、2021年就任)が昨年、もし中国が台湾に侵攻したら、米軍を派遣すると表明していたが、オースティン長官は今月初めの記者会見の場で、中国が台湾侵攻することで米軍が中国軍と砲火を交える恐れが“差し迫っている”とする見方には“大いに疑問を感じる”と明言している。
ただ、米海軍トップが昨年、中国は2024年より早い段階で台湾に軍事侵攻する恐れが高いと警鐘を鳴らしていた。
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