マスク氏、トランプ元大統領のツイッターアカウント凍結解除の意向
実業家でもあるテスラのイーロン・マスクCEOは、ツイッターを買収した後の具体的な方針の例として、アカウントが永久凍結されているドナルド・トランプ元大統領をツイッターに復帰させる意向があるとの考えを示している。
5月11日付米
『NBCニュース』:「イーロン・マスク氏がトランプ氏のツイッター復帰許可の意向」:
実業家でテスラのCEOのイーロン・マスク氏は10日、ツイッターを買収した後の具体的な方針の例として、ドナルド・トランプ元大統領をツイッターに復帰させる意向があるとの考えを示した。
ネットに投稿された動画によると、フィナンシャル・タイムズ紙主催の未来の車に関するリモートイベントに参加したマスク氏は、ツイッター社が1月の議事堂襲撃事件後にトランプ氏のアカウントを永久凍結したのは非常に愚策だったと批判。...
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5月11日付米
『NBCニュース』:「イーロン・マスク氏がトランプ氏のツイッター復帰許可の意向」:
実業家でテスラのCEOのイーロン・マスク氏は10日、ツイッターを買収した後の具体的な方針の例として、ドナルド・トランプ元大統領をツイッターに復帰させる意向があるとの考えを示した。
ネットに投稿された動画によると、フィナンシャル・タイムズ紙主催の未来の車に関するリモートイベントに参加したマスク氏は、ツイッター社が1月の議事堂襲撃事件後にトランプ氏のアカウントを永久凍結したのは非常に愚策だったと批判。「米国内の大部分を阻害し、(独自に立ち上げられたプラットフォームがあることで)トランプを黙らせることも出来なかった。永久凍結を撤回するつもりだ」と述べたという。
マスク氏は、ネット上の言論を各国の放棄の範囲内で、出来る限り自由に行えることを目的としてツイッターの買収に乗り出したとされているが、これは、一部ユーザーや広告主にとり、ハラスメントや憎悪イメージを許容することにもなりかねない。買収は最終決定していないが、株主の合意が得られれば年末にも完了が見込まれている。
トランプ側からは今回の発言に対しコメントは出ていないが、トランプ氏は先月FOXニュースに対し、新規プラットフォームがあるため凍結が解除されてもツイッターに復帰するつもりはないと表明しており、気が変わるかは定かでない。
ハラスメントやヘイトスピーチ禁止に賛成派の人々からはトランプ氏の他にも白人至上主義者などの解除対象者が増えるだろうとの懸念の声が広がる。マスク氏は、「何を言っても許されるというわけではない。違法なことや世界を破壊することなら、一時停止や、特定の投稿を非表示するか又は、制限する」との意向を示している。
トランプ氏はこれまでツイッターを支持者、反対者、メディアとのチャンネルとして利用してきた。一方で、部下のクビを命じたり、2018年には北朝鮮の金正恩委員長を愚弄するためにも利用した。この時、ツイッター規約違反ではないかとの議論が巻き起こったが、ツイッター幹部は彼のアカウント凍結を回避できるよう規約を書き換える選択をした。しかし、支持者による議事堂襲撃で事態は一変、アカウント凍結はFacebookやYouTube、更にトランプ氏のメールプロバイダーにも及んだ。
5月10日付米『CNN』:「マスク氏、トランプ氏のアカウント凍結を撤回すると発言」:
マスク氏は、オンラインで開かれた未来の車会議で、ツイッター買収交渉が完了したら、トランプ元大統領の凍結されたツイッターアカウントを復帰させる意向であると述べた。このような発言は、44億ドルの買収計画が発表されて以来、公の場では初めてとなる。
同氏は以前から、ツイッターは「投稿の削除にもう少し慎重になるべき」、「永久凍結には慎重に」と発言していた。今回の会議で同氏は、ツイッター社によるトランプ氏の凍結決定は間違いだったと発言。「私は永久凍結を撤回するつもりだ」としている。ツイッターの共同創業者で元CEOのジャック・ドーシー氏は10日、マスク氏の発言を受け、「ユーザーを永久凍結すべきでないとの意見には賛成する。例外があるが、一般的には永久凍結は間違いだ」等としている。
マスク氏が「言論の自由を促進するため」とするツイッター買収の実現については、テスラ社のここ数か月の株価下落が、買収交渉に影響するとの可能性から懸念も指摘されている。
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イーロン・マスクの衛星ネットサービス、ウクライナの人々の生命線に
イーロン・マスク率いるスペースX社の衛星インターネット・サービスが、ロシアのウクライナ侵攻直後からウクライナに提供された。現在では、推定1万台の送受信機が稼動して戦渦の中のウクライナ人を支えているという。
米
『NBCニュース』によると、戦争で荒廃したウクライナの一部では、インターネット・サービスが提供できなくなっており、そうした地域では衛星ネット送受信機「スターリンク」を設置して人々に代理のネット接続サービスを提供している。現在では同国の多くの地域でネットにつながるための生命線になっているという。
キーウ周辺やウクライナ西部、北部を中心にサービスを提供しているインターネットプロバイダーFreenetのネットワーク運用責任者、ドミトロ・ジンチュク氏は「これは理想的なインターネットではないが、まったく接続できないとき、スターリンクは何週間も接続できないでいる人々にとってまさに救いの手だ。...
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米
『NBCニュース』によると、戦争で荒廃したウクライナの一部では、インターネット・サービスが提供できなくなっており、そうした地域では衛星ネット送受信機「スターリンク」を設置して人々に代理のネット接続サービスを提供している。現在では同国の多くの地域でネットにつながるための生命線になっているという。
キーウ周辺やウクライナ西部、北部を中心にサービスを提供しているインターネットプロバイダーFreenetのネットワーク運用責任者、ドミトロ・ジンチュク氏は「これは理想的なインターネットではないが、まったく接続できないとき、スターリンクは何週間も接続できないでいる人々にとってまさに救いの手だ。」と語っている。
キーウ在住のスターリンク愛好家、オレグ・クトコフ氏は電話インタビューで、ダウンロード速度が毎秒200メガビットになることがよくあると述べた。アメリカでは通常、このサービスのために月額110ドル(約1万4千円)を支払っている。
スターリンクは、地球低軌道衛星群との間で送受信される信号に依存しており、地球をはるかに高い高度で周回する衛星を持つ競合他社とは異なっている。NASAは、スターリンク衛星が増えると小惑星の監視に支障をきたす可能性があると警告しているが、一般的にはより速く、より信頼性の高いサービスを提供できる。ウクライナ政府は、学校、病院、村役場、消防署にもスターリンク送受信機を設置しているという。
米『ビジネスインサイダー』によると、3月から戦っているウクライナ兵士は、スターリンクの提供がウクライナ軍の大きな後押しになっていると述べたことが報じられている。兵士は、「イーロン・マスクのスターリンクは、ウクライナに有利なように戦争を変えた。ロシアは我々の通信をすべて爆破してきた。しかし、今はそれができない。スターリンクは、ロケット砲などの砲撃の下でも機能する。マリウポルでも機能している」と語った。
『ヤフーファイナンス』によると、イーロン・マスクは、ウクライナのイルピン市とボロディヤンカ市の2つの外来診療所への電力供給を目的として、テスラ社の蓄電装置「パワーウォール」もウクライナに提供している。ウクライナのフェドロフ副首相兼デジタル改革担当大臣は、「パワーウォールは高度の自律性を有し、供給が途絶えた際にバックアップの電力を提供してくれる。ロシアとの戦争で最も深刻な影響を受けた地域のウクライナ人を助ける革新的な機器である。」と絶賛している。
なお、宇宙に関するニュースサイト『スペースニュース』によると、日本も今年中にスターリンクのインターネット・サービスが始まる。KDDIがスペースXと業務提携を結び、全国約1200カ所に順次設置していく。日本の山間部や被災地域でも高速通信が可能になる。スターリンクは、自然災害や停電の際に地上通信回線が途絶えた場合のバックアップとしても機能するとしている。
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