2023年は今年よりも気温が高くなる、英気象庁
イギリス気象庁は、2023年の気温が世界的に2022年より高くなると予測している。
12月20日付
『Yahooニュース』(英PAメディア):「産業革命前より1℃高い気温は2023年で10年目となる」:
英気象庁は、2023年は世界の気温が産業革命以前の水準より約1.2℃上昇すると予測している。
1850年~1900年の平均より世界平均気温が1℃以上となるのは来年で10年目となる。1850年の統計開始以降、最も暑い年はエルニーニョ現象の影響を受けた2016年となっている。...
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12月20日付
『Yahooニュース』(英PAメディア):「産業革命前より1℃高い気温は2023年で10年目となる」:
英気象庁は、2023年は世界の気温が産業革命以前の水準より約1.2℃上昇すると予測している。
1850年~1900年の平均より世界平均気温が1℃以上となるのは来年で10年目となる。1850年の統計開始以降、最も暑い年はエルニーニョ現象の影響を受けた2016年となっている。
今年の英気象庁の予測は平均1.2℃(1.08℃~1.32℃)の上昇。昨年の予測では、平均1.09℃(0.97℃~1.21℃)の上昇としていたが、昨年10月までのデータでは、1.16℃の上昇を記録している。
同日付英『BBC』:「英気象庁は2023年の気温が2022年より暑くなると予測」:
英気象庁によると、来年は今より暑く、統計史上最も暑い年の一つになると予測されている。
10年連続で世界の気温が平均より1℃以上上昇している。2023年が暑くなる原因として、自然気候サイクルの一部である3年間続いたラニーニャ現象による冷却効果がなくなること、更に人の活動による気候変動による温暖化の影響も指摘されている。
1850年の統計開始以来、最も暑かった年は2016年で、専門家によると、エルニーニョ現象により世界的に気温が上昇したとみられる。しかし、過去3年間は太平洋で海水温が平年より低くなるラニーニャ現象と呼ばれる気候パターンの影響が続いていた。
その影響が終わり、太平洋の一部で気温が押し上げられることで、世界的な気温上昇に繋がるとみられている。だが、2016年と違い、記録的な暑い年とはならないとみられている。エルニーニョ現象は地球全体の気温を押し上げる効果はないと見られるためである。
北極圏など一部の地域では平均以上に温暖化が進んでいる。昨年、イギリスでは40℃を超えるなど、世界各地で最高気温が更新されている。高温により欧州や豪州では山火事が起き、パキスタンやインドでは51℃を記録した。これらの現象は気候変動による影響がより大きいとされる。気温が上昇すると、干ばつ、砂漠化や熱中症のような病気が増え、自然や人間へも影響すると考えられている。
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著名米映画監督、サメの乱獲に繋がった大ヒット海洋アクション・スリラー映画制作を陳謝【米メディア】
12月18日付GLOBALi「
いよいよ米国でも日本人・中国人等アジア諸国で好まれるフカヒレ取引全面禁止に」で触れたとおり、海洋自然保護活動団体は米国政府のフカヒレ取引全面禁止措置法について、絶滅危惧種に指定されたサメの保護活動に追い風になると歓迎した。一方、大ヒット海洋アクション・スリラー映画を制作した著名米映画監督が、同映画を契機にサメの乱獲を後押しする契機となった恐れがあったとして、同映画制作に関わったことを陳謝している。
12月17日付
『ニューヨーク・ポスト』紙は、「スティーブン・スピルバーグ監督、“ジョーズ”公開後のサメ乱獲という“狂騒劇”を引き起こしたことを陳謝」と題して、同監督が1975年に同映画を制作・公開して以降、人々が挙ってサメを毛嫌いして乱獲騒ぎに繋がるような事態を引き起こす原因を作ったことを陳謝していると報じた。
スティーブン・スピルバーグ監督(75歳)はこの程、自身が手掛けた1975年の大ヒット映画“ジョーズ”を契機に、サメの乱獲による個体種激減に繋がった事態を陳謝した。...
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12月17日付
『ニューヨーク・ポスト』紙は、「スティーブン・スピルバーグ監督、“ジョーズ”公開後のサメ乱獲という“狂騒劇”を引き起こしたことを陳謝」と題して、同監督が1975年に同映画を制作・公開して以降、人々が挙ってサメを毛嫌いして乱獲騒ぎに繋がるような事態を引き起こす原因を作ったことを陳謝していると報じた。
スティーブン・スピルバーグ監督(75歳)はこの程、自身が手掛けた1975年の大ヒット映画“ジョーズ”を契機に、サメの乱獲による個体種激減に繋がった事態を陳謝した。
同監督が、英国『BBCラジオ』の番組“無人島のディスク(円盤状の記憶媒体)”(1942年放送開始)に出演し、ラジオパーソナリティのローレン・ラバーン氏(44歳、2019年就任)のインタビューに答えたものである。
同監督は、“自身が作った映画とその原作の小説の影響で、サメ個体種の減少が起こったことを今は申し訳なく思っている”と吐露した。
ラバーン氏が更に、サメに囲まれた小島に取り残されたとしたらどう感じるか、と質問したことに対して、同監督は、“自身が依然恐ろしいと感じる事態のひとつだ”と答えている。
その上で同監督は、“サメに喰われるとは思っていないが、やはり1975年以降サメ乱獲の狂騒劇が起こったことから、サメには随分と恨まれていると思う”とも語った。
米映画の祭典の「アカデミー賞(初回1929年)」を受賞した同映画は、米小説家ピーター・ベンチリー(1940~2006年)執筆の“ジョーズ”を題材にして、ニューイングランド(米北東部6州の総称)の架空のアミティ島で人を喰い殺す巨大なホオジロザメと格闘する人々を描いた海洋アクション・スリラー映画である。
サメ研究者のジョージ・バージェス氏(68歳)は2016年、フロリダ自然史博物館(1891年設立)のインタビューに答えて、当該映画が上映された途端、サメの捕獲が俄かに注目された、とコメントしていた。
同氏は、“当該映画が世に出るや否や、米東海岸の広範囲でテストステロン(ほとんどの脊椎動物が有するステロイドホルモン・男性ホルモンで攻撃性を誘発)を発揮した荒くれ漁師によるサメの乱獲が始まった”とし、“100年余り前に騒がれた「サメに関わる懸賞金(注後記)」に由来したサメ捕獲競争が始まり、多くの漁師が勇敢さを誇るためにより大きく、かつ大量のサメを捕まえるようになった”と言及している。
一方、『ジ・インディペンデント』紙によると、2千万部も売れた当該小説を書いたベンチリーも執筆したことを後悔していたという。
同紙によると、同作家は2000年、米『アニマル・アタックファイルズ(動物に襲われた被害に関わる公文書館)』のインタビューに答えて、“執筆したときは思いもしなかったが、今はサメが如何に種の保護が難しい生き物かということを思い知っている”と述懐していたという。
(注)サメに関わる懸賞金:ニューヨークの大富豪ハーマン・オルリッチ(1850~1906年)が1891年、“サメが人を襲うかどうか”証明した者に500ドル(現在価値1万3千ドル、約180万円)の賞金を出すと発表したもの。
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