10月19日付仏
『フランス24』(AFP通信):「気候変動で北極のウイルスが溢れ出す恐れも」:
18日発表された研究によると、地球温暖化により北極のウイルスが放出され、環境や人体に影響を及ぼす可能性があるという。
放出されたウイルスは増殖するため、人間、動物、植物や菌類など新たな寄生先となる宿主を見つけるが、コビット19で見られたように、大抵は免疫に欠陥がある宿主に寄生する。...
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10月19日付仏
『フランス24』(AFP通信):「気候変動で北極のウイルスが溢れ出す恐れも」:
18日発表された研究によると、地球温暖化により北極のウイルスが放出され、環境や人体に影響を及ぼす可能性があるという。
放出されたウイルスは増殖するため、人間、動物、植物や菌類など新たな寄生先となる宿主を見つけるが、コビット19で見られたように、大抵は免疫に欠陥がある宿主に寄生する。
生物科学雑誌「Royal Society」に掲載されたカナダの研究では、北極圏で最大の湖であるヘイズン湖のサンプル調査が行われた。調査チームは夏の5月、2メートルの氷河を削り、解凍した湖底や土を調査。遺伝子反応で、ウイルスの生息地や、推定される寄生場所を推定したところ、「湖底のウイルスと宿主に顕著な違いがみられ、これは放出のリスクを意味する」という。
研究は、「パンデミックが起きる劇的な放出の可能性は低いとするも、宿主が以前に住み着かなかった地域に移動すれば、そのリスクが増大する」としている。
同日付英『ガーディアン』:「次のパンデミックは凍土溶解による可能性」:
最新の研究によると、次のパンデミックは、コウモリや鳥ではなく、凍結した氷河から来るかもしれない。
カナダの研究チームは、氷河ウイルスのリスク調査のため、氷河の溶解水が流れ込む北極圏最大の淡水湖であるヘイズン湖の調査を行った。その結果、氷河の凍結水が大量に流れ込む場所でリスクが高いことがわかった。
湖の沈殿物の分析によると、氷河が解けた場所では、ウイルスが新たな宿主に感染することで、ウイルス放出のリスクが高まっている。気候変動により地球の温度が上がるにつれ、氷河や永久凍土に閉じ込められたウイルスや微生物が再活性化し、周りの野生生物などに感染するかもしれない。
だが、放出のリスク予測が、即放出によるパンデミックを意味するわけではない。ウイルスと媒介生物が同時に存在しなければ、この可能性は低いという。
一方、気候変動により、現在存在している種が変化し、古代からのウイルスや微生物の媒介者も変化すると予想されている。温暖化により、「ある特定の環境下では放出のリスクが増しおり、ヘイズン湖での寄生変化が、他の地域の湖沼でも起きているのではないかとの仮説も成り立つ。
2016年には、北シベリアで炭疽菌に感染した子供1人が死亡、7人が感染したとされ、熱波により永久凍土が溶解し、感染した鹿の死骸が露出したことが原因とされた。シベリアでは1941年にも感染拡大がおきていた。
また、未知のウイルスが凍土に存在する可能性も指摘した近年の研究もある。昨年米国の大学が、中国チベット平野の凍土サンプルから新種のウイルスを発見。2014年フランスの研究所は、シベリアの永久凍土から「巨大ウイルス」の蘇生に成功している。
明確なことは、北極圏では温暖化が急速で、人類への主な脅威は気候の影響からきていること。また、一定地域で発生したウイルスが、我々の地域や北極圏のエコスステムに影響する場合があることだ。
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5月23日付仏
『フランス24』:「国連:避難民の数が初めて1億人を超える」:
国連の難民機関である国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、ウクライナ侵攻などの紛争によって、避難民の数が史上初めて1億人に上ったという。
UNHCRによると、2021年には、エチオピア、ブルキナファソ、ミャンマー、ナイジェリア、アフガニスタン、コンゴ民主共和国での紛争によって、難民の数はほぼ9000万人に上っていた。...
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5月23日付仏
『フランス24』:「国連:避難民の数が初めて1億人を超える」:
国連の難民機関である国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、ウクライナ侵攻などの紛争によって、避難民の数が史上初めて1億人に上ったという。
UNHCRによると、2021年には、エチオピア、ブルキナファソ、ミャンマー、ナイジェリア、アフガニスタン、コンゴ民主共和国での紛争によって、難民の数はほぼ9000万人に上っていた。2月24日のロシアによるウクライナ侵攻以来、800万人以上がウクライナ国内に避難、国外へは600万人以上が避難している。
フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、「1億人はあってはならない、とてつもない数だ。これを警鐘ととらえ、紛争や迫害の回避と対処に徹するべき」だとしている。また、「国際社会はウクライナ難民に対する大きな支援に積極的だ。思いやりと慈悲、世界中のすべての危機に対して同様の支援が求められる」、としながらも、「人道支援は一時的措置に過ぎず問題の解決にはならない。これを変えるには、無実の人々が自国内で危険にさらされないための平和と安定しかない」と強調した。
「1億人」は、世界の人口の1%にあたる。これより多くの人口を持つ国は、世界に僅か13カ国しかない。難民の内訳は、自国内で非難している5000人以上の人々に加え、難民、亡命希望者となる。
UNHCR は、2021年の避難民に関する詳細データを6月発表の年次「グローバル・トレンズ・レポート(年間統計報告書)」にまとめる。パンデミック発生から2年が経過した現在でも、感染対策を理由に少なくとも20の国が紛争地域からの亡命受け入れを拒否している。グランディ国連難民高等弁務官はこれを懸念し、パンデミック関連の亡命制限の解除を訴えている。
先週公表された「国内避難民モニタリングセンター」と「ノルウェー難民評議会(NRC)」の合同報告書によると、国内で避難民が新たに約3800万人発生しており、相次ぐ自然災害による避難件数が最大だった2020年に続き2番目に多い数字となったという。
5月22日付米『USニュース&ワールドレポート』(ロイター通信):「世界の難民1億人以上」:
今月23日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、紛争や迫害から逃れる難民に関する新たなデータをもとに、
自国から避難した難民が世界で1億人を超えたと発表した。
ウクライナでの戦争が、避難民増加要因の一つとなり、また、エチオピアやコンゴ民主共和国で長引く紛争もその数を押し上げている。この数字には、難民、亡命希望者、国内避難者が含まれており、国内避難者は、昨年末までに6000万人に達していたという。
グランディ国連難民高等弁務官は、避難原因への対策を求め、今のところ人道的支援のみの対応に終始している点を指摘している。
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