スペイン、新型コロナワクチン接種拒否者のデータベース設置へ
新型コロナウィルスの感染状況が深刻なスペインでは、ワクチン接種の案内を受けて断った人の情報を非公開で登録する方針を示している。保健当局は、コロナ対策には、より多くの人がワクチン摂取をすることが望ましいとの姿勢を示している。
12月28日付仏
『フランス24』(AFP通信引用)は「スペインが新型コロナワクチンの接種を拒否をした人の情報を保存へ」との見出しで以下のように報道している。
スペインがコロナワクチンの接種を断った人の登録情報データベースを立ち上げる。サルバドール・イラ保健相によると、情報はEU諸国と共有されるが、公開されることはないという。
「ラ・セクスタ」テレビのインタビューで、 イラ氏は、週末にかけて他のEU諸国同様スペインでも接種が始まった抗ウィルスワクチンは、強制ではないと強調した。...
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12月28日付仏
『フランス24』(AFP通信引用)は「スペインが新型コロナワクチンの接種を拒否をした人の情報を保存へ」との見出しで以下のように報道している。
スペインがコロナワクチンの接種を断った人の登録情報データベースを立ち上げる。サルバドール・イラ保健相によると、情報はEU諸国と共有されるが、公開されることはないという。
「ラ・セクスタ」テレビのインタビューで、 イラ氏は、週末にかけて他のEU諸国同様スペインでも接種が始まった抗ウィルスワクチンは、強制ではないと強調した。「行われるのは登録のみで、接種の案内を受けても断った人を登録するだけである。非公開の文書で、データ保護を徹底して行う。職員や一般の人がデータへアクセスすることは出来ない」としている。
スペインでは、ワクチン接種をしたくないと回答する人の割合は、12月に入り先月の47%から28%に急減した。国の機関であるCIS研究所の調査によると、回答者の40.5%がワクチン接種を希望すると回答する一方、16.2 %がワクチンが信頼できるなら接種するだろうとしていた。
スペインはEU内で最も感染状況がひどく、月曜には死者5万人を超えた。感染者数は約190万人。政府は6月までに人口4700万人のうち1500万人~2000万人がワクチンを接種をすることを目標としている。
同日付英国『BBC』は「新型コロナウィルス、スペインがワクチン拒否者の情報保存へ」との見出しで以下のように報道している。
スペインが新型コロナのワクチン接種を断った人の登録を行う。イラ保健相は情報リストは一般に公開されたり職員がアクセスすることはなく、EU諸国と共有されるとし、コロナ撲滅には国全体のワクチン接種が必要で、より多くの人が摂取することが望ましいとの姿勢を示している。
イラ保健相は月曜、報道陣に対し、「接種の順番が来ると、各自治体から連絡が来る」、「ワクチンを受けないと決めた人は、間違った考えだと思うが、そうする権利がある。政府は解決に努めていく。ワクチン接種により救われる命がある。ワクチンによりパンデミックは解決に向かうだろう。」と答えている。
スペインはヨーロッパでも最も感染者の多い国で、現在、先週EUで認可されたBioNTechとファイザーによるワクチン接種が始まっている。最新の世論調査では、ワクチンを接種しないと答えた人は11月の47%から今月28%に低下した。
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日本ではスポーツ活動中に子どもに体罰:国際人権団体報告書
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、日本で子どもがスポーツ活動中に暴力に遭っているという調査報告書を発表。50競技以上にわたるスポーツ経験者からの回答をもとに、スポーツ選手がコーチから竹刀で殴られたり、水分補給を禁じられたり、性的嫌がらせを受けている等の実態を明らかにしている。
7月20日付仏
『フランス24』(ロイター通信)は「日本の児童アスリートが殴られ虐待されている、とヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書」との見出しで以下のように報道している。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の報告書によると、日本ではスポーツの練習中に、子どもが身体的や言葉の虐待を受けており、時に性的虐待もあるという。月曜、「数えきれないほど殴られて」という表題で67ページに及ぶ報告書が公表され、日本のスポーツにおける身体的体罰の歴史、 50種のスポーツで800人以上の人からの体験談を掲載。...
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7月20日付仏
『フランス24』(ロイター通信)は「日本の児童アスリートが殴られ虐待されている、とヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書」との見出しで以下のように報道している。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の報告書によると、日本ではスポーツの練習中に、子どもが身体的や言葉の虐待を受けており、時に性的虐待もあるという。月曜、「数えきれないほど殴られて」という表題で67ページに及ぶ報告書が公表され、日本のスポーツにおける身体的体罰の歴史、 50種のスポーツで800人以上の人からの体験談を掲載。同書はパンデミックにより来年に延期となった東京五輪の開幕予定の今週に合わせて公表された。
HRWのMinky Wordenディレクターは声明で、「日本では何十年もの間、子どもたちがトロフィーやメダル獲得のためと言われ、虐待を受けてきた。」と述べている。
24歳以下の回答者381人の内19%はスポーツ活動中に、叩く、殴る、平手打ち、蹴る、地面に倒される、物で叩かれる等の経験があると回答。ある強化選手は、「コーチは私がランニング中真剣に走っていなかったと言い、皆の前で顔を叩かれた。血が出ていたがコーチは叩くのをやめなった。」と回想。18%が子どもの時スポーツ活動中に暴言の虐待を受けたと回答、5人は性的暴行や嫌がらせ受けたと回答している。
2013年、内部調査により、10%以上のアスリートがいじめやハラスメントを受けている判明した後、日本オリンピック委員会(JOC)はスポーツ協会における暴力をなくす対策を講じることを約束し、コーチによる女性アスリートへの身体的虐待が発覚したのを受け柔道連盟への補助金も打ち切った。しかしながら、それ以後も十分な対策が取られていないとし、HRWは日本スポーツ協会やJOCなどの組織に対し、オリンピック開催を契機として変革改善を進めるよう求めている。
同日付米国『ワシントンポスト』は「日本のアスリートが広範囲で虐待を受けている、とヒューマン・ライツ・ウィッチ」との見出しで以下のように報道している。
ヒューマン・ライツ・ウィッチが日本のアスリートがスポーツ訓練中に、身体的、性的、言葉の虐待を受け、その結果、うつ病、自殺、身体的障害、生涯に渡るトラウマとなっていると報告している。
今月、イギリスでも同様の報告が見られた。英メディアによると、体操選手が10歳の時にコーチに食器棚に閉じ込められたという。韓国では、22歳のトライアスロン選手が、コーチスタッフの虐待を訴えたあとに、遺体で見つかっている。どちらも、競争の激しいエリート選手の世界でのプレッシャーが問題ではないか、政府やスポーツ協会が問題に対し十分な対処をしているかのとの疑念が生じている。
しかし、ヒューマン・ライツ・ウィッチが公表した日本における虐待の深刻さ、根深さは、オリパラ五輪に向かう日本政府にとり厄介なものである。調査では、選手らが受けた、殴る、蹴る、剣道の竹刀等の物で叩く、水を与えない、首を絞める、むちで叩く、性的が虐待や嫌がらせ等を報告している。コーチによる体罰は、日本のスポーツ界で長い間伝統となってきた。体罰は、大会で素晴らしい功績を残し、自己を鍛錬するのには必須であると認識されてきた。コーチや親、選手でさえもスポーツにおける体罰が価値があるものだと間違った信念を持っている場合もある。
2012年大阪のバスケット選手の男子高校生がコーチからの度重なる体罰に苦しんだ末に自殺。数ヶ月後、日本の五輪柔道チームのヘッドコーチが15人のアスリートがロンドン五輪に向けた準備期間に体罰を受けたと訴えたため辞任。日本では児童虐待は違法であり、今年政府は組織的体罰禁止を法制化している。政府とスポーツ協会は、近年、スポーツ界の虐待問題に取り組んでおり、罰則のない曖昧なコンプライアンスは出来つつある。HRWは、政府は虐待禁止を法制化し、スポーツ団体もコーチの教育訓練を強化し、苦情報告の仕組みを整える必要があるとしている。
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