ポンペオ国務長官は
『フォックスニュース』に対し、6月12日にシンガポールで予定されている米朝首脳会談またはその後に合意に達すれば、「米国の納税者ではなく、民間部門」が「北朝鮮で必要な電力量の供給網整備を手助け」できると述べた。また北朝鮮人が健康的な生活を送るためのインフラや農業への投資においてもアメリカが支援できるとも話した。
ポンペオ国務長官はCBSのテレビ番組「フェイス・ザ・ネーション」に登場し、「制裁救済」の可能性を持ち出した。...
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ポンペオ国務長官は
『フォックスニュース』に対し、6月12日にシンガポールで予定されている米朝首脳会談またはその後に合意に達すれば、「米国の納税者ではなく、民間部門」が「北朝鮮で必要な電力量の供給網整備を手助け」できると述べた。また北朝鮮人が健康的な生活を送るためのインフラや農業への投資においてもアメリカが支援できるとも話した。
ポンペオ国務長官はCBSのテレビ番組「フェイス・ザ・ネーション」に登場し、「制裁救済」の可能性を持ち出した。しかし、トランプ政権のジョン・ボルトン国家安全保障顧問はCNNの番組「ステイト・オブ・ザ・ユニオン」で「私ならアメリカからの経済援助は受けたくない。」と発言し、意見が食い違った。
先週、ポンペオ国務長官は、北朝鮮で金委員長と二度目の会談を行い、首脳会談に向けての準備を進め、アメリカ人拉致被害者3人の解放に立ち会った。北朝鮮が米政府の要請に応えれば、米政府が金委員長に「政権交代は話題にしない」と言ったかとの『フォックスニュース』の問いに対し、「それは、安全の保証を提供してからだ」と答えた。
北朝鮮経済を頓挫させ、金政権を打倒する米国の取組みに対抗するため、核兵器が必要だと北朝鮮は主張してきた。
ポンペオ国務長官は、「間違えないでほしい、米国の関心はロサンゼルスやデンバー、あるいは今いる場所に北朝鮮が核兵器を打ち込むリスクを防ぐことだ」と語った。「それが私たちの目的であり、大統領が描いている国家の目標であり、過去数週間私を北朝鮮に送るのは計画達成を軌道に乗せるためである。」
トランプ大統領は12日、「北朝鮮は、6月12日のサミットに先立って、今月中に核実験施設を解体すると発表した。ありがとう、非常にスマートで優雅な行動だ!」とツイートした。
ポンペオ国務長官は、『フォックスニュース』に対し、各実験施設の解体の約束は「良いニュースであり、アメリカ人にとって脅威となるすべての施設の解体は、アメリカ人にとっても世界にとっても良いニュースである」と話した。一方、金委員長に対するトランプ大統領の賞賛と成功の宣言が時期早尚ではないかという意見へのコメントは避けた。
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10月12日付Globali「中ロ関係はやはり盤石-原油供給も人的交流も」で触れたとおり、世界最大の原油消費国である中国向けのロシア産原油供給量は、今やサウジアラビアを遥かに凌駕する事態となっている。習近平(シー・チンピン)国家主席の下で、経済は安定し、今後も大量の原油消費が継続すると期待してのことか、ロシアは、欧米の経済制裁に伴う資金不足や、原油価格が低迷する中にあっても、リスクのある北極海(注後記)の油田開発に積極的に取り組んでいる。
10月24日付米
『USAトゥデイ』:「ロシア、北極海油田開発に賭ける」
ロシアは、欧米からの経済制裁や原油価格低迷にも拘らず、北極海の油田開発に賭けている。
今年4月、国営石油会社のロスネフチは、北極海のラプテフ海(東シベリア沖)内のカタンスキー認可域で油田掘削に取り掛かった。そして今月初め、同海域で産出可能な8,000万トン超の原油賦存(5億8,640万バレル相当)を確認したと発表した。...
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10月24日付米
『USAトゥデイ』:「ロシア、北極海油田開発に賭ける」
ロシアは、欧米からの経済制裁や原油価格低迷にも拘らず、北極海の油田開発に賭けている。
今年4月、国営石油会社のロスネフチは、北極海のラプテフ海(東シベリア沖)内のカタンスキー認可域で油田掘削に取り掛かった。そして今月初め、同海域で産出可能な8,000万トン超の原油賦存(5億8,640万バレル相当)を確認したと発表した。
試掘した原油は、軽質油で低硫黄の良好なものという。また、地質データによれば、同海域には2億9,800万トン(21億8,400万バレル相当)が賦存するとする。
ウラジーミル・プーチン大統領に近い人物でもある、ロスネフチのイーゴリ・セーチン会長は、北極海油田開発に今後も積極的に取り組んでいくと述べている。
一方、ドミトリー・メドベーチェフ首相は8月末、北極海の資源開発及びシベリア地域の経済振興のため、2025年までに27億8,700万ドル(約3,149億円)を投入すると発表している。そして、その一環で、2021~2025年に4億1,450万ドル(約468億円)を投じて、石油・ガス施設、資源開発・探査用機材等を整備するとしている。
なお、専門家によれば、北極海油田からの原油生産量が、2050年までにはロシア全体の20~30%まで上昇するものとみられるという。
一方、同日付ナイジェリア『ザ・ネーション』紙:「ロシア、7ヵ月連続で中国向け原油の最大供給国に」
中国税関総署のデータによると、今年9月のロシア産原油輸入量は一日当り154万5,000バレルと、昨年同月比+60.5%増加している。そして、3四半期(1~9月)累計でも昨年同期比+18%、一日当り120万バレルになり、最大供給国となっているという。
ロシア産原油が低価格であることと、中国内にクリーン・ディーゼル化の波が押し寄せていることが背景にあるとみられる。専門家によると、ロシア産原油は低硫黄分であることから、排ガス規制が厳しくなっている中国にとって必要な品質という。
一方、原油供給量2位はアンゴラ(アフリカ南西部の共和国)で、+11.7%で一日当り114万バレルである。そしてサウジアラビアは、+9.6%で一日当り104万バレルであるも、全体3位に後退している。
なお、ロシア産原油の2018年供給量は更に増える見通しである。それは、民間複合企業の中国貨信能源(CEFC China Energy)が今月初め、世界最大の石油会社であるロスネフチに91億ドル(約1兆1,830億円)を投資することを決めた際、同社から一日当り22万~26万バレル相当の原油を購入することに合意しているからである。
(注)北極海:ユーラシア大陸、グリーンランド、北アメリカ大陸などによって囲まれた海。米国、ロシア、カナダ、デンマーク、ノルウェーの5カ国に囲まれている。北極点は北極海内にある。世界の未発見の石油・天然ガスのうち4分の1以上が海底に埋蔵されているとみられている。地球温暖化による北極海の気候の温暖化・海氷の減少によって、これらの資源は開発が容易になることが想定されており、開発計画も多数存在する。
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