新型コロナウイルス、空中で数時間生存 多くの人の回復・免疫獲得には2年が必要か
米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は17日、新型コロナウイルス(COVIT-19)が飛沫より小さいエアロゾル化した後、空中で最低3時間は生存するなどとする研究結果を公表した。また、ドイツのロベルト・コッホ研究所は同日、世界人口の60~70%がCOVIT-19に感染し、最終的に免疫を得るまでには2年間を要するとの見方を示した。
『ロイター通信』 や
『AFP通信』 などが伝えたところによると、米国立衛生研究所(NIH)傘下の国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は、医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」(NEJM)に、COVIT19のエアロゾル化などに関する研究結果を公表した。エアロゾルは飛沫よりも小さな粒子で、咳やくしゃみなどによる飛沫がすぐに落下するのに対し、一定時間空中に浮遊している。
研究者らは、家庭や病院で感染者がウイルスを排出し、室内の物体に触れてウイルスを付着させる状況を再現し、エアロゾルでどの程度ウイルスが空中で生存するか、またウイルスが付着した物体の物質によって、その生存時間がどの位異なるかを検証した。...
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『ロイター通信』 や
『AFP通信』 などが伝えたところによると、米国立衛生研究所(NIH)傘下の国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は、医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」(NEJM)に、COVIT19のエアロゾル化などに関する研究結果を公表した。エアロゾルは飛沫よりも小さな粒子で、咳やくしゃみなどによる飛沫がすぐに落下するのに対し、一定時間空中に浮遊している。
研究者らは、家庭や病院で感染者がウイルスを排出し、室内の物体に触れてウイルスを付着させる状況を再現し、エアロゾルでどの程度ウイルスが空中で生存するか、またウイルスが付着した物体の物質によって、その生存時間がどの位異なるかを検証した。
研究結果によると、ウイルスはエアロゾル化した後、空中で最低3時間は生存することが判明した。ウイルスが付着した物体の物質毎の生存時間については、プラスチックやステンレスは3日以上、段ボール紙は24時間で、銅は4時間だった。この結果は、2002~03年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)とほぼ同様だが、COVID-19の感染規模が遥かに大きいのは、症状の出ていない人が感染を広げたためである可能性がある。
『ロイター通信』 や『ニューヨーク・ポスト』 などの報道によると、ドイツのロベルト・コッホ研究所のローター・ヴィーラー所長は17日、世界人口の60~70%がCOVIT-19に感染し、最終的に回復し、免疫を獲得するまでには2年程度かかるとの見解を示した。
ウィーラー所長は17日の記者会見で、コロナウイルスのパンデミックが収束するまでの時間は、ワクチンの開発と配備に至るまでのスピード次第であり、正確に予測するのは困難であるとした上で、「我々の仮説は2年ほどかかるということだ」と説明した。同所長は、「致死率が最終的にどの程度となるのかは未だわからない。」と記者団に語った。
同研究所によれば、ドイツの感染者は7,000人を超え、死者も13人出ている。同所長は、政府が厳格な措置を講じなければ、同国で数百万人が感染すると警告し、同研究所がドイツの危険レベルを「高」に引き上げたとしている。
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世界のおよそ9割の人が女性に何らかの偏見、国連報告
国連開発計画(UNDP)が5日に公表したジェンダー格差に関する報告書によると、世界75の国と地域での調査の結果、政治や教育、就業などの各種の項目について、女性に何らかの偏見を持つ人の割合が90%近くに上ることが判明した。
『ロイター通信』 や英
『BBC』 、米
『ニューヨーク・ポスト』 などの報道によると、UNDPは、社会的信念がいかにジェンダー平等を妨げているかを示す「ジェンダー社会規範指数」(Gender Social Norms Index)を測定し、各国の状況を分析した。報告書は、ジェンダー平等が達成されている国・地域はないと結論付けている。
UNDPは記者発表文書で、女性が昇進面などで突き破ることが困難な障壁「ガラスの天井」は、「家庭内を含め女性の生活のあらゆる面に及んでおり、ガラスではなく、世界中の男性と女性の間に広がる、女性に対する偏見や先入観で構成されている」と指摘した。...
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『BBC』 、米
『ニューヨーク・ポスト』 などの報道によると、UNDPは、社会的信念がいかにジェンダー平等を妨げているかを示す「ジェンダー社会規範指数」(Gender Social Norms Index)を測定し、各国の状況を分析した。報告書は、ジェンダー平等が達成されている国・地域はないと結論付けている。
UNDPは記者発表文書で、女性が昇進面などで突き破ることが困難な障壁「ガラスの天井」は、「家庭内を含め女性の生活のあらゆる面に及んでおり、ガラスではなく、世界中の男性と女性の間に広がる、女性に対する偏見や先入観で構成されている」と指摘した。
今回の調査対象とした世界75の国と地域の人口は、世界人口の80%超を占めている。調査では、小学校に入学する女児の増加や妊産婦の死亡者数の減少など、過去から若干の改善がみられた。しかし、一方で偏見が深く根付いていることも明らかになっている。報告書によると、世界の男性の約91%、女性の約86%が、女性に対し1つ以上の偏見を持っていた。日本でも約69%の人が、女性に何らかの偏見があるという結果が出た。
男性の方が良い政治指導者になると考える人は世界では約50%で、男性の方が良い経営者になるとした人も40%を超えた。背景には、各国議会での女性議員の比率が25%未満であり、政府を率いる女性は世界で10人に過ぎず、米国の代表的な株価指数S&P500を構成する500社の最高経営責任者(CEO)の内、女性は6%に満たないという事実がある。
さらに、大学教育は男性にとって重要とか、仕事が限られている場合には男性が就業すべきなどと考える人も約90%に上った。また、夫が妻を叩くことは正当化されると考える人が、男女ともに25%を越えていることも分かった。UNDP人間開発報告書室の責任者ペドロ・コンセイソン氏は、8日の国際女性デーに先立ち声明で、「今日、ジェンダー平等についての闘いは、偏見や先入観の問題になっている」と述べた。
UNDPは、深く根付いた偏見は、育児の平等分担を促進するための教育、認識の向上、税制上の奨励策などを通じ、あるいは女性が男性支配の職種に進出するよう促すことによって対応可能であろうとして、各国政府に法制や政策の整備・導入を呼びかけている。
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