習国家主席が昨年、開かれた中国を示すとぶち上げた“第1回中国国際輸入博”がいよいよ開幕【米・中国メディア】(2018/10/30)
習近平(シー・チンピン)国家主席は2017年、保護主義に傾いている米国を尻目に、中国こそが国際貿易取引を推進していくと宣言し、中国市場が世界に開かれた場所であることを証明する機会を設けるとぶち上げた。そしてこの程、その具体例として「第1回中国国際輸入博(CIIE、注後記)」が11月初め、上海で開催される運びとなった。当然のことながら習国家主席は、参加2,800社の代表らを前に開会宣言を行う予定である。
10月29日付米
『ロイター通信』:「中国、来週開幕の輸入博覧会には世界18ヵ国の首脳も出席すると発表」
中国外交部(省に相当)の陸慷(リウ・カン)報道官は10月29日、11月5~10日に上海で開催されるCIIEについて、世界18ヵ国の首脳が出席すると発表した。
全体としては、130ヵ国以上にわたる2,800社が出展するとされていて、米国からも、マイクロソフト・ディズニー・インテルなど大手180社が参加する。...
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10月29日付米
『ロイター通信』:「中国、来週開幕の輸入博覧会には世界18ヵ国の首脳も出席すると発表」
中国外交部(省に相当)の陸慷(リウ・カン)報道官は10月29日、11月5~10日に上海で開催されるCIIEについて、世界18ヵ国の首脳が出席すると発表した。
全体としては、130ヵ国以上にわたる2,800社が出展するとされていて、米国からも、マイクロソフト・ディズニー・インテルなど大手180社が参加する。
陸報道官によると、首脳が出席するのは、チェコ・キューバ・ドミニカ共和国・ケニア・リトアニア・パナマ・エルサルバドル・スイス・クック諸島・クロアチア・エジプト・ハンガリー・グルジア・ラオス・マルタ・パキスタン・ロシア・ベトナムの18ヵ国であるという。
そのうち、エルサルバドルとドミニカ共和国は、今年台湾と断交して中国と国交を結ぶ決定をしている。
陸報道官は、CIIEを通じて、中国市場を更に世界に開放していくとの中国政府の決意の表れだとも付言した。
一方、西側主要国は出席しないとみられる。
在中国米大使館は先週、米国政府が高官を派遣することはないとコメントしているが、中国側は“理解に苦しむ”決定だと批判している。
なお、2017年初めにCIIE開催を宣言した習近平国家主席が、CIIEの開会宣言をする予定である。
10月30日付中国『新華社通信』:「中国、世界初の国際輸入博覧会開催の準備万端」
「新時代、未来共有」のスローガンを掲げた、世界初の国際輸入博覧会CIIEがいよいよ来週開幕する。
商務部(省に相当)の傅自応(フー・チーイン)副大臣は10月29日、CIIEには130ヵ国以上の3,000社余りが出展する予定であるとし、既に準備は整っていると発表した。
そして、サッカーグランド38面分の広さに各ブースが設けられ、購買側としては中国国内及び世界中の16万人が訪れることになるとも付言した。
更に、傅副大臣は、CIIEを通じて、中国市場が世界に開放され、また、中国政府が自由貿易を支援していくとの方針が貫かれることになるともコメントした。
(注)CIIE:中国商務部と上海市人民政府が共催する国際博覧会。世界貿易機関(WTO)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国連工業開発機関(UNIDO)が後援。主な参加国は、一帯一路経済圏構想の関係国となるが、フォーチュン500(米誌『フォーチュン』が年1度編集・発行する米企業ランキング)のうち180社が出展する。
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Googleとインターネットアーカイブ、ISISの宣伝のための主要な選択肢に(2018/05/17)
【15日付
『フォーチュン』『BBC』】 過激派組織イスラム国(ISIS)は事実上崩壊したものの、依然ウェブサイト上で安定したプレゼンスを維持している。
15日、サイバーセキュリティー会社のフラッシュポイント(Flashpoint)は、過去3年間でISISの宣伝に最もよく利用されたサイトを列挙したレポートを発表した。驚くべきことに、時間の経過とともにサイトに大きな変動はなく、ISISがプロパガンダを広める手段として、グーグル、ユーチューブ、インターネットアーカイブなどのサイトを継続して利用していたことがわかった。
いわゆる「ダークウェブ1」を企業に代わって監視しているフラッシュポイントは、ISIS支持者が処刑など暴力的な内容を含む文書や動画を共有する、2つのアンダーグラウンドフォーラムに掲載されたウェブリンクを調べることによって、調査を行った。...
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15日、サイバーセキュリティー会社のフラッシュポイント(Flashpoint)は、過去3年間でISISの宣伝に最もよく利用されたサイトを列挙したレポートを発表した。驚くべきことに、時間の経過とともにサイトに大きな変動はなく、ISISがプロパガンダを広める手段として、グーグル、ユーチューブ、インターネットアーカイブなどのサイトを継続して利用していたことがわかった。
いわゆる「ダークウェブ1」を企業に代わって監視しているフラッシュポイントは、ISIS支持者が処刑など暴力的な内容を含む文書や動画を共有する、2つのアンダーグラウンドフォーラムに掲載されたウェブリンクを調べることによって、調査を行った。最も利用されたサイトは、サンフランシスコに拠点を置き世界中のウェブ情報を収集している非営利団体、インターネットアーカイブである。フラッシュポイントのアナリスト、ケン・ウォルフ氏によると、ISISはインターネットアーカイブのウェブ・クローラ2によって自動的に作成されたリンクや、メンバーがサイトにアップロードしたリンクを共有している。
インターネットアーカイブのスタッフは、『フォーチュン』誌への声明で、暴力的な過激主義コンテンツをすばやく削除するか、そうでなければそれを隔離するよう作業し、保存されていても一般からは見えないようにする作業にとりかかりたい、と述べた。
クリス・バトラー業務マネージャーは「当社は、ISISやその他の過激派コンテンツに関し、米国やEU(英国を含む)の政府関係者と定期的かつ生産的な会合を開いている。有意な認識方法や削除方法を開発している。」と述べた。
グーグルとその子会社のユーチューブもまた、レポートでは存在が目立った。ウォルフ氏によると、ISISは定期的にグーグルフォトとグーグルドライブに過激コンテンツを保存している。
グーグルは、コメントの要請には応えなかったが、インターネットアーカイブと同様に、不適切な内容を迅速に削除する企業方針はある。
フラッシュポイントはISISフォーラムに投稿されたリンクがどのくらいの期間アクティブであったかは監視していないので、実際どれくらいの目に触れたかは不明である。ウォルフ氏によると、3年間で約40万の独自のリンクが2つのフォーラムに投稿され、投稿されたコンテンツの量は時間とともに減少している。
他には、ロシアのサイトmail.ruとアラビア語のメディア共有サイトであるALMF.comがよく利用されていた。コンピュータコードやメディアを投稿するために使用されるいわゆる「ペーストサイト」も多数あった。
また、フラッシュポイントのレポートには、唯一ツイッターが、プラットフォームからのISISコンテンツ根絶に成功していたという興味深い指摘があった。ツイッターは、2015年にはフォーラムに投稿されたすべてのURLの15%以上を占めていたが、2016年には1%未満まで減少した。おそらく同社の取締り強化によるものだろう。
ツイッターでのプレゼンス低下を受けて、ISIS指導者らはツイッターアカウントをさらに増やすように勧告したが、未達に終わったとフラッシュポイントは分析する。
フラッシュポイントによると、あるアラビア語話者のフォーラムメンバーは次のように書いている。「いやぁ、不可能だよ。私だけでもツイッターで120件以上のアカウントが閉鎖された。私のアカウントは他ほど積極的ではなかったが、時には一日に3つのアカウントが閉鎖されたこともあった。アカウントを開設した1時間後に閉鎖されるアカウントに何のメリットがあるのか。」
1.一般的なブラウザでアクセスできず、通信が暗号化された特殊なブラウザで利用することができるサイト。
2.ウェブ上の文書や画像を周期的に取得し、自動的にデータベース化するプログラム。
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