トランプ、米若年層に超人気の女性シンガーにバイデン支持だと大変なことになると脅し【米メディア】(2024/02/12)
東京ドーム公演を大盛況のうちに終えた世界的ポップシンガーのテイラー・スウィフト(34歳)は、恋人が出場するスーパーボウル(注1後記)の応援観戦のために米国にとんぼ返りした。ところが、ドナルド・トランプ前大統領(77歳、2017~2021年在任)は、2020年大統領選で彼女が対立候補のジョー・バイデン大統領(81歳、2021年就任)を支持したことが気に喰わず、全米が注目するスーパーボウル会場でバイデン支持の声を上げないよう、彼女に脅しとも取れる先制攻撃を仕掛けている。
2月11日付
『ニューヨーク・タイムズ』、
『ニューヨーク・ポスト』紙は、トランプ前大統領が、米若年層に超人気の歌姫が対立候補のバイデン現大統領を支持しないよう、脅しとも取れる先制攻撃を仕掛けたと報じている。
世界的に有名となっている若きポップシンガーのテイラー・スウィフトは、米若年層からも多くの人気を獲得している。
ところが、ドナルド・トランプ前大統領は、彼女が2020年大統領選においてジョー・バイデン候補を支持したことが気に喰わなかったのか、今回もバイデン候補を支持するならば大変なことになると脅しとも取れる発言をしている。...
全部読む
2月11日付
『ニューヨーク・タイムズ』、
『ニューヨーク・ポスト』紙は、トランプ前大統領が、米若年層に超人気の歌姫が対立候補のバイデン現大統領を支持しないよう、脅しとも取れる先制攻撃を仕掛けたと報じている。
世界的に有名となっている若きポップシンガーのテイラー・スウィフトは、米若年層からも多くの人気を獲得している。
ところが、ドナルド・トランプ前大統領は、彼女が2020年大統領選においてジョー・バイデン候補を支持したことが気に喰わなかったのか、今回もバイデン候補を支持するならば大変なことになると脅しとも取れる発言をしている。
すなわち、彼女が東京公演を終えて、恋人の出場するスーパーボウルの応援観戦のためにとんぼ返りをして、全米が注目するスーパーイベントにおいて、トランプ不支持を表明することを恐れたためか、同イベント開始直前の2月11日朝、トランプが2021年に立ち上げたSNS『トゥルー・ソーシャル』に次のように投稿した。
・自身は2018年、多くの音楽アーティストの権利を擁護する「音楽近代化法」に署名することによって発効させるという責任を負った。
・これによって、テイラー・スウィフトもその恩恵を受けて、グラミー賞(注2後記)においてアルバム賞を獲得する等、大きな名声と巨額の富を得ることができた。
・ところが、2020年の大統領選で彼女が支持したバイデン候補は、音楽家らのために何もしていない。
・従って、今回の大統領選で彼女が再びバイデン支持を表明するとしたら、それは“不誠実”という誹りを免れないことだ。
なお、狂信的なトランプ支持者らが、“テイラー・スウィフトは国防総省から機密指令を受けている”とか、“与党・民主党が彼女とスーパーボウル出場の選手とのロマンスを殊更盛り上げ、全米の注目度を更に上げたところで、恋人の所属チームを勝たせ、その上で彼女に民主党及びバイデン候補支持を表明させようとしている”等々の根拠のない噂を流している。
ただ、国防総省が即座に否定しているだけでなく、野党・共和党主流派も、このような陰謀論を全く支持していない。
(注1)スーパーボウル:ナショナル・フットボール・リーグ(NFL、1920年創設)の優勝決定戦。毎年、2月上旬の日曜日に開催され、当日はスーパーサンデーと呼ばれ、事実上の米祝日。
(注2)グラミー賞:米音楽産業において優れた作品を創り上げたクリエイターの業績を讃え、業界全体の振興と支援を目的とする賞。初回は1959年。今日、テレビにおけるエミー賞、舞台におけるトニー賞、映画におけるアカデミー賞と同列に扱われる。毎年2月に授賞式が行われ、著名なアーティストによるパフォーマンスや代表的な賞の授賞式の模様が全米をはじめ世界の多くの国で放映される。
閉じる
米著名歌姫の東京公演;日本人観客からマナー違反の海外ファンに苦情【米メディア】(2024/02/11)
米著名歌姫のテイラー・スウィフトの東京公演が始まった。直前に、米グラミー賞(注後記)で史上最多となる4度目の最優秀アルバム賞を受賞したばかりとあって、4夜連続の東京ドーム公演は完売の盛況である。しかし、サッカー観戦等で日本人はマナー良好と世界的に有名になっているが、それが仇となってか、今回の公演では高額なVIPチケットを買った複数の観客から、海外ファンが自席に止まらず勝手にステージ前に押し寄せて立ったまま応援するため、彼女のステージが全く見えないとの苦情が相次いでいる。
2月10日付
『ニューヨーク・タイムズ』紙は、米歌手テイラー・スウィフトの東京公演で、マナーを守る日本人観客からマナー違反の海外ファンに苦情が相次いでいると報じた。
米著名歌姫のテイラー・スウィフトが、2月7~10日の4夜連続で、東京ドームでコンサートを行っている。
世界のトップアーティストの仲間入りをしている彼女は、2月4日に発表されたグラミー賞で、史上最多となる4回目の最優秀アルバム賞を受賞していたこともあって、東京公演は連日完売となっている。...
全部読む
2月10日付
『ニューヨーク・タイムズ』紙は、米歌手テイラー・スウィフトの東京公演で、マナーを守る日本人観客からマナー違反の海外ファンに苦情が相次いでいると報じた。
米著名歌姫のテイラー・スウィフトが、2月7~10日の4夜連続で、東京ドームでコンサートを行っている。
世界のトップアーティストの仲間入りをしている彼女は、2月4日に発表されたグラミー賞で、史上最多となる4回目の最優秀アルバム賞を受賞していたこともあって、東京公演は連日完売となっている。
ただ、ここで問題が生じてしまっているが、それは世界に名だたるマナー上等の日本公演に、アジア他多くの国から数千人が訪日してきていることである。
すなわち、サッカーやその他多くの国際スポーツイベントで、試合後に多くの日本人サポーターや観客がゴミ拾いをすること等で有名になっているが、海外ファンにはこのマナーが理解できない節があるからである。
例えば、日本の複数の観客が以下のようなマナー違反についての苦情を投稿している。
● VIPチケット(13万円、約870ドル)購入の観客
・前から3番目の席だが、多くの海外ファンが自席を離れてステージ前に殺到し、かつ立ったままで盛り上がっているため、自席からステージが良く見えない。
・“自席に座ったままで視聴”というルール・マナーを守っていると、彼女のステージが観られないというのはとても悲しいことだ。
● 別の投稿者
・自分のスマートフォンで回りの様子を録画したが、その画像より、如何に多くの海外ファンが全くルールを守っていないことは一目瞭然だ。
● 31歳の作業療法士
・明らかに日本人ではない海外ファンの多くが、ルールを守らずに離席して他の観客の視聴を妨害している。
・彼女を間近で見られる絶好の機会と、最も高いVIPチケットを購入したが、ルール無視の観客の前では全く無価値となってしまった。
このような不平不満は、ある意味では、コロナ禍後の経済回復の一環で、以前のように外国人観光客受け入れ増に期待していることに対する、日本人の複雑な気持ちを代弁しているかも知れない。
すなわち、日本政府観光局によると、2023年には2,500万人以上が日本を訪れ、コロナ禍前の2019年の80%近くに達したという。
しかし、岸田文雄首相(66歳、2021年就任)は、“外国人観光客が回復基調にあることは歓迎するが、一方で一部の地域や時間帯では、過度な混雑やマナーの悪さが地域住民の生活に影響を与えている”とし、“結果として、旅行者自身の満足度をも低下させることが懸念される”と発言しているからである。
(注)グラミー賞:米音楽産業において優れた作品を創り上げたクリエイターの業績を讃え、業界全体の振興と支援を目的とする賞。初回は1959年。今日、世界で最も権威ある音楽賞のひとつとみなされており、テレビにおけるエミー賞、舞台におけるトニー賞、映画におけるアカデミー賞と同列に扱われる。毎年2月に授賞式が行われ、著名なアーティストによるパフォーマンスや代表的な賞の授賞の模様が全米をはじめ世界の多くの国で放映される。
閉じる
その他の最新記事