2月3日付
『ビジネス・インサイダー』オンラインニュース(2009年設立)は、「プーチンの最後の支援国のひとつとされる北朝鮮、戦況悪化を懸念してロシア支援をしり込み」と題して、米国・韓国メディア報道を引用して、これまでロシアを支援してきた北朝鮮までが、戦況悪化予想から支援継続をしり込みし始めたと報じている。
韓国メディア『デイリィNK』オンラインニュース報道によると、北朝鮮が、ウクライナ東部のロシア実効支配地域を支援するための北朝鮮労働者派遣時期を遅らせているという。...
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2月3日付
『ビジネス・インサイダー』オンラインニュース(2009年設立)は、「プーチンの最後の支援国のひとつとされる北朝鮮、戦況悪化を懸念してロシア支援をしり込み」と題して、米国・韓国メディア報道を引用して、これまでロシアを支援してきた北朝鮮までが、戦況悪化予想から支援継続をしり込みし始めたと報じている。
韓国メディア『デイリィNK』オンラインニュース報道によると、北朝鮮が、ウクライナ東部のロシア実効支配地域を支援するための北朝鮮労働者派遣時期を遅らせているという。
『AP通信』は昨年9月、駐ロシア北朝鮮大使が、同地域支援のために建設労働者を派遣することに関心があると表明したと報じていた。
そして『デイリィNK』によると、同計画が進展し、北朝鮮当局は800~1000人の労働者を募集し、11月初旬までに派遣する計画だったという。
しかし、北朝鮮在の情報提供者が『デイリィNK』に語ったところによると、ウクライナ戦争が12ヵ月目に突入してしまったことで、北朝鮮としては“危険地帯”へ労働者を派遣することを控えているという。
同情報筋は、“ロシアが戦争を早く終わらせ、占領地を拡大すれば労働者を派遣するつもりだったが、ロシアが思ったように計画が進んでいないと北朝鮮当局が判断している”とする。
更に同情報すふぃ協力者は、“北朝鮮であっても、現金は重要であるが、危険地帯に労働者を派遣することはできないと考えている”とも言及した。
このように、ウラジーミル・プーチン大統領(70歳、2000年就任)の側近の一部だけでなく、数少ないロシア支持国のひとつである北朝鮮からも、同大統領への支持が失われつつある。
ロシア政府高官とコミュニケーション・チャンネルを有するロシア人富豪が昨年12月、『ワシントン・ポスト』紙のインタビューに答えて、“プーチン大統領周辺の人々の不満が大きくなりつつある”とし、“同大統領は、何をすべきか明確に理解していない”とコメントしている。
一方、習近平国家主席(シー・チンピン、69歳、2012年就任)は昨年12月にプーチン大統領とオンライン会議を催した際、ロシアへの支援を再確認するとしながらも、同時に、“複雑で、かつ物議を醸す国際情勢になっている”ことは認めざるを得ないとしていた。
また、NATO連合軍元最高司令官のジェームズ・スタブリディス氏(67歳、2009~2013年在任)は今年1月、『MSNBCニュース』のインタビューに答えて、ロシア軍は約10万人の死傷者を出したと推定されており、プーチンは目下、“人員を確保しようと躍起になっている”と語った。
その上で同氏は、“それは、プーチンにとってこの戦争が如何に困難になっているかを示す兆候であるので、(終戦のため)何でも受け入れるのではないか”とも付言している。
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ウラジーミル・プーチン大統領(70歳、2000年就任)は、己が始めたウクライナ軍事侵攻でもあり抗議活動の取り締まりや予備兵投入等、陣頭指揮を執って猛進している。しかし、この程米メディアの報道で明らかになったことは、同大統領がスマートフォンを持たないどころか、インターネットも使用せず、重要事項報告等の全てを紙媒体で行っているという。
12月24日付
『ビジネス・インサイダー』オンラインニュース(2009年設立)は、「ウラジーミル・プーチン大統領、秘密を探られるのがいやでインターネット使用を拒否、と
『ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)』が報道」と題して、
『WSJ』特報について引用報道している。
12月23日付『WSJ』は、ウラジーミル・プーチン大統領が自身の行動等を探られるのがいやで、側近の勧めも聞かずにインターネット使用を長年拒んできている、と報じた。
同紙は、米及びロシア高官から得た証言を引用して、同大統領はデジタル監視を恐れて、オンライン形式での交信を拒否し、一刻を争う重要事項についても、顧問や側近による紙媒体の報告書に頼っていると言及している。
例えば、同大統領が勝手に始めたウクライナ戦争に関しても、事態報告が同大統領に届くまで数日を要することから、時機を逸していることがあり得るとしている。
つまり、前線の戦況について司令官からまずロシア連邦保安庁(FSB、1995年設立の旧ソ連国家保安委員会・KGBの後身組織)に送られ、その後ロシア連邦安全保障会議(1992年設立)の事務局長を経由して同大統領の元に届けられるという体制が取られているからであるという。
ロシア国営メディアは2000年、同大統領は偶にインターネットを使用することはあるが、スマートフォンを使用することはないと報じていた。
大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官(55歳、2012年就任)は当時、“大統領はスマートフォンを所持しないので、オンライン形式での報告等は不可能だ”と語っていた。
なお、ロシア当局は2月下旬にウクライナに軍事侵攻するや否や、外国のソーシャルメディアやインターネットサービス事業者へのアクセスを取り締まり始めたが、多くのロシア人は一斉に規制回避が可能なアクセス手段確保に走っている。
ただ、国際NGO団体「フリーダムハウス(1941年設立の自由・民主主義擁護団体、本部ワシントンDC)」の調査によると、今年最もインターネット・アクセスの自由が侵害されたのはロシアだったという。
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