米NY市全校でベジタリアン食を提供する「ミートレスマンデー」実施へ、環境にも配慮(2019/03/14)
米ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は11日、市内の公立校に通う全生徒110万人に対し、新学年度が始まる今年9月から、肉を含まないベジタリアン向けの食事を毎週月曜日に提供する「ミートレスマンデー」のプログラムを実施することを発表した。
『AFP通信』『CNN』『NBCニュース』などがニューヨーク市の方針を報じている。同市では2017年度から無料の給食を提供しており、9月以降の月曜日には、ベジタリアン向けの内容とする。デブラシオ市長は、「肉の消費量を少しでも抑えることは、ニューヨーカーの健康を改善し、温室効果ガス排出量を削減することになる。」と説明した。
ミートレスマンデーは、約1年前に市内ブルックリン区の15校で試験的に導入され、毎週月曜日にベジタリアン向けの朝食と昼食が提供されてきたが、同プログラムがニューヨーク市の学校群全体に拡大されるという。...
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『AFP通信』『CNN』『NBCニュース』などがニューヨーク市の方針を報じている。同市では2017年度から無料の給食を提供しており、9月以降の月曜日には、ベジタリアン向けの内容とする。デブラシオ市長は、「肉の消費量を少しでも抑えることは、ニューヨーカーの健康を改善し、温室効果ガス排出量を削減することになる。」と説明した。
ミートレスマンデーは、約1年前に市内ブルックリン区の15校で試験的に導入され、毎週月曜日にベジタリアン向けの朝食と昼食が提供されてきたが、同プログラムがニューヨーク市の学校群全体に拡大されるという。デブラシオ市長はまた、保護者は希望があれば、子どもたちに肉を含む食事をなお持参させることもできると補足した。
西部カリフォルニア州のサンフランシスコ他の学校区では、数百の公立校で、既にミートレスマンデーのプログラムが実施されている。同州では民主党が、卵や乳製品なども含まない絶対菜食主義者(ビーガン)向けメニューも選択可能とするよう提案した法案を示している。ニューヨーク市のデブラシオ市長も民主党出身だ。
ミートレスマンデーの推進者は、肉の消費量を抑えることが健康につながると指摘し、1週間に1日でも、野菜やフルーツ、ナッツ類などを中心とした食事を取り、特に赤肉や加工肉を控えることにより、病気となるリスクを減らすことができるとしている。しかし、牧畜業者の団体などからは、実施に反対する声が上がっている。
ニューヨーク市スタッテン島区のジェームズ・オッド区長は、反対意見に対し、「この考えをあざ笑う人々には、簡単な助言をしたい。科学やデータを見よ。子どもの肥満、前糖尿病の診断結果を見よ。米国の12~14歳の子どもの65%に若年性コレステロール症の兆候があるという事実を見よ、ということだ。」と反論した。
動物性食品の製造による温室効果ガス排出量は、農業全体の78%を占めるとの研究結果があり、肉の消費を減らすことは、地球環境にも資するとされる。ニューヨーク市長室のサステナビリティ責任者マーク・チェンバーズ氏は、「肉を食べる食欲を抑えることは、個人が地球への環境的負荷を減らすことが可能な、絶好の方法の1つだ。」と説明した。
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米民主党、トランプ大統領との関係が緊密なFOXニュースを討論会主催社から除外(2019/03/07)
米民主党全国委員会(DNC)は6日、2020年の米大統領選に向けた民主党予備選のテレビ討論会の主催会社として、保守系メディアのテレビネットワーク「FOXニュース」は含まれないと発表した。
『ロイター通信』『NBC』『ニューヨークポスト』などの報道によれば、米誌「ニューヨーカー」の報道を受け、DNCのトム・ペレス委員長が声明で、「トランプ大統領および同政権とFOXニュースとの間の不適切な関係により、同局は民主党候補者のために公正・中立な討論会を主催する立場にはないと結論づけた。従って、FOXニュースは2020年民主党予備選の討論会のメディア・パートナーにはならない。」と宣言した。
ペレス委員長の声明の内容については、ワシントン・ポスト紙が6日、いち早く報じた。...
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『ロイター通信』『NBC』『ニューヨークポスト』などの報道によれば、米誌「ニューヨーカー」の報道を受け、DNCのトム・ペレス委員長が声明で、「トランプ大統領および同政権とFOXニュースとの間の不適切な関係により、同局は民主党候補者のために公正・中立な討論会を主催する立場にはないと結論づけた。従って、FOXニュースは2020年民主党予備選の討論会のメディア・パートナーにはならない。」と宣言した。
ペレス委員長の声明の内容については、ワシントン・ポスト紙が6日、いち早く報じた。FOXニュースのビル・サモン上級副社長は、DNCが決定について再考し、同社で最も高く評価されているジャーナリストらに、民主党の討論会を仕切らせて欲しいと訴えた。
今回のDNCの決定は、2016年大統領選の予備選時の再現だ。民主党は、FOXニュースの長年にわたる保守的傾向や、民主党の政策に対する批判的な報道が顕著であることから、当時も同局の討論会を主催したいとの再三の申し出を断っていた。
ニューヨーカー誌は今週、トランプ氏とFOXニュースの緊密な関係についての記事を掲載した。2016年大統領選時の討論会で、同局の記者からの質問の内容を事前に教えたり、大統領との不倫関係を告白したポルノ女優の記事を大統領選前にもみ消したりしたとしている他、同局が「国営テレビに限りなく近い」という専門家の話を紹介している。ホワイトハウス関係者が、同局に独占的に認めた取材やインタビューなどについても報じた。
2020年大統領選に向けて、トランプ大統領は再選を目指し、ツイッターへの投稿やFOXニュースなどのテレビへの出演、演説などにより自身の支持基盤に訴えるとともに、民主党の有力者を攻撃し、互いに反目し合うなどして、二大政党間の対立を煽っている。
一方の民主党の次期大統領選の予備選には、名乗りを上げた候補がかつてなく多く、同党は最初の討論会を、今夏の平日の夜、2回に分けて行うことを検討中だ。既に12人が出馬を表明しており、DNCは各討論会の参加者を20人までに絞ることとしている。前回の予備選では、立候補者は数人で、討論会の回数も少なかった。土曜の夜などに行われ、テレビ放映されても視聴率が非常に低かったため、今回は実施要領を大幅に変更するという。
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