7月にペンシル州バトラーの演説会場でおきたドナルド・トランプ前米大統領の暗殺未遂事件に関し、シークレットサービスの警備を検証をした独立調査委員会は、組織の抜本的な改革を求めている。
10月17日付米
『CNN』「トランプ襲撃事件後、シークレットサービスの問題提起と改善提案」:
国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官によって任命された当局職員で構成され、今夏ペンシルバニア州で起きたドナルド・トランプ氏暗殺未遂事件に至ったシークレットサービスへの調査を行っていた独立調査委員会が、シークレットサービスの抜本的な改革を提案している。
委員会が鋭く批判する総括評価のひとつには、トランプが射撃された演説に至るまで、「より少ないリソースで効果を上げようする」文化があり、全体的に「批判的思考(クリティカルシンキング)」に欠ける点だという。...
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10月17日付米
『CNN』「トランプ襲撃事件後、シークレットサービスの問題提起と改善提案」:
国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官によって任命された当局職員で構成され、今夏ペンシルバニア州で起きたドナルド・トランプ氏暗殺未遂事件に至ったシークレットサービスへの調査を行っていた独立調査委員会が、シークレットサービスの抜本的な改革を提案している。
委員会が鋭く批判する総括評価のひとつには、トランプが射撃された演説に至るまで、「より少ないリソースで効果を上げようする」文化があり、全体的に「批判的思考(クリティカルシンキング)」に欠ける点だという。
16日発表された報告書で同委員会は、「シークレットサービスはリスクが高まり技術が進歩する状況下でも、官僚的であり、現状に甘んじた不活発」な組織となっていたという。
これらの失敗はセキュリティ担当者の間での批判的思考の欠如に一因があると指摘。また、金融犯罪の調査業務など、警備に関係のない任務を警備担当者の任務範囲外に置くことを提言。警備以外の(調査)任務の多くが警備能力に影響し、これを阻害しているとする。
国土安全保障省のマヨルカス長官は、この調査結果をもとに見直を図るとしている。
また、報告書では演説当日任務についていた職員の経験不足も指摘されている。シークレットサービスの訓練機関を2020年に卒業し2023年からトランプ氏の警備を始めたばかりの職員が演説会場の調整にあたっていた。シークレットサービスと地元警察との間のコミュニケーション不足も指摘されている。
事件後トランプ氏を保護し、射撃犯を迅速に取り押さえた行動には「勇敢で捨て身な点を称賛はしても、失敗のない確実な警備目的」の遂行には不十分である」と指摘している。
同日付米『ABCニュース』「”改革なければ襲撃事件は再び起きる”:独立調査結果」:
国土安全保障省が構成する独立委員会の調査によると、7月のトランプ元大統領の暗殺未遂事件でシークレットサービスは多くのミスを犯したが、「内部の組織的問題があり、これを解決しなければ、またバトラーのような事件が起きる」と指摘している。
国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官はバトラーでの事件を受け、4人の元司法長官から構成される独立委員会を立ち上げた。同委員会は問題点を検証、シークレットサービス改善への提言を示したている。
委員会が同長官に宛てた書簡では、「シークレットサービスは重要な任務をエリートレベルで遂行していない」、「リスクが倍増し技術が進歩しているのに、組織が官僚的で現状に甘んじて不活発」であると批判した。今回の事件は、歴史的な警備不備であるとの懸念を示し、イベント準備を最低限でやろうとする「腐敗した文化」にも批判が及んだ。
特に、コロナ禍での若い職員の職務速度が選挙年として最も遅く、通常に比べてこの分野での経験が十分でないという。そして改革として、指導部の外部からの刷新や、警備員のリストラ、新規の訓練導入、新規の通信技術も提言されている。
同委員会は、襲撃事件の反省にたった警備改革を2025年3月末まで、より広範囲の改革を2025年末までに行うよう提言している。
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米中間対立は相変わらずだが、ジャイアントパンダを通じての交流は依然続けられており、この程首都ワシントンの動物園に24年振りに中国から貸与されたジャイアントパンダ2頭が到着した。なお、上野動物園でも今年9月末、高齢となった2頭のパンダが中国に返還されているが、2021年に生まれた2頭は引き続き同動物園で飼育されている。
10月15日付
『CNNニュース』、17日付
『AP通信』は、首都ワシントンの動物園が、昨年11月以来空き家となっていたパンダ舎に新たに2頭のジャイアントパンダを受け入れたと報じている。
米中関係は依然キナ臭いが、1972年のリチャード・ニクソン大統領(1913~1994年、1969~1974年在任)の中国電撃訪問以来始まったパンダ外交は脈々と続いている。
そしてこの度、首都ワシントンの国立スミソニアン動物園(1891年開園)に10月15日、中国から24年振りにジャイアントパンダ2頭が到着した。...
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10月15日付
『CNNニュース』、17日付
『AP通信』は、首都ワシントンの動物園が、昨年11月以来空き家となっていたパンダ舎に新たに2頭のジャイアントパンダを受け入れたと報じている。
米中関係は依然キナ臭いが、1972年のリチャード・ニクソン大統領(1913~1994年、1969~1974年在任)の中国電撃訪問以来始まったパンダ外交は脈々と続いている。
そしてこの度、首都ワシントンの国立スミソニアン動物園(1891年開園)に10月15日、中国から24年振りにジャイアントパンダ2頭が到着した。
オスのバオリー(宝力)とメスのチンバオ(青宝)で、いずれも3歳のパンダである。
同動物園では、中国側との取り決めに従って、これまで飼育していた1対のパンダとその子供を昨年11月に中国に返還していた。
以降、新たなパンダ貸与の協議を続ける間、同動物園は100万ドル(約1億5千万円)をかけてパンダ舎の大改修を行って受け入れ準備を進めていた。
2頭のパンダの一般公開は来年1月24日の予定で、前売り券発売に希望者が殺到するものとみられる。
なお、同動物園は中国側との契約で、パンダの保護活動及び繁殖プログラム支援のため、1頭当たり年50万ドル(約7,500万円)を向こう10年間支払うことになっている。
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