オーストラリアの学力テストに批判(2018/04/09)
オーストラリア全土の子ども達が毎年5月に受ける学力テスト「ナプラン・テスト」(NAPLAN: National Assessment Program- Literacy and Numeracy)に関し、このテストが正しい読み書き能力を評価するものではないと教育専門家で元マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授が批判している。
4月9日付
『ヤフーニュース』 は「“ナプランテスト”は評価基準を間違えている、高得点を取る方法を専門家が伝授」との見出しで以下のように報道している。
MIT工科大元教授が論文でオーストラリアのナプランテスト(小学校3、 5、 7 、 9年生に行われる全国共通テスト)は「おかしい」、廃止すべきではないが修正すべき点はあると指摘。試験の評価が綴り字、句読点、文法、要約等に偏り、総合的な作文力を正しく評価できていないとする。...
全部読む
4月9日付
『ヤフーニュース』 は「“ナプランテスト”は評価基準を間違えている、高得点を取る方法を専門家が伝授」との見出しで以下のように報道している。
MIT工科大元教授が論文でオーストラリアのナプランテスト(小学校3、 5、 7 、 9年生に行われる全国共通テスト)は「おかしい」、廃止すべきではないが修正すべき点はあると指摘。試験の評価が綴り字、句読点、文法、要約等に偏り、総合的な作文力を正しく評価できていないとする。「ABC」ニュースの報道では、「オーストラリアカリキュラム評価および報告機関(ACARA)」が試験の再考を行う意思を示しているという。
レ・ペールマン教授によると、綴り字を正しく評価せず、より難しい語を使うとより高得点が取れるという。例えば例を「示す、表す」という場合、より簡単な「show」を使うより「demonstrate」を使う方が高得点になり、評価者には簡単な語から難しい語までのリストが配布されている。
ACARAの会長は、「子供たちは高得点を取るために難しい語句を使っているとは考えれない。教師たちは発展的な言葉を教えようとしているのだ。この批判はしっくりこないとしている。」とする。
レ・ペールマン教授が皮肉で書いた「ナプランテストの作文で高得点を取る方法」の中で、学生たちにこうアドバイスをしている。「難しい綴りの字を暗記して、答案に沢山書こう。」「同じ語を繰り返し書いてもいい、意味については深く考えない。」「綴りに自信がなければ、書かない方がいい。」「繋ぎ言葉を入れよう。(しかし、加えて等)」「名詞には数個の修飾語をつけよう。」最後に、「ナプランテスト以外ではこの方法は使わないように。」と皮肉っている。
同日付英国『メールオンライン』 は「ナプランテストはオーストラリアの学生の”作文力を落としている“、高得点を得るコツ」との見出しで以下のように報道している。
ナプランテストは、子どもの可能性を狭めていると教育界の重鎮が指摘。レ・ペールマン元MIT教授は、毎年実施されるこのテストを批判。「私がこれまで詳細を検証した外国のテストの中で最も良くない10~12種類のテストに入るものだ。難しい語句を使う事に重点を置きすぎ、考えを伝える作文を書くという点を軽視している」と指摘する。その評価基準では、より難しい語句を使うとボーナス得点が加算される仕組み。
同教授は、英語圏の作文評価基準は往々にして、より正確で簡潔な語句を選択する方向性にあるのだが、このテストの評価基準だと、学生の作文力は弱くなってしまうとしている。
閉じる
トランプタワー盗聴疑惑(2017/03/17)
トランプ米大統領は、オバマ前政権が昨年の大統領選中に監視対象としてトランプタワーが盗聴されていたと以前ツイッターで発言し調査を指示しているが、政府の超党派の情報委員会や議員らは確たる「根拠・証拠はない」との見解を示している。大統領のスパイザー報道官の会見では、FOXニュースのアナリストによる情報として、米情報機関でなく英国の電子情報機関(GCHQ)が盗聴の指示をしたと指摘され、英国情報機関はこの発言は“馬鹿げている、ナンセンスだ”との異例の声明を出している。盗聴の真偽が疑問視される中、トランプ大統領は「今後2週間にかけ(盗聴に関する)興味深い情報」が出されるだろうと発言。連邦捜査局(FBI)のコミー長官は次週月曜の公開公聴会で質問攻めに合うと見られ、証拠提出を求める圧力が一層高まると見られている。
3月16日付英国
『メールオンライン』 は「オバマ氏がトランプタワーを盗聴した証拠がない、上院情報委員会幹部」との見出しで以下のように報道している。
上院情報委員会の議員2人、リチャード・バー情報委員長(ノースカロライナ州)とマーク・ワーナー副委員長(バージニア州)は共同声明で、「収集された情報を基にするとトランプタワーが盗聴されたとの情報は見られなかった」とし、トランプ大統領が主張した「オバマ盗聴」疑惑を確たる証拠がないと述べた。...
全部読む
3月16日付英国
『メールオンライン』 は「オバマ氏がトランプタワーを盗聴した証拠がない、上院情報委員会幹部」との見出しで以下のように報道している。
上院情報委員会の議員2人、リチャード・バー情報委員長(ノースカロライナ州)とマーク・ワーナー副委員長(バージニア州)は共同声明で、「収集された情報を基にするとトランプタワーが盗聴されたとの情報は見られなかった」とし、トランプ大統領が主張した「オバマ盗聴」疑惑を確たる証拠がないと述べた。この声明は上院の情報委員会が3月4日のトランプ氏のツイッター発言を同様に否定する内容発表した次の日に出された。民主党のアダム・シフ(加州)と共和党のデヴィン・ヌネス(加州)も「大統領の主張を裏付ける証拠はこれまで出ていない」と同様の見解を示唆した。ヌネス氏は「国家情報局は上院情報委員会が先端技術文書へアクセスするのをあまり歓迎しないようだった」、また「ラングレーのCIA(本部)に存在する証拠を検証するための適切なコンピュータ技術を教えたかは不明。それを検証中だ」とも述べているという。
同日付
『AP通信』 は「トランプの側近が盗聴問題で尻つぼみ」との見出しで以下のように報道している。
トランプ大統領のオバマ氏盗聴疑惑で補佐官や政権からその証拠の提供が出来ず、大統領はますます孤立している。水曜セッションズ司法長官は、証拠がないとし、共和党のヌネス情報委員会議長も証拠がないと発言。トランプ氏の発言を額面通りに受け取れないとした。水曜のFOXでのインタビューでトランプ大統領は今後2週間で面白いものが出てくるだろうと言っている。スパイザー報道官は、トランプ大統領はオバマ政権で承認されていた通常の偵察の事に言及したのだろうとし、火曜、大統領は司法省が証拠を示すとの「自信を持っている」と述べた。
だが、証拠が出ないとトランプの信頼感を著しく傷つける。ロシアと取引があるのではとの疑惑が生まれる。
下院司法委員会のリンジー・グラハム議長はじきにFBIは極秘の聞き取りを行うだろう。召喚権限を使いFBIから盗聴命令が出ていたのかに関する情報を得る可能性にも示唆していた。
長くトランプの補佐をしているロジャーストーンはロシア関連のハッカーとオンラインで交信したがその権限は外国の機関から情報取集するため政府に与えられたようだと述べている。当時彼は米国政府がハッカーがロシアと関連があると気づいていないと思っていたが、必要なら公聴会などの場で証言するつもりだといっている。
同日付米国
『フィナンシャルタイムズ』 は「英情報機関がトランプによるスパイ批判をはねつけ」との見出しで以下のように報道している。」との見出しで次のように報道している。
通常は口の堅い電子情報機関(GCHQ)は、米トランプ大統領のスパイザー報道官が繰り返しオバマ元大統領がGCHQを使って汚い事をやったと述べた事に対し、異例のコメントを出した。スパイザー氏は「偵察技術が使われたという証拠はない」、「NSAもCIAもFBIも司法省も使っておらず、GCHQを使った」とFOXニュースの政治アナリスト、アンドリュー・ナポリターノの名をだし発言。
GCHQのスポークスマンは、「GCHQが大統領(当時候補)の盗聴の指示をしたというアンドリュー・ナポリターノの発言はナンセンスである」、「馬鹿げており、無視すべき」としている。この批判で英国の情報機関でのトランプ政権への不信感は増すだろう。
両国の情報機関どおしでは、よく裏で極秘の情報が共有されていた。ここ数か月、ロシア関連の情報収取において英国は大きな役割を果たしていたが、米国の新大統領による新政府がまだ不安定なことに懸念の声もあった。
米政府委員会は「証拠がない」としたが大統領の報道官はその結論は入手可能なすべての情報に基づいたものではないと述べている。
閉じる
その他の最新記事