バービー人形、多様性を追求して生誕65年【欧米メディア】(2024/03/07)
世界的に有名な着せ替え人形バービーは、3月9日で生誕65年を迎える。生まれた当初は、金髪・白人・欧米系体型等、一面的でしかなかったが、時代の経過とともに多様性が追及され、現在までに多くのスキンカラーや体型のみならず、車椅子やダウン症、更にはジェンダーニュートラルの人形まで登場してきている。
3月6日付
『ロイター通信』は、間もなく生誕65周年を迎えるバービー人形の多様性について報じている。
世界的に有名な着せ替え人形のバービーは、3月9日で生誕65周年を迎える。
生れた当初は、作者であるルース・ハンドラー(1916~2002年、玩具メーカーのマテル社元社長)が実娘バーバラの名前をヒントにバービーと名付けた、金髪・欧米系体型の一面的な着せ替え人形であった。...
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3月6日付
『ロイター通信』は、間もなく生誕65周年を迎えるバービー人形の多様性について報じている。
世界的に有名な着せ替え人形のバービーは、3月9日で生誕65周年を迎える。
生れた当初は、作者であるルース・ハンドラー(1916~2002年、玩具メーカーのマテル社元社長)が実娘バーバラの名前をヒントにバービーと名付けた、金髪・欧米系体型の一面的な着せ替え人形であった。
しかし、時代の変遷とともに、多様性が追及されてきて、現在では、スキンカラーが35種、ヘアースタイルが97種、体型も9種と肥満~やせ型まであり、更には、車椅子に乗っていたり、ダウン症・白斑、そしてジェンダーニュートラルの人形まで製造されている。
また、職業も多種多様で250種類もの制服をまとっている。
マテル社のリサ・マクナイト代表取締役副社長(2019年就任)は『ロイター通信』のインタビューに答えて、“バービーは生まれた当初は、特異な美しさが強調され、より一面的であったが、現在では多種多様な姿を持つ人形になっている”として、世界的に汎用性を以て販売していく上での戦略についてコメントしている。
また、グローバルデザイン担当のキム・カルモーン副社長(2020年就任)は、“最も重要なことは、多種多様なコミュニティと相談しながら人形のデザインを決めていくことだ”と強調している。
更に、生誕65年記念人形をデザインしたカーライル・ヌエラ主任デザイナーも、“これまでと同じことを繰り返していたら、バービー人形は今日のような世界的ブランドにはなっていなかっただろう”とコメントしている。
なお、2023年に上映された実写版映画「バービー」が、2024年のアカデミー賞(注後記)8部門でノミネートされたこともあって、改めてバービー人形が大きく注目されている。
(注)アカデミー賞:米映画の健全な発展を目的に、キャスト、スタッフを表彰し、その労と成果を讃えるための映画芸術科学アカデミー(AMPAS)による映画賞。初回は1929年。毎年2月末から3月初めにロサンゼルスで授賞式が行われる。
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映画「バービー」、西側制裁下のロシアでは海賊版を上映【米・英国メディア】(2023/08/12)
実写版映画「バービー」は、既報どおり、中国の領土問題を容認しているとの非難から、ベトナムで既に上映禁止となっていて、中東のクウェート・レバノンでは、イスラム教が禁ずる同性愛を推奨しているとの理由で、同じく上映禁止に追い込まれようとしている。そうした中、西側諸国の制裁下にあるロシアでは、報復措置として欧米諸国制作の映画上映が禁止されているが、海賊版の「バービー」が堂々と上映されている。
8月10日付米
『ブライトバート』オンラインニュース(2005年設立)、英国
『デイリィ・スター』紙(1978年設立)等は、西側諸国の制裁下にあるロシアでは、大ヒット米映画「バービー」の海賊版が堂々と上映されていると報じた。
実写版映画「バービー」は、7月下旬の上映公開以来、米国はじめ多くの国で高い評価を得ており、累計興行収入10億ドル(約1,450億円)超えと2023年公開映画最大のヒット作となるとみられている。...
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8月10日付米
『ブライトバート』オンラインニュース(2005年設立)、英国
『デイリィ・スター』紙(1978年設立)等は、西側諸国の制裁下にあるロシアでは、大ヒット米映画「バービー」の海賊版が堂々と上映されていると報じた。
実写版映画「バービー」は、7月下旬の上映公開以来、米国はじめ多くの国で高い評価を得ており、累計興行収入10億ドル(約1,450億円)超えと2023年公開映画最大のヒット作となるとみられている。
そして、女性監督としてもグレタ・ガーウィグ氏(40歳)が初の大台達成を果たすことになる。
しかし、既報どおり、同映画に中国が南シナ海で一方的に領有権として主張する九段線を模倣した地図が描写されていることから、ベトナムでは上映禁止に追い込まれている。
また、中東のクウェート、レバノンでは、イスラム教が禁ずる同性愛を推奨するものだとの理由から、同様に上映禁止に追い込まれようとしている。
更に、世界初の原子爆弾を開発した科学者の生涯を描いた「オッペンハイマー」が同時期に上映されることから、「バービー」の米配給元が宣伝ビデオ中に“キノコ雲”を登場させたことから、広島・長崎での原爆投下78周年を迎えた日本では、被爆者を愚弄するものとして非難の声が上がっている。
そうした中、8月9日付ロシア『モスクワ・タイムズ』紙報道によると、ロシアのチュメニ(西シベリア)の映画館で「バービー」が上映されて人気を博しているという。
何故なら、米映画産業がロシアのウクライナ侵攻以来、ロシアに制作映画等を提供することを中止しているばかりか、ウラジーミル・プーチン大統領(70歳、2000年就任)が西側諸国の制裁への報復として、西側諸国のエンターテインメント作品の興行を禁じていることから、むしろロシア市民にとって米国映画等を渇望しているからである。
但し、上記背景もあって、同映画は正規ルートで配給を受けたものではなく、違法に手に入れた海賊版である。
同紙報道によると、違法配給者の収益増のためか、“ギャンブルのポップアップ広告(注後記)”が映像中に出てきているという。
それでも、ロシア市民は米映画が楽しめるということで満足しているとみられる。
(注)ポップアップ広告:ある特定のウェブページを開いた時に自動的に一番手前に表示される広告用の小さなウィンドウの事。主に、無料レンタルサーバによるウェブサイトで行われることが多い。
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