習国家主席の”外国勢力粉砕”との猛々しい演説に対して、まず米商務長官が冷静に反撃【米・インドメディア】(2021/07/03)
既報どおり、習近平国家主席(シー・チンピン、68歳)は7月1日、中国共産党100周年の記念式典で、台湾統一含めて同党の思いを実現するため、西側諸国の外圧を粉砕するとの猛々しい演説を行った。これに対して、まずジーナ・レイモンド商務長官(50歳、前ロードアイランド州知事)が、かかる演説に惑わされることなく、中国側との公平な商取引を実現せしめると冷静に反撃している。
7月2日付米
『ニューヨーク・ポスト』紙(1801年創刊):「米商務長官、習国家主席の“外圧粉砕”の猛々しい演説に左右されない姿勢を表明」
ジーナ・レイモンド商務長官は7月1日、同日に習近平国家主席が行った外圧粉砕との猛々しい演説に全く左右されず、米国との公平な商取引を実現させると表明した。
同長官が同日の『CNBC』放送の経済ニュース番組「クロージングベル」(ニューヨーク証券取引所等の取引終了前後に放送)内で語ったもので、“我々は、米企業が中国市場で公平に扱われ、かつ同市場にアクセスできるよう、最善を尽くしていく”と強調した。...
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7月2日付米
『ニューヨーク・ポスト』紙(1801年創刊):「米商務長官、習国家主席の“外圧粉砕”の猛々しい演説に左右されない姿勢を表明」
ジーナ・レイモンド商務長官は7月1日、同日に習近平国家主席が行った外圧粉砕との猛々しい演説に全く左右されず、米国との公平な商取引を実現させると表明した。
同長官が同日の『CNBC』放送の経済ニュース番組「クロージングベル」(ニューヨーク証券取引所等の取引終了前後に放送)内で語ったもので、“我々は、米企業が中国市場で公平に扱われ、かつ同市場にアクセスできるよう、最善を尽くしていく”と強調した。
同長官は、“同主席の演説には明らかに恫喝や上辺だけの話が多く含まれている”とし、“我々はルールに乗っ取った交渉を進めるだけ”だとして、同主席の警告をはねつけた。
更に同長官は、中国の人権問題に触れて、“米国だけでなく、民主主義を信奉し価値を共有する同盟国と一緒になって、ウィグル族やその他少数民族の人権蹂躙問題を改善させるよう圧力をかけていく必要がある”と付言した。
中国共産党上層部はこれまで、ウィグル族は異なる文化・言葉・宗教を信奉し、“国家の分断”を図ろうとしてきたとして、同民族への対応の正当性を主張してきた。
また、香港や台湾問題についても、祖国の統一を図っていく上で必要不可欠な政策だと強調している。
そして、今回の習国家主席の演説においても、如何なる外国の圧力にも屈せず、中華思想及び中国共産党の指導の下、いつの日にか世界最強の国家になると宣言している。
同国家主席は、“中国人民は、自分たちをいじめ、服従させ、奴隷にしようとする如何なる外国勢力も許さず、そのような行動を起こそうとする勢力には敢然と立ち向かい、14億人の人民が築き上げた鋼の長城の前で血祭りに挙げる”との脅迫的演説も行っている。
同日付インド『ザ・トリビューン』紙(1881年創刊):「世界は習国家主席の“長城の前で血祭り”との脅迫発言を注視」
米国を中心とする国際社会は、習国家主席の外圧に対する徹底抗戦との脅迫的演説に対して、注視するとしながらも特に目立った反応は見せていない。
インド外務省も7月2日の記者会見で、政府がコメントすることではないとし、また中国共産党100周年記念式典に関わる祝辞等も送っていないと表明した。
米国においても、国務省のネッド・プライス報道官(38歳)が、トニー・ブリンケン長官(59歳)は習国家主席の演説について何か反応したかとの質問に対して、“米国として演説内容を注視するとしても、何らこれにコメントするつもりはない”と明言している。
ただ、マイク・ポンペオ前国務長官(57歳)が、習氏の言及した“血祭りに挙げる”という表現は深刻なことなので、バイデン政権としてしっかりと対中国政策を強化する必要があると言及している。
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米テキサス州、南部国境の壁を独自で建設する計画を発表(2021/06/11)
テキサス州共和党のグレッグ・アボット知事は10日、米国の国境を守るために、「連邦政府が取り組むべき仕事」を州自ら行っていくことを宣言し、トランプ前大統領が進めていた国境の壁の建設をテキサス州で取り組んでいくことも明らかにした。
米
『テキサストリビューン』と
『ニューズマックス』によると、アボット知事は、テキサス州デルリオで開催された国境に関するサミットで、「テキサス州で国境の壁の建設を開始する計画を来週発表する」ことを明らかにした。さらに、不法移民の急増に対し、非常事態を宣言し、国境警備強化のための10億ドル(約110億円)の資金の承認や、テキサス州への不法入国者を逮捕する方針なども発表した。
アボット知事は記者会見で、「不法移民の流入と不法な密輸品の流入を食い止めるための方法に取り組むことは、私たち全員の益となるだろう」と述べた。...
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米
『テキサストリビューン』と
『ニューズマックス』によると、アボット知事は、テキサス州デルリオで開催された国境に関するサミットで、「テキサス州で国境の壁の建設を開始する計画を来週発表する」ことを明らかにした。さらに、不法移民の急増に対し、非常事態を宣言し、国境警備強化のための10億ドル(約110億円)の資金の承認や、テキサス州への不法入国者を逮捕する方針なども発表した。
アボット知事は記者会見で、「不法移民の流入と不法な密輸品の流入を食い止めるための方法に取り組むことは、私たち全員の益となるだろう」と述べた。また、国境沿いでの検挙数を増やし、州刑務所の収容人数を増やす計画も発表した。
知事は、テキサス州には「連邦政府が敷いてくれたレッドカーペットはなく」、「期待していたものとは違う待遇を受けることになるので、もうテキサス州を越えて来ようとは思わないだろう」と述べ、会議出席者から拍手を受けた。
また、アリゾナ州との間で、国境の「危機」を解決するための州間協定の締結を発表し、他の州にも同様の協定を呼びかけた。
アボット知事はサミット後の声明で、「バイデン大統領の国境開放政策により、記録的な数の不法移民、麻薬、密輸品がテキサスに流入し、南の国境で人道的危機が発生している」と述べた。そして、本来は「国境の安全確保は連邦政府の責任である。テキサス州はこの危機が拡大するのを黙って見過ごすことはできない。テキサス州は、この危機で被害を受けている地域社会と協力して、不法に入国した人々を逮捕、拘留する」と宣言した。
さらに、「国境の安全確保、犯罪者の逮捕、土地所有者の保護、地域社会からの危険な薬物の排除、そしてテキサス州民が必要としている支援を提供するために協力しなければ、我々の努力は効果的ではない。これは前例のない危機であり、テキサス州はこれまでに経験したことのない最も強固で包括的な国境対策計画で対応している」と訴え、「国境の危機は笑い事ではない。国会議員が毎年国境に巡礼して、戻って連邦政府レベルで危機を解決するために全く何もしないというような観光地でもない」と指摘した。
2週間前、アボット知事は3月に発表した「オペレーション・ローンスター」の一環として、1000人以上のテキサス州公安局の隊員と州兵を国境に配備し、国境の警備を強化した。その後、国境での人身売買対策にも取り組み、テキサス州警察とテキサス公安局が、国境を越えてきた同伴者のいない未成年者に聞き取り調査を行い、人身売買の被害者を特定する計画を発表した。
バイデン大統領は、就任初日に国境の壁の建設を中止することを宣言している。その後、亡命希望者が米国の移民裁判所で審理されるまでメキシコで待機することを義務づけたトランプ前政権の「移民保護プロトコル」の見直しも命じている。
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