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2024年04月16日(火)
最新TV速報
【Globali】
 

英国の国民投票をめぐるアジア経済への影響(2016/06/21)

英国の欧州連合(EU)離脱問題を巡る世論調査で、残留派が巻き返しをしたというニュースから、経済は回復ムードにみまわれ、月曜の株価と円高が一時落ち着きを取り戻した。23日(木)に行われる英国の国民投票をひかえ、今週は各日が緊張に見舞われる週となる。英国がEU離脱からした場合、アジアで最も影響をうけるのは香港で、中国をはじめアジア各国にも波及が及ぶと予測される。

6月21日付『ロイター通信』は「英国のEU離脱問題下で日本経済混乱、ロイター短観」との見出しで以下のように報道している。
・日銀の4半期短観調査に基づいたロイター短観によると、英国のEU離脱問題によるリスク回避ムードから安全な円が上昇した円高を反映、製造業の景況感は先月よりやや上昇。調査は509社(258社が回答)の大中企業を対象とし英国の国民投票の数日前となった今月6~16日実施。個人消費の落ちこみから、サービス業の6月下降。...
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黒田日銀、英国国民投票前に動けず(2016/06/17)

日銀は6月16日金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決め、追加緩和を行わないこととした。この決定は、来週に英国のEU離脱の国民投票を控えて比較的安全な資産への投資を選考する動きと、前日米国連邦準備理事会(FRB)が金利を据え置き、米国の利上げが遠のいたため米ドルから他通貨へ資金を移動する動きに拍車をかけ、世界の投資家から安全な通貨と見なされている円は1年10ヶ月ぶりに103円56銭の円高となった。また安全資産とみられている日本国債も買い上げられて期間10年物の利回りは過去最低のマイナス0.21%まで下げた。一方リスクの高い株式は売られて日経平均は前日比485円44銭の大幅安で引けた。

決定会合前も円高・株安は進んでおり、黒田総裁のいつもの発言を借りれば「躊躇なく必要な措置を取る」べきときであったと思われるが、専門家の見方では追加の金融緩和の手段は十分にあるという黒田総裁の強気の発言とは裏腹に、日銀の緩和手段にも限界が近づいており、来週英国で万一EU離脱が決定して市場が大混乱に陥った際に発動する手段を温存する必要があったので、今回は動けなかったのだというものである。その手の内を見透かして海外の投資家は日本の通貨、国債、株式を格好の投機の対象としている。日銀の金融政策に限界が見えて来ているが、そもそも金融政策だけでデフレを解消するのは初めから難しかったということである。政府の財政政策、成長戦略の出動は秋になるというが、そこまで待てるであろうか。

6月16日付『ウォールストリートジャーナル』は、「日本は外国投資家のための場所」という見出しで、日本が低成長とデフレとの戦いを続ける中、木曜日外国人の日本資産に対する飽くことない食欲は止まるところを知らず、円は年初来13%円高が進み2014年以来の強さに、10年物国債も買い進まれて利回りはマイナス0.19%(一時0.2%)まで下げたと報じた。この動きに呼応して海外の資産に投資していた日本の投資家も日本の資産に資金を移しており、これがまた円高に拍車をかけているとも報じている。...
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