イギリス政府は、リバプールの全住民に対し大規模なコロナウイルス感染症の検査を実施すると発表した。町のいたるところで迅速に検査を受けることが可能になる。ロックダウンが解除され次第、イギリス全土に展開されていく可能性もある。
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『ヤフーニュース』によると、イギリスで6日から試験的プログラムとして、50万人が住む大都市リバプールで、全住民を対象に定期的な新型コロナウイルス感染症の検査が実施されていく。リバプール市内に居住または勤務するすべての人を対象に、症状の有無にかかわらず新型コロナウイルスの検査が提供される。
10月30日までの1週間で、リバプールでは1,754件の新たな感染が確認されている。イギリスの平均的な地域では153件であり、リバプール都市圏は最も高い感染警戒レベルが適用されるようになった。...
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『ヤフーニュース』によると、イギリスで6日から試験的プログラムとして、50万人が住む大都市リバプールで、全住民を対象に定期的な新型コロナウイルス感染症の検査が実施されていく。リバプール市内に居住または勤務するすべての人を対象に、症状の有無にかかわらず新型コロナウイルスの検査が提供される。
10月30日までの1週間で、リバプールでは1,754件の新たな感染が確認されている。イギリスの平均的な地域では153件であり、リバプール都市圏は最も高い感染警戒レベルが適用されるようになった。今回の大規模検査によって、リバプールでの新型コロナウイルスの感染拡大の流れを変えていくことが期待されている。成功すれば、クリスマスまでにイギリスの他の町や都市にも展開される可能性がある。
約2,000人の兵士を動員して展開される大規模検査では、既存のPCR検査だけでなく、1時間以内に結果を出すことができる簡易検査と組み合わせて展開していく方針だ。検査場所は、介護施設、学校、大学、職場を含む市内全域に設置される。検査を受けるためには、直接出向くだけでなく、オンライン予約、または自治体からの連絡を待つことができる。
英『BBC』によると、症状の有無にかかわらず検査を受けた後、2週間に1回程度のペースでフォローアップ検査を受けていくという。大規模検査は、できるだけ多くの感染者を特定し、感染の連鎖を断ち切るための行動をとっていくことで、ウイルスの拡散を制限することを目的としている。感染者の多くは無症状だと言われているが、その正確な割合はまだ明らかになっていない。ある論文では28%程度だと推定されている。
『ザ・ガーディアン』によると、この試みが成功するためには、症状の有無にかかわらず感染している人を見つけ出し、さらには、自己隔離するよう説得することが求められるという。実際に検査や追跡の結果、自己隔離を求められた人のうち、20~25%のみが完全な自己隔離を実行していると推定されている。これを踏まえて政府は、自己隔離期間をこれまでの14日間から7日間に短縮する案も準備している。
オックスフォード大学の免疫学者ジョン・ベル博士は、大規模検査によって「ウイルスを拡散する可能性のある大多数の人々と、スーパースプレッダーになる可能性のあるすべての人々を特定できると考えているが、ウイルスを持つすべての人々を特定することは不可能である」とコメントしている。
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米大統領選投票日がいよいよ間近に迫った。下馬評ではジョー・バイデン民主党候補(77歳)が一歩リードしているが、ドナルド・トランプ大統領(74歳)の追い込みもすさまじい。そうした中、伝統ある共和党がトランプにのっとられ、トランプ党に成り下がったことを憂うる元共和党員が主導して、“リンカーンプロジェクト(注後記)”と題したトランプ落選運動を展開している。
11月1日付
『ヤフー・ニュース』:「リンカーンプロジェクト、“反トランプ”を掲げてレッド・ステート(共和党牙城)3州に狙いを絞って数百万ドルをかけたトランプ落選運動を展開」
米大統領選投票日が3日後に迫る中、反トランプ派は共和党牙城の3州に狙いを絞ってトランプ落選運動を展開しようとしている。
リンカーンプロジェクトと命名した運動団体は、共和党員の中のトランプ派を改心させる運動を展開しているが、10月31日、投票日間近の最終週には共和党牙城の3州に100万ドル(約1億500万円)余りを注ぎ込み、『ヤフー・ニュース』等あらゆるメディア媒体を利用してトランプ落選運動を展開すると表明した。...
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11月1日付
『ヤフー・ニュース』:「リンカーンプロジェクト、“反トランプ”を掲げてレッド・ステート(共和党牙城)3州に狙いを絞って数百万ドルをかけたトランプ落選運動を展開」
米大統領選投票日が3日後に迫る中、反トランプ派は共和党牙城の3州に狙いを絞ってトランプ落選運動を展開しようとしている。
リンカーンプロジェクトと命名した運動団体は、共和党員の中のトランプ派を改心させる運動を展開しているが、10月31日、投票日間近の最終週には共和党牙城の3州に100万ドル(約1億500万円)余りを注ぎ込み、『ヤフー・ニュース』等あらゆるメディア媒体を利用してトランプ落選運動を展開すると表明した。
同プロジェクト共同代表のロン・ステスロー氏(元共和党選挙対策委員)は、これまで共和党牙城であったジョージア、モンタナ、サウスカロライナ3州で、“現大統領が如何に米国をダメにしたか理解され始めた”として、反トランプ・キャンペーンを展開する意義を語った。
同3州はこれまで、共和党牙城であったことから、民主党の主張や運動など全く受け入れてこなかった。
具体的には、ジョージア州・モンタナ州では1992年にビル・クリントン(現76歳、1993~2001年執務の第42代大統領)を支持することになった以外、民主党候補に投票したことはなく、サウスカロライナ州では1976年以来民主党を支持したことはない。
ジョージア州の世論調査では、バイデン候補がトランプ大統領を1%弱上回っているだけで、サウスカロライナ州ではトランプが7.5%、またモンタナ州では8%もバイデンをリードしている。
また同3州は、上院議員選でもこれまで共和党の牙城となっている。
具体的には、サウスカロライナ州では、現職のリンゼイ・グラム共和党現職(65歳)がジェイム・ハリソン民主党候補(44歳)を4.5%リードしている。
過去15年以上共和党が占めているジョージア州では、ジョン・オソフ民主党候補(33歳)がデビッド・パーデュー共和党現職(70歳)をほんの僅かリードしているだけである。
また、モンタナ州では、スティーブ・デインズ共和党現職(58歳)がスティーブ・バロック民主党候補(54歳、現モンタナ州知事)を2%余りリードしている。
ステスロー氏は、“これら3州の共和党候補はトランプに乗っかっているだけ”とし、“従って、それぞれの州で的確な反トランプ・キャンペーンを展開する”と表明した。
まず、サウスカロライナ州では、“グラム上院議員はトランプのごますり屋”と書いた横断幕を軽飛行機につけて上空を周回させるとし、モンタナ州ではトランプの名は出さず、“バロック候補が最も適任”とのコマーシャルを流し、また、ジョージア州では、“トランプの感染症封じ込め失敗”をアピールする広告を出すとしている。
一方、トランプ陣営のティム・マートー報道担当は、リンカーンプロジェクトがこれら3州に大金を注ぎ込んでも“無駄遣い”に終わると一蹴している。
(注)リンカーンプロジェクト:2019年末に、元共和党員7名が中心になって組織したトランプ落選運動団体。同時に、上院選での共和党候補の落選運動も展開。今年4月、同団体は正式にバイデン民主党候補支持を決定。
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