米フォード 北米販売の小型車を中国製に(2017/06/21)
米自動車大手のフォード・モーター社は20日、北米で販売する小型車「フォーカス」の生産を米国から中国に移す計画であることを発表した。2019年第2四半期から次世代の「フォーカス」を中国で生産するが、大半を中国からの輸入に頼り、一部は欧州からも輸入する。当初はメキシコに生産拠点を移す計画であったが、これを中国生産に変更することとした。
米国では小型車の販売台数が急激に落ち込んでおり、自動車会社はコスト削減に注力している。フォードのグローバルオペレーション部門のジョー・ヒンリクス社長は、中国へ生産拠点を移すことによって、メキシコでの生産計画の中止にかかる余分なコストを差し引いても、10億ドルの削減効果があると述べた。なお、中国向けの「フォーカス」は既に中国で生産している。同社の調査では、米国の消費者は中国製の電話などの機器に慣れており、どこで自動車が生産されるかより、製品の品質そのものを気にすると同氏は語っている。...
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米国では小型車の販売台数が急激に落ち込んでおり、自動車会社はコスト削減に注力している。フォードのグローバルオペレーション部門のジョー・ヒンリクス社長は、中国へ生産拠点を移すことによって、メキシコでの生産計画の中止にかかる余分なコストを差し引いても、10億ドルの削減効果があると述べた。なお、中国向けの「フォーカス」は既に中国で生産している。同社の調査では、米国の消費者は中国製の電話などの機器に慣れており、どこで自動車が生産されるかより、製品の品質そのものを気にすると同氏は語っている。
トランプ米大統領は、フォードが米国外で自動車を生産していることを批判してきたが、同社はこの生産拠点の移動は、米国の雇用には影響がないと説明した。現在「フォーカス」を生産しているミシガン州デトロイト郊外の工場は、来年後半にレンジャー・ピックアップ・トラックや、SUV(スポーツタイプ多目的車)のブロンコの生産拠点に変更するので雇用は失われないという。
フォードは20日にまた、ケンタッキー州ルイヴィルにあるトラックの生産工場に9億ドルを投資し、アルミ製ボディを採用した新型のエクスペディションやリンカーンのナビゲータSUVなどを生産すると発表した。それらは今秋発売となり、世界の55以上の市場に輸出されるが、ケンタッキー州の工場で1,000人の雇用が確保されるとのことである。これについてもトランプ大統領の批判をかわす狙いがあると思われる。
フォードは伸び悩む小型車の市場からも何とか利益を捻出しようとしており、「フォーカス」はこの数カ月の間、議論の的になってきた。米国での同車の販売は、燃費の悪さや顧客のSUV志向等により、5月まで20%も減少している。当初フォードは、メキシコに新工場を16億ドルかけて建設し、米国の「フォーカス」の生産を移管し、2,800人の雇用を創出するとしていたが、トランプ大統領の批判や自動車の販売不振などから、今年の1月に、その計画を取りやめ、メキシコにある既存の工場で生産することに変更したと発表していた。しかしNAFTA(北米自由貿易協定)の動向が不透明ということもあり、もし生産拠点を中国に移せば、機械設備他の生産コストを5億ドル節約できるとこの数カ月の間に検討して決断した、とヒンリクス氏は再度の変更について述べた。中国の賃金はメキシコを下回り、中国からの輸送等のコストを勘案しても、メキシコで生産するより安くなるという。
ジム・ハケット新CEOによる最初の大きな方針の転換だが、ヒンリクス氏は、マーク・フィールズ前CEOの退任とこの決定に関係はないと言った。「北米市場における次世代の
『フォーカス』のため、よりコスト効率の良い方法を見出すことは望ましいことであり、節約できた資金を会社にとっての成長分野、特にSVP、商用車、電気自動車などに振り向けることができる。」と説明している。
同社では初めて中国製の自動車を米国に輸出することになるが、他社では既にスウェーデンのボルボが2015年に同様のビジネスモデルを始めている。米社ではGMが2016年にビュイック・エンビジョンの中型SUVを中国から輸出し始めた。GMはまた、台数は少ない害、プラグイン・ハイブリッド・キャデラックCT6を中国から輸入している。
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政治色の濃いアカデミー賞授賞式(2017/02/28)
今年のアカデミー賞授賞式で、司会者がハリウッドで支持率が低いドナルド・トランプ大統領を揶揄するジョークを飛ばしたり大統領にツイートしたりして会場を沸かせた後、最優秀作品賞であるオスカー賞の発表の際、作品「ムーンライト」であるところを、「ラ・ラ・ランド」と誤って発表されるという大失態が起きてしまった。大統領はツイートでの反応は見せず、極右サイトに「ハリウッドは政治にフォーカスしすぎて、手順が狂ってしまったようで残念なことだ。オスカーの栄光が遠のく」等とコメントした。
2月27日付英国
『ガーディアン』は「トランプ:オスカーでの間違いは政治に焦点置き過ぎたからだ」との見出しで以下のように報道している。
オスカー授賞式を見ないと宣言していた大統領だったが、司会のキンメル氏には、トランプの偽ニュースに関するコメントやメリル・ストリープが過大評価された女優と言った事等を揶揄したジョークで何度も話題にされ、更には式典中にツイートを送られた。
トランプはツイッターでの反応は見せなかったが、執務室から、極右サイト「ブライトバード・ニュース」にこうコメント。...
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2月27日付英国
『ガーディアン』は「トランプ:オスカーでの間違いは政治に焦点置き過ぎたからだ」との見出しで以下のように報道している。
オスカー授賞式を見ないと宣言していた大統領だったが、司会のキンメル氏には、トランプの偽ニュースに関するコメントやメリル・ストリープが過大評価された女優と言った事等を揶揄したジョークで何度も話題にされ、更には式典中にツイートを送られた。
トランプはツイッターでの反応は見せなかったが、執務室から、極右サイト「ブライトバード・ニュース」にこうコメント。「彼らは政治にフォーカスしすぎて、 手順が繰るってしまったようだ」、「残念なことだ。オスカーの栄光が遠のく。昨夜は栄光とは程遠い大きなミスがあり、最後まで残念に終わった。」
同日付
『ロイター通信』は「オスカー司会者ジミー・キンメルはトランプを何度も皮肉る」の見出しで以下のように報道している。
アカデミー賞授賞式の司会者はトランプ大統領に関する政治騒動を揶揄した。さりげなく無表情に皮肉に飛ばす社会的コメントは的を得ており、ハリウッドに広がる政治への怒りを表していた。
ステージに上がり、同氏は「この放送を多くの国民、世界中の人が見ている、世界の225か国以上の国が米国を嫌っている 。そのことに驚いている」と、分断した国に言葉を失っているとし、視聴者に政治的分断を和解する努力するよう呼びかけた。
米国国民として、リベラル派、保守派を抜きにして「前向きで思いやりのある対話」をすることにより、「再び偉大な国を作る事ができる」と、トランプの標語を用いて述べた。
1月ゴールデングローブ賞でトランプに「過大評価された女優」等と批判されたメリル・ストリープについては、「2流のデビュー作から50年間、パッとしないキャリアを積んだ」、20回目のオスカー賞ノミネートで「過大評価」された彼女に不相応な拍手をお送りください等と皮肉った。
メリルに関するジョークはまだ続く。檀上でトランプ司令長官に対し「やあ、トランプ。元気?メリルがハイと言っているよ」とツイート。
また、ホワイトハウスとの確執のある報道機関の記者らが退場する際に、「偽ニュースにはもう我慢できない。偽の日焼け(トランプはスプレーにより肌の色を付けているとされる)は大好きだ」とジョークを飛ばした。
同日付米国
『ブライトバート・ニュース』は「スクープ:オスカーは「政治に焦点を置きすぎ」で授賞式の基本も出来ていないとトランプ大統領」との見出しで以下のように報道している。
トランプは当サイトでの特別インタビューで、トランプへの攻撃にフォーカスせず式の細かい所に気を配れとこうコメントした。「彼らは政治にフォーカスしすぎて、 手順が繰るってしまったようだ」、「残念なことだ。オスカーの栄光が遠のく。昨夜は栄光とは程遠く、大きなミスがあり、最後まで残念に終わった。」
エリート司会者のジョーク砲によるトランプへのバッシングの後に、オスカーを言い間違えるという大失態が起き、最後に笑いをとったのは大統領自身となった。
次回の当サイトのトランプ大統領への独占インタビューも間もなくあります。
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