韓国朴大統領の疑惑の親友が逮捕(2016/11/01)
韓国検察は31日、朴槿恵大統領から機密文書を受け取り、国政に介入した疑惑が持たれている朴氏の親友、チェ・スンシル容疑者を証拠隠滅の恐れがあるとし緊急逮捕した。非営利財団の資金横領疑惑や大統領の演説原稿に手を加えた疑いも持たれている。韓国メディアによると、チェ容疑者は海外に住居を持ち(ドイツの住居も資金疑惑がある)で精神的に不安定で病気がちだと報道されている。ソウルでは週末は大規模なデモがあり、責任追及の声の高まりから支持率も底をつき任期1年を残した朴政権の危機は必至となる。
10月31日付
『ロイター通信』は「韓国検察は政治危機で渦中の女を逮捕」との出しで以下のように報道している。
韓国の大統領制度を危機に陥らせるほどの問題の中、朴氏との友情を利用し政治に介入した疑惑がもたれている。チェ・スンシル氏が検察で尋問の後逮捕された。極秘文書を受けとり、非営利財団から資金を受けていたともみられている。
「ヨンハップ」紙によると、チェ氏が証拠隠滅を図る恐れがあるとされ、検察は逮捕状なしに緊急逮捕した。...
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10月31日付
『ロイター通信』は「韓国検察は政治危機で渦中の女を逮捕」との出しで以下のように報道している。
韓国の大統領制度を危機に陥らせるほどの問題の中、朴氏との友情を利用し政治に介入した疑惑がもたれている。チェ・スンシル氏が検察で尋問の後逮捕された。極秘文書を受けとり、非営利財団から資金を受けていたともみられている。
「ヨンハップ」紙によると、チェ氏が証拠隠滅を図る恐れがあるとされ、検察は逮捕状なしに緊急逮捕した。
チェ氏の身柄は火曜朝拘置所のバスでソウル拘置所に送られたが、詳細は明かされていない。同氏の弁護士のコメントは得られなかった。韓国の法律では、逮捕状なしの拘束は48時間が上限でそれ以降は正式な逮捕状が必要となる。
「朝鮮日報」紙によれば、チェ氏は朴大統領就任後、演説原稿を受け取ったと認めてたが、公式文書へのアクセスは否定したという。
先週、朴大統領はチェ氏に演説原稿を渡した事を認め、国民の混乱を招いた事を謝罪した。5年任期の4年目で、レームダック政権の最後のかじ取りに苦戦することとなる。土曜夜、朴大統領の辞任を求め、数千人がソウルでデモを行った。
10月31日付米
『ウォールストリートジャーナル』は「韓国のクリントン風スキャンダル」との出しで以下のように報道している。
大統領の相談役が非営利財団への資金協力の見返りに機密文書へのアクセス権を得て政治に影響力をもっていた証拠が浮上し、検察は政府と財団で汚職捜査に乗り出した。
これはヒラリークリントン政権発足後100日間 の予測ではない。支持率14%に落ちた韓国の朴槿恵大統領についてである。利権政治改革者として2012年就任、1970年代父朴正熙政権時代の再来と期待された。その槿恵氏と40年以上親友で「永遠の命の教会」会長のチェ・スンシル氏は、昨年、韓国文化を海外に広める目的で「ミール・Kスポーツ財団」を設立、数か月で7200万ドルの資金を集めたが、文化省や韓国産業連盟の援助があったと見られている。朴大統領の引退後の活動が目的ともみられており、チェ氏が資金をドイツの自宅購入に充てたかが捜査対象となっている。両氏は容疑を否定。また、チェ氏が朴大統領の演説原稿に注釈をつけ側近に渡したと報道され、その政治関与が疑われている。
韓国は北朝鮮の核やミサイルの脅威で緊張が高まる中、経済改革と競争力維持のため強いリーダーが求められているが、朴大統領の父の時代からの負の遺産への対処が課題となる。
同日付韓国
『コリアタイムズ』は「我々はチェ共和国で暮らしているのか?」との見出しで次のように報道している。
朴大統領の高校の同期だというチェ・スンシル氏は本当に黒幕なのか?「朝鮮日報」紙は違うと報道。陰で糸を引くのはチェ氏の姉、チェ・スンドゥクだという。姉が指示し、スンシルが実行していたと知人は語っているという。
姉は、2006年当時ハンナラ党(サヌリ党の前身)党首だった朴槿恵氏が街頭選挙活動中ナイフで刺された際、朴氏が家に滞在したと自慢していたという。この姉の娘には「ウィンタースポーツエリートセンター」の幹事を務めた際政府から58,4万ドルの賄賂を受け取ったという疑惑があるとされる。姉は先月利益誘導が明るみになって以来、ソウル南部の高級マンションの籠っており、また数年前から病気で外出も稀だったと報道されている。
同日付韓国
『ヨンハップ』は以下のように報道している。
政治介入疑惑で朴氏の親友が尋問の後逮捕された。刑法上、捜査機関は容疑者を死刑や終身刑に匹敵する容疑の証拠がある場合や証拠隠滅の恐れがある場合などに緊急拘束できる。当局者によるとチェ氏は容疑を全面的に否定しており、証拠隠滅の懸念があるとされる。
過去に海外移住しており、韓国国内に住所がない。精神的にも非常に不安定で、釈放されると何をするか分からないという。同氏は検察に到着し、「本当に申し訳ない、大きな罪を犯してしまった。許してください。」とリポーターらに述べた。朴大統領は、チェ氏の家族とは1974年の父と母の暗殺後に親しくなった。
「ギャロップ」の調査によると、スキャンダルで朴政権の支持率は2013年の発足以来最低の10%台まで落ち込み、土曜にはソウルで多くの市民が辞任を求めてデモ行進した。
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新フィリピン大統領の素顔(2016/05/10)
フィリピンの大統領選挙で反主流派で扇動者 ロドリゴ・ドゥテルテ(南部ミンダナオ島ダバオ市長)が当選確実となった。他候補のグレース・ポー上院議員、アキノ氏の後継指名のマヌエル・ロハス氏を584万票引き離し圧勝とみられる。死刑制度がなく犯罪が横行するフィリピンでドゥテルテ氏は「犯罪者は射殺」など過激な発言で知られており、経済成長のさなかも貧困や格差問題を解決できない既存政治への批判で支持を集めたことから、「フィリピンのドナルド・トランプ」氏になぞらえられている。大統領就任の暁には中国間の南シナ海をめぐる問題の解決を目指すとしている。
5月9日付韓国
『コリアタイムズ』は「4枚舌の政治家はフィリピン大統領になれるのか?」との見出しで以下のように報道している。
・月曜フィリピンの大統領選挙が開始され、71歳、南部ダバオ市長を歴任したフィリピンのドナルドトランプと称されるロドリゴ・ドゥテルテ氏の当選が注目される。
・最新調査統計では33%で首位。前内務・自治相マヌエル・ロハス氏と上院議員グレース・ポー氏が20%台で続く。...
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5月9日付韓国
『コリアタイムズ』は「4枚舌の政治家はフィリピン大統領になれるのか?」との見出しで以下のように報道している。
・月曜フィリピンの大統領選挙が開始され、71歳、南部ダバオ市長を歴任したフィリピンのドナルドトランプと称されるロドリゴ・ドゥテルテ氏の当選が注目される。
・最新調査統計では33%で首位。前内務・自治相マヌエル・ロハス氏と上院議員グレース・ポー氏が20%台で続く。
・過激発言や犯罪防止政策で支持を集め、その犯罪への強硬姿勢はダバオの犯罪率を大きく改善し、治安のよい都市へと改革した。
・TVで「10万人の凶悪犯罪者を死刑とし、マニラ湾に捨て海のもずくとする。人権を守る法を破ろう」と述べており、女性に関する発言でも海外で報道されている。」
同日付比
『マニラビュレティン』(ロイター通信引用)は「大統領候補、当選に自信」との見出しで以下のように報道している。
・今回の選挙戦では、長期経済成長期においても貧困や格差問題を是正できなかった政権の支配者層に対する国民の不満を露出。旧体制を否定する最有力候補として浮上した同氏は米国共和党大統領候補トランプ氏と重なるものがある。アキノ氏は先週、ドゥテルテ候補阻止で他候補に団結を呼びかけていた。
・投票率は5割以上で人口1億の半分が大統領、副大統領、300名の議員、1.8万人の地方議員に投票。候補者にはビジネス界、芸能界、ボクサー等も見られた。
同付英
『BBC』は、「フィリピン大統領、犯罪強硬派ドゥテルテ氏が勝利」との見出しで以下のように報道している。
・22年以上ダバオ市長だったドゥテルテ氏は選挙活動中犯罪者を締め上げると発言、前国家検察官からは「懲罰者」との別称が付けられていた。今選挙では経済とインフラ改革、中国との南沙諸島を巡る領土問題も取り上げられた。
・現地の投票所は近隣者同士や家族連れで常に混雑した様子であったが、混乱も無く投票が行われた。
・ドゥテルテ氏に熱狂する有権者の年齢や職業層をみても、経済政策に失敗した既存政権へのあきらめが見て取れる。ドゥテルテ氏は国の問題解決に支障となるならば、民主主義的抑制と均衡を無視してもよいとしており、このメッセージが国民に受け入れられている。
・2位のマヌエル・ロハス氏は前投資銀行家で初代大統領の孫にあたる。3位の前教師で上院議員のグレース・ポー氏は負けを認め、「選挙結果を尊重する。ドゥテルテ氏に委任し期待したい」としている。アキノ大統領は他候補を擁護し、ドゥテルテ氏が当選すれば独裁制に逆戻りするとしていた。
・投票に当っては10万人の警官が動員された。
5月10日付中国
『China.org.cn』は、「フィリピンが領海問題対処変更の可能性」との見出しで以下のように報道している。
・フィリピンのの政権は南沙諸島を巡る政策を変更、軟化の可能性。しかし2国間関係への米国の介入により、新大統領政権の裁量に影響が出る恐れがある。結果は今月25日となり、新大統領の任期は6となる。
・現アキノ氏と違い、3候補とも国民調査によると中国との海洋問題を外交的に解決したいとしている。
・大統領候補ドゥテルテ氏が、「当選した暁には多国間協議が2年以内に実を結ばないなら、2国間会合を開き解決に努める」とコメントしたのを受けて、先週、中国外交部ホンレイ報道官は、新フィリピン大統領には「南沙諸島問題を適切に解決し、打開策により2国間の関係を強化」してほしいと述べた。
・中国現代国際関係研究所、南シナ海問題の研究員は2国間に米国が介入して問題を「かき乱す」と、南沙諸島問題を打開しようとする新政権の可能性を狭めてしまう、と述べている。
5月9日付米
『VOA』は、「賛否両論の市長がフィリピン大統領選で勝利確定か」との見出しで以下のように報道している。
・犯罪抑制に関する過激発言でトランプ氏に例えられているドゥテルテ氏が支持を集める情勢の中、米国務長官の報道官は、米国は「フィリピンでの偏りなく両立で民主的な選挙に期待する」と述べた。
・2週間前までは最有力とされていたグレース・ポー上院議員は3位となり、負けを受け止めドゥテルテ氏と協力する姿勢を示した。
・軍は、西部ミンダナオやルソン島で銃撃と爆発などの暴動により10人死亡、3人が負傷したと発表。
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