新フィリピン大統領の素顔(2016/05/10)
フィリピンの大統領選挙で反主流派で扇動者 ロドリゴ・ドゥテルテ(南部ミンダナオ島ダバオ市長)が当選確実となった。他候補のグレース・ポー上院議員、アキノ氏の後継指名のマヌエル・ロハス氏を584万票引き離し圧勝とみられる。死刑制度がなく犯罪が横行するフィリピンでドゥテルテ氏は「犯罪者は射殺」など過激な発言で知られており、経済成長のさなかも貧困や格差問題を解決できない既存政治への批判で支持を集めたことから、「フィリピンのドナルド・トランプ」氏になぞらえられている。大統領就任の暁には中国間の南シナ海をめぐる問題の解決を目指すとしている。
5月9日付韓国
『コリアタイムズ』は「4枚舌の政治家はフィリピン大統領になれるのか?」との見出しで以下のように報道している。
・月曜フィリピンの大統領選挙が開始され、71歳、南部ダバオ市長を歴任したフィリピンのドナルドトランプと称されるロドリゴ・ドゥテルテ氏の当選が注目される。
・最新調査統計では33%で首位。前内務・自治相マヌエル・ロハス氏と上院議員グレース・ポー氏が20%台で続く。...
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5月9日付韓国
『コリアタイムズ』は「4枚舌の政治家はフィリピン大統領になれるのか?」との見出しで以下のように報道している。
・月曜フィリピンの大統領選挙が開始され、71歳、南部ダバオ市長を歴任したフィリピンのドナルドトランプと称されるロドリゴ・ドゥテルテ氏の当選が注目される。
・最新調査統計では33%で首位。前内務・自治相マヌエル・ロハス氏と上院議員グレース・ポー氏が20%台で続く。
・過激発言や犯罪防止政策で支持を集め、その犯罪への強硬姿勢はダバオの犯罪率を大きく改善し、治安のよい都市へと改革した。
・TVで「10万人の凶悪犯罪者を死刑とし、マニラ湾に捨て海のもずくとする。人権を守る法を破ろう」と述べており、女性に関する発言でも海外で報道されている。」
同日付比
『マニラビュレティン』(ロイター通信引用)は「大統領候補、当選に自信」との見出しで以下のように報道している。
・今回の選挙戦では、長期経済成長期においても貧困や格差問題を是正できなかった政権の支配者層に対する国民の不満を露出。旧体制を否定する最有力候補として浮上した同氏は米国共和党大統領候補トランプ氏と重なるものがある。アキノ氏は先週、ドゥテルテ候補阻止で他候補に団結を呼びかけていた。
・投票率は5割以上で人口1億の半分が大統領、副大統領、300名の議員、1.8万人の地方議員に投票。候補者にはビジネス界、芸能界、ボクサー等も見られた。
同付英
『BBC』は、「フィリピン大統領、犯罪強硬派ドゥテルテ氏が勝利」との見出しで以下のように報道している。
・22年以上ダバオ市長だったドゥテルテ氏は選挙活動中犯罪者を締め上げると発言、前国家検察官からは「懲罰者」との別称が付けられていた。今選挙では経済とインフラ改革、中国との南沙諸島を巡る領土問題も取り上げられた。
・現地の投票所は近隣者同士や家族連れで常に混雑した様子であったが、混乱も無く投票が行われた。
・ドゥテルテ氏に熱狂する有権者の年齢や職業層をみても、経済政策に失敗した既存政権へのあきらめが見て取れる。ドゥテルテ氏は国の問題解決に支障となるならば、民主主義的抑制と均衡を無視してもよいとしており、このメッセージが国民に受け入れられている。
・2位のマヌエル・ロハス氏は前投資銀行家で初代大統領の孫にあたる。3位の前教師で上院議員のグレース・ポー氏は負けを認め、「選挙結果を尊重する。ドゥテルテ氏に委任し期待したい」としている。アキノ大統領は他候補を擁護し、ドゥテルテ氏が当選すれば独裁制に逆戻りするとしていた。
・投票に当っては10万人の警官が動員された。
5月10日付中国
『China.org.cn』は、「フィリピンが領海問題対処変更の可能性」との見出しで以下のように報道している。
・フィリピンのの政権は南沙諸島を巡る政策を変更、軟化の可能性。しかし2国間関係への米国の介入により、新大統領政権の裁量に影響が出る恐れがある。結果は今月25日となり、新大統領の任期は6となる。
・現アキノ氏と違い、3候補とも国民調査によると中国との海洋問題を外交的に解決したいとしている。
・大統領候補ドゥテルテ氏が、「当選した暁には多国間協議が2年以内に実を結ばないなら、2国間会合を開き解決に努める」とコメントしたのを受けて、先週、中国外交部ホンレイ報道官は、新フィリピン大統領には「南沙諸島問題を適切に解決し、打開策により2国間の関係を強化」してほしいと述べた。
・中国現代国際関係研究所、南シナ海問題の研究員は2国間に米国が介入して問題を「かき乱す」と、南沙諸島問題を打開しようとする新政権の可能性を狭めてしまう、と述べている。
5月9日付米
『VOA』は、「賛否両論の市長がフィリピン大統領選で勝利確定か」との見出しで以下のように報道している。
・犯罪抑制に関する過激発言でトランプ氏に例えられているドゥテルテ氏が支持を集める情勢の中、米国務長官の報道官は、米国は「フィリピンでの偏りなく両立で民主的な選挙に期待する」と述べた。
・2週間前までは最有力とされていたグレース・ポー上院議員は3位となり、負けを受け止めドゥテルテ氏と協力する姿勢を示した。
・軍は、西部ミンダナオやルソン島で銃撃と爆発などの暴動により10人死亡、3人が負傷したと発表。
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東日本大震災の海外特集(2016/03/10)
東日本大震災と原子力発電所の事故から金曜で5年を迎える。海外での特集を紹介。
3月10日付
『ヤフーニュース』は「日本は5年経っても大震災の爪痕今も」との見出しで以下のように報道している。
・原発事故の間違いを繰り返さないと当局は宣言するも、停止されていた原子炉再開は悲劇から学んでいないことを証明しており、官僚と原子力産業の靠れ合い等の根本的解決が十分進んだか疑問視する声も多い。
・タイム誌で2011年世界で最も影響のある人100人に選ばれた南相馬市長は、「首相は経済、経済と叫び、政治家は最も重要なのは、生命、生活である事を理解していない。...
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3月10日付
『ヤフーニュース』は「日本は5年経っても大震災の爪痕今も」との見出しで以下のように報道している。
・原発事故の間違いを繰り返さないと当局は宣言するも、停止されていた原子炉再開は悲劇から学んでいないことを証明しており、官僚と原子力産業の靠れ合い等の根本的解決が十分進んだか疑問視する声も多い。
・タイム誌で2011年世界で最も影響のある人100人に選ばれた南相馬市長は、「首相は経済、経済と叫び、政治家は最も重要なのは、生命、生活である事を理解していない。教訓が生かされず、原子炉再開となった。」と語る。
・東日本大震災復興特別区域法の制定、自治体レベルでは津波被害にあった地域住民の高台移住、防波堤や廃炉防御壁の設置も行われ危機管理を強化したが更なる改善の余地はある。
同日付英
『BBC』は次のように報道している。
・震災により2千トンもの瓦礫が漂流。殆どが海底に沈んだが5年経ってもまだ北米、アラスカ、ハワイに漂着している。2015年9月から確認されただけで64件。
・国海洋大気庁(NOAA)は日本政府と協力、地元自治体を通しこれらを照合、思い出の品々のいくつかは所有者に返されている。
(例)・カナダに漂着した日本語のナンバープレート付きハーレーダビッドソンのバイク。
・ハワイオアフ島に漂着した3mの木製のアパートの標識。
・アラスカに漂着した日本語のメッセージが書かれたサッカーボール。
・高校の漕ぎボートや漁船(始めは鯨かと思われたが近づくと日本語が書かれた漁船であった)も漂着。
3月8日付米
『CTVニュース』「福島原子炉の汚染水解決には9年か」との見出しで次のように報道している。
・東電の水処理チームの岡村氏によると、原子炉の解体の障壁となっている汚染水問題の解決には後4年を要し2020年までが目標。
・破壊した3炉は冷却水で高温になるのを防いでおり汚染水は地下に流れ地下水と混ざる。
・当地域を監視するウッズホール海洋研究所の科学者によると、震災直後の千分の一と量は減ったものの、放射能汚染した水は海に放流が続けられており、魚介類の安全から原発周辺の商業目的の漁業は禁止されている。
3月10日付中国
『China.org.cn』は「日本は2020年までに原発の汚染水問題終結へ」との見出しで次のように報道している。
・一種類の化学元素が水と分離できず、70万トンの炉心冷却のための汚染水は廃炉を困難にしている。
3月9日付米
『IBT』は「チェルノブイリと福島の隔離地域、被災地に野生生物は住めない」との見出しで次のように報道している。
・昨年、南カリフォルニア大学生物化学ムソー教授が5年に渡るチェルノブイリと福島の野生生物の研究を発表。鳥に関して、4年間で多くの種の減少が続いており、仏の研究者との共同研究では蝶と昆虫の減少も確認された。増殖機能の低下のためとみられる。
・チェルノブイリが再現されていると警鐘。チェルノブイリの研究では鳥とネズミの白内障が見られたが福島でも将来同様の現象がみられると懸念される。福島では同氏の規模の研究への投資は殆どない。白内障は原子爆弾の被爆者に見られた症状でもある。又、放射能による男性の生殖能力の低下も懸念される。
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