グーグルの人工知能が囲碁で2勝(2016/03/11)
グーグルが開発した人工知能(AI)「アルファ碁」と韓国のトップ棋士イ・セドル氏の対局が5回トーナメント戦で韓国で行われており、2-0でセドル氏が敗れた。通常は数時間に及ぶ碁の対局は3時間半で終了。セドル氏は負けると思っておらずショックを受けた述べ、韓国のコメンテーターは同氏が終盤に向かうと疲れているようだったと指摘。囲碁人口は東アジアを中心に4千万人。人工知能はチェス、オセロ、スクラブル等のゲームで人を負かしており、昨年アルフォ碁も欧州の棋士を負かした。次の対局は土曜ソウルのホテルで行われる。
3月10日付米
『ABC』は「グーグルのAI、アルファ碁がプロ棋士イ・セドル氏に2戦目も勝利」との見出しで以下のように報道している。
・イ氏は「言葉を失った、アルファ碁の手に弱点はみられず、完璧なゲーム展開で私の完敗だ。一勝は勝ち取りたい。」と述べ、韓国、日本、中国の1300人の棋士が思いつかないような手を使ったとした。
・AIの開発者は碁をAIの「エベレスト山」だとし、対戦相手への創造性と洞察力が求められる碁の複雑さを表現。...
全部読む
3月10日付米
『ABC』は「グーグルのAI、アルファ碁がプロ棋士イ・セドル氏に2戦目も勝利」との見出しで以下のように報道している。
・イ氏は「言葉を失った、アルファ碁の手に弱点はみられず、完璧なゲーム展開で私の完敗だ。一勝は勝ち取りたい。」と述べ、韓国、日本、中国の1300人の棋士が思いつかないような手を使ったとした。
・AIの開発者は碁をAIの「エベレスト山」だとし、対戦相手への創造性と洞察力が求められる碁の複雑さを表現。
・アルファ碁は、より人間らしくデータを高速処理出来る「深いニュートラルなネットワーク」2組で構成され、人間が直観的に必要ないと判断する数百万通りの潜在的な策(手)を切り捨てる事が出来る。また対戦経験から学習しより成長できるアルゴリズムが使われている。
・対戦は韓国の主なTVや日本、中国のケーブルチャンネルでも生放送された。
3月9日付米
『ウォールストリートジャーナル』は「セドル氏はグーグルを破るにふさわしいか」との見出しで以下のように報道している。
・碁は単純に見えて複雑、数学者によると序盤の40手で組み合わせのパターンは10の80乗と膨大。(チェスでは全局面でも約10の50乗)
・リ氏は95年プロとなってから18の世界タイトルを制したプロ棋士で、グーグル社員に「碁界のロジャー・フェデラー(男子プロテニス選手で最多優勝・最多賞金・歴代最長世界首位の記録をもつ)」と呼ばれているが直近の成功は少なく昨年1勝利のみ。
・一方、中国の18歳新人「柯傑」氏は碁盤上のジョコビッチといえ過去数年王者に君臨。今年はイ氏に2勝し、中国の囲碁界は20代が全盛期とされる碁でグーグルはセ氏が高齢と理解しながら柯傑氏にしなかった事を疑問視。アルファ碁の開発者デミス・ハサビス氏は経歴でセ氏を採用したが今後は中国や日本の棋士も加えたいとする。
・韓国人棋士が選ばれた背景に韓国での碁の根強い人気とスマホが普及したIT先進国である事が上げられ、韓国棋院によると碁人口は全人口(5千2万人)の約2割。最近の棋士を主人公にしたドラマで人気に火が付き、ケーブルTVや衛星放送では24時間碁が放送。
・高齢者に人気だったがグーグルの対戦で若者にも関心を持たれ、オンラインでは碁盤と対局時計の売り上げが先月20代の購買者で8割増。
・昨年AI開発者らはコンピュータが勝利するには後10年かかると予測したが昨年10月アルファ碁は欧州のファオンホイ棋士に圧勝、業界を震撼させた。
3月10日付米
『WIRED』は次のように報道している。
・今回の対戦でAIの急速な進歩が試された。アルファ碁は、これまでも画像やスマホの音声認識、検索エンジンの改良等でグーグルや同業他社の数々のオンラインサービスに貢献。またアルファ碁の技術はグーグルやカリフォルニア大バークレー校等で実験用ロボット工学に採用されている。
・1局目は黒で対戦したイ氏は2局目は白で対戦。アルファ碁が先手の黒で有利となった。昨年の(ファオンホイ棋士との)対戦時以来更に改善されたアルファ碁はより攻撃的でミスも少ない。
3月11日付韓国
『コリアタイムズ』は「アルファ碁が再び勝利」との見出しで次のように報道している。
・AIは究極に複雑で創造性と戦略の必要な碁で人間に勝る事を証明した。イ氏はプライドと名誉を挽回できるのだろうか。コメンテーターも驚く手を使ったAI相手に前回よりも寡黙で考慮時間も長くなった。しかしこれが命取りとなり時間をより有効に使えるアルファ碁は対局中、平均25分リード。韓国人はアルファ碁の勝利を受け、今やそれを「AI先生」と呼ぶ。
閉じる
北朝鮮がミサイル発射通告(2016/02/03)
北朝鮮が2日、国際海事機関(IMO)に8~25日を予定する「衛星」打ち上げ計画を通告した。この衛星は事実上の「弾道ミサイル」発射予告とみられており、日本も防衛相が破壊措置命令を発令、北発射に備え自衛隊の迎撃態勢を取っている。北の行為は安保理決議違反と見なされ、更なる追加制裁を招くとみられている。
2月3日付
『ロイター』は、「日本の自衛隊北朝鮮のロケットを迎撃態勢へ」との見出しで中谷防衛相は、北朝鮮のミサイル発射に備え、海上自衛隊のイージス艦や地対空誘導弾パトリオットミサイルを含む、弾道ミサイル迎撃態勢を取ったと報道している。
同日付英
『BBC』は、「韓国がミサイル発射で北に警告」との見出しで次のように報じた。
・韓国は北朝鮮がミサイル発射で大きな代償を蒙るだろうと警告。...
全部読む
2月3日付
『ロイター』は、「日本の自衛隊北朝鮮のロケットを迎撃態勢へ」との見出しで中谷防衛相は、北朝鮮のミサイル発射に備え、海上自衛隊のイージス艦や地対空誘導弾パトリオットミサイルを含む、弾道ミサイル迎撃態勢を取ったと報道している。
同日付英
『BBC』は、「韓国がミサイル発射で北に警告」との見出しで次のように報じた。
・韓国は北朝鮮がミサイル発射で大きな代償を蒙るだろうと警告。
・専門家は予告を弾道ミサイル技術のテストをする為と見ている。
・米国は、これを国連の北朝鮮ミサイル発射禁止条例への著しい違反であるとし更なる制裁に乗り出すとしている。
・安倍首相はこの発射予告は「重大な挑発行為」であるとし、他国と連携し断固発射を行わないよう自制を求めるとした。
・中国の北の核問題担当高官が平壌入りしており、中国の外務省筋によると、当件については平壌にて協議される予定である。
IMO(国際海事機関)によると当件は北朝鮮のメディアでは報道されておらず北朝鮮の国民は知らされていないもようである。
2月2日付韓
『コリアタイムズ』は「韓国は北朝鮮のミサイル発射を懸念し監視を優先」との見出しで、韓国の政府筋談として大統領の報道官は北朝鮮のミサイル発射の可能性を注視するとしたが、機密情報に関わるとして詳細には言及せずと報道している。
2月3日付中
『新華社』は「日本は北朝鮮の衛星ミサイル発射を安全保障決議違反であるとし自制を求める」との見出しで次のように報じた。
・日本は北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射を計画しているとして衛星の打ち上げを控えるよう促した。国会で安倍首相は発射を強行することは国連安全保障理事会決議への違反であり、日本の国家安全に対する重大な挑発行為であると述べた。日本は米国、韓国と緊密に連携し北朝鮮に発射中止を強く働き掛けるとしている。岸田外務大臣もミサイル発射を辞めるよう言及。
・首相は直ちに国家安全保障会議を開き今後のミサイル発射に関して協議するとした。
・中谷防衛大臣は東京と周辺の34か所に地対空パトリオット(PAC-3)を配備し迎撃態勢をとっているとし、明言はしてはいないが、海上自衛隊のスタンダード・ミサイル3型(SM-3)を搭載したイージス艦も日本海に配備した旨を述べたとされる。
同日付米
『IBT』は「米は北の”弾道”衛生打ち上げを酷評」との見出しで次の様に伝えた。
・北朝鮮は核ミサイル実験で国際的非難を受けるものの宇宙開発に参加する権利があると主張。
米や各国は「衛星」とは北の弾道ミサイル打ち上げ技術の隠れ蓑であると主張している。
・IMOは北から2月8~25日の間の軌道衛星「光明星(Kwangmyongsong)」の打ち上げ計画に関しての情報を得た。この情報をIMO(国際海事機関)は報道官を通してロイターにEmailで伝えた。
米は先週になってから長距離ミサイル発射の準備兆候をとらえた。
・国務省の報道官ジョン・カービー氏は、「国連は早急に北へメッセージを送るべきである。」と述べ、一方、国務次官補(東アジア担当)のダニエル・ラッセル氏は事態は北の更なる追加制裁を招くと指摘。米国は中国の威嚇行動への制裁でも合意しているとした。
閉じる
その他の最新記事