女性にとって最も危険な場所は自宅、国連報告(2018/11/29)
国連薬物犯罪事務所(UNODC)が25日に公表した報告書によると、殺人事件の犠牲者となった女性の半数以上がパートナーや家族に殺害されており、見方によっては、女性にとって最も危険な場所は自分の家という実態が明らかになった。
『CNN』『AFP通信』『USA Today』などが報じたUNODCの報告書は、「女性に対する暴力撤廃の国際デー」の11月25日に公開されたが、親しい関係にあるカップル内の暴力であるジェンダー・バイオレンスや、男性がジェンダーに基づいて犯すヘイトクライムであるフェミサイドに関連した殺人事件の統計をまとめている。
これによると、昨年、世界で故意による殺人の犠牲者となった女性の数は8万7,000人と推定され、その内の58%に相当する約5万人は、パートナーや家族によって殺害された。...
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『CNN』『AFP通信』『USA Today』などが報じたUNODCの報告書は、「女性に対する暴力撤廃の国際デー」の11月25日に公開されたが、親しい関係にあるカップル内の暴力であるジェンダー・バイオレンスや、男性がジェンダーに基づいて犯すヘイトクライムであるフェミサイドに関連した殺人事件の統計をまとめている。
これによると、昨年、世界で故意による殺人の犠牲者となった女性の数は8万7,000人と推定され、その内の58%に相当する約5万人は、パートナーや家族によって殺害された。現在または以前のパートナーに殺された女性は、犠牲者全体の34%に当たる約3万人で、家族に殺害される女性は毎日137人に上るという。
殺人の被害者の約80%は男性で、見知らぬ他人が加害者であるものが大半を占めるが、女性はパートナーや家族などの顔見知りの手によって殺される場合が多く、殺人事件の場所という点では、自宅が最も危険ということになった。
地域別に昨年の状況を見ると、パートナーや家族によって殺害された女性の人数が最も多かったのはアジアの2万人で、次いでアフリカの1万9,000人、南北アメリカの8,000人、欧州の3,000人、オセアニアの300人となっている。
しかし、女性が殺害される確率は、アフリカや南北アメリカの方が高い。女性人口10万人当たりの殺人事件の犠牲者数は、世界全体で1.3人だが、アフリカ3.1人、南北アメリカ1.6人、オセアニア1.3人、アジア0.9人で、欧州が最も低く0.7人だった。
女性に対する暴力やジェンダーに基づく殺人事件に対処するため、世界各国は刑事司法制度の改善などの様々な措置を講じてきたが、殺人事件の被害者となる女性の数は2012年と比較して増加している。当時パートナーや家族に殺害された女性は4万8,000人で、犠牲者全体の47%を占めていた。報告書は、各国の警察、刑事司法制度、保健・社会サービスなどの連携や、問題防止への男性の関与といった一連の対策を新たに求めている。
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学校を舞台としたシューティングゲームで物議(2018/05/31)
アメリカでは学校での銃乱射事件が多発しているが、来月発売予定だった学校を舞台としたシュミレーションゲームが、反対署名や批判を受け販売中止となったという。
5月29日付米国
『CNBC』(USA Today引用)は「学校を狙撃する設定可能な”アクティブシューター” ゲームにパークランドの親たちが激怒」との見出しで以下のように報道している。
学校を舞台に銃を撃ち放つゲームの販売を前に、銃乱射事件の被害者側弁護士や家族らが怒りの声をあげている。ビデオゲーム配信サービス「Steam」のホームページによると、「アクティブシューター」と名付けられたゲームは、6月6日発売予定。...
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5月29日付米国
『CNBC』(USA Today引用)は「学校を狙撃する設定可能な”アクティブシューター” ゲームにパークランドの親たちが激怒」との見出しで以下のように報道している。
学校を舞台に銃を撃ち放つゲームの販売を前に、銃乱射事件の被害者側弁護士や家族らが怒りの声をあげている。ビデオゲーム配信サービス「Steam」のホームページによると、「アクティブシューター」と名付けられたゲームは、6月6日発売予定。
ダイナミックなSWATシュミレーションゲーム、銃撃犯を狙う警察特殊部隊・SWATチームの一員としてプレーも出来るが、銃撃犯としてのプレー設定も選べるのが問題なのだという。画面の左側の欄には、何人の警察官や民間人が死亡したかがカウントされる。ゲームの宣伝動画にも民間人を撃ちながら逃走を図る場面があるという。
フロリダ州パークランドの高校銃乱射事件の被害者はソーシャルメディアなどにより声明で不快感を示しており、同州のビル・ネルソン上院議員も、ツイッターで「これはけしからん。このようなゲームを開発する企業は、恥を知るべき」等とゲームを批判するコメントを出している。
5月30日付英国『テレグラフ』は「学校襲撃ビデオゲームに対し、パークランドの被害者家族は“むかむかする”“ぞっとする“と酷評」との見出しで以下のように報道している。
今月初め、1億人以上のユーザーを持つゲーム配信サービス「Steam」は、自動小銃やナイフ、手榴弾を持った犯人が通路を渡り歩き、「民間人」や「警官」の数をカウントしていく新発売のゲーム「Active Shooter」を発表。
しかし、「Steam」を運営する「Valve」社は、来月6日発売予定だったゲームを販売中止とした。同社には、政治家を含め、2月パークランドで17人が犠牲となった高校銃乱射事件の被害者の親などから批判が殺到していた。
当ゲームは開発元「Revived Games」とロシアのソーシャルネットワークVKの「ACID」により出品された。「Steam」のプロフィールには、「ACID」は2017年開業、3名の社員から成る会社と記載されている。
この「Active Shooter」では、より多くの生徒や警官を殺すのが目的の狙撃犯、又は、狙撃犯を阻止するSWATチームの一員のプレーヤーが選べる。
ゲームの批判者は、メーカーは、「ゲームの中の暴力や不適切な行動は、現実世界とは違う。ゲームの中のことを現実世界でやろうとする人はいないと主張する」という。
「Valve」社 はネット上で声明をだし、 販売中止を発表したという。一方、「Steam」のユーザーからも販売中止を求める18万人以上の署名が届いたという。
「Valve」社は他にも大量殺害を行う設定のゲームを手がけており、「ACID」は、「Active Shooter」は設定を選べ、元々はSWATのシュミレーターなのだ」と反論をしている。
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