米国、熱中症による死亡が20年で倍増(2024/08/28)
最新の医学ジャーナルによると、熱中症により死亡する人の数が、20年前と比べ2倍以上に増加しているという。
8月27日付英
『Guardian』:「米国、1999年比で熱中症による死者が177%増加」:
米国各地で記録的な熱波が続いており、最新の報告書によると、2023年は熱中症関連での死者が1999年と比較し117%増加していた。
26日に発表された米国医師会(Jama)臨床雑誌によると、1999年から2023年にかけ、2万1500人が熱中症関連で死亡していた。これは疾病管理予防センター(CDC)のデータを利用したもので、1999年の熱中症死者は1069人だったのに比べ、2023年では2325人になっていたという。...
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8月27日付英
『Guardian』:「米国、1999年比で熱中症による死者が177%増加」:
米国各地で記録的な熱波が続いており、最新の報告書によると、2023年は熱中症関連での死者が1999年と比較し117%増加していた。
26日に発表された米国医師会(Jama)臨床雑誌によると、1999年から2023年にかけ、2万1500人が熱中症関連で死亡していた。これは疾病管理予防センター(CDC)のデータを利用したもので、1999年の熱中症死者は1069人だったのに比べ、2023年では2325人になっていたという。最も数が少なかったのは2004年の311人だった。
2016年より以前は、その年ごとに死者数にはばらつきが見られたが、2006年と2011年には急増。その後2016年以降は、年々数が増加しているという。
世界保健機構(WHO)は、気候関連死の主な原因を熱中症だとし、世界的にもその数は「驚異的に増加」しているとする。熱波や長期的な猛暑の回数や持続期間、その強さや規模が上昇傾向にあるとも指摘。
比較的気温が低い穏やかな熱波でも、人の健康状態に影響を与える。熱波は、熱中症や熱性疲労を引き起こすだけでなく、体温を正常に保とうとする身体にも負担となり、心臓や腎臓などの臓器にストレスを与えることとなる。
今週、米国中西部では今夏最も熱くなり、5500万人に注意が呼びかけられた。8月初旬、米赤十字社は今夏の酷暑により、医療用の血液供給を懸念し、緊急用の血液不足につながると発表。
昨年の米政府報告書では、米国は世界的な平均以上に温暖化していることから、至る所で被害の影響が拡大していると指摘している。
8月26日付米『USA Today』:「熱中症による記録的死者数:昨年」:
政府統計を用いた最新の調査によると、地球温暖化が進む中、米国では熱中症関連死が増加しているという。
熱中症による死者は2023年、20年間前の統計開始以来初めて最も多くなった。昨年は各国で最高気温が更新されるなど、気候変動による温暖化の影響がみられている。
2023年の死者は2325人だったが、熱中症関連死の分類方法が各州により違ったり、熱中症のリスクへの認識が高まったことから、実際の数には開きがあるとみられている。専門家は、熱中症を死因とする場合の定義が全米で異なるため、一定の基準が必要だと指摘する。
また、死者数は全米で均等ではなく、昔から暑い地域、アリゾナ、カリフォルニア、ネバダ、テキサスに集中しているという。
国立海洋大気庁(NOAA)によると、先月7月、カリフォルニア州とニューハンプシャー州で最高気温となり、19の州でも次々と記録的な暑さを記録した。世界的にも、7月下旬の3日間は記録を更新する暑さが続いたことから、NOAA今年は様々な観点から約77%の確率で最も暑い年となると予測している。
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米国:ハマス・イスラエル戦争でヘイトクライム(2023/10/16)
米国シカゴ近郊で14日、パレスチナ系住民を狙ったヘイトクライムが起きたという。米国では7日に勃発したイスラエルでの軍事衝突後、ヘイト発言や暴力への警戒が続いているという。
10月16日付
『AP通信』:「パレスチナ・イスラエル戦争を発端とするヘイトクライムで少年死亡、女性負傷」:
15日米国イリノイ州シカゴ近郊で71歳の男が6歳の少年を刺殺、32歳の女性が重傷を負った。警察はイスラエル・ハマス戦争を引き金としたイスラム教徒を狙ったヘイトクライムとみている。
ここ数日、米国内の各市で警察当局は反イスラム系の暴力への警戒を続けてきた。ユダヤ教徒やムスリム団体からは、SNS上でのヘイト発言や脅迫が増加しているとの報告が増えていた。...
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10月16日付
『AP通信』:「パレスチナ・イスラエル戦争を発端とするヘイトクライムで少年死亡、女性負傷」:
15日米国イリノイ州シカゴ近郊で71歳の男が6歳の少年を刺殺、32歳の女性が重傷を負った。警察はイスラエル・ハマス戦争を引き金としたイスラム教徒を狙ったヘイトクライムとみている。
ここ数日、米国内の各市で警察当局は反イスラム系の暴力への警戒を続けてきた。ユダヤ教徒やムスリム団体からは、SNS上でのヘイト発言や脅迫が増加しているとの報告が増えていた。
イリノイ州ウィル郡の警察署によると、事件はシカゴ南西のタウンシップ付近で起きた。被害者の少年は
病院で死亡が確認され、女性は複数の刺し傷があるが命に別条はないという。少年も解剖の結果、数十か所の刺し傷が見つかったという。女性から家主が刃物で襲ってきたと911通報があったとされる。
容疑者の男性は、住宅の外で座り込んでいるところを発見されたという。ヘイトクライムと凶器での加重暴行による一級殺人及び殺人未遂容疑がかけられている。死亡した少年の親戚によると、2人はパレスチナ系米国人で女性は母親とされる。
ムスリム団体のアメリカ・イスラム関係評議会は、事件に懸念を表し、「イスラエル紛争が勃発してからヘイト電話やメールが急増した。パレスチナ人は非常に心を痛めている。民主主義が最もすすんだ当地での市民の安全確保を懸念している」としている。
10月15日付米『USA Today』:「イスラエル・ハマス戦争に触発されイリノイ州でヘイトクライム」:
イリノイ州で15日、イスラエル・ハマス戦争に触発されたとみられる男が少年を刺殺、女性に重傷を負わせたヘイトクライムが発生。
事件はシカゴ南西約40マイルにあるプレインフィールド居住区付近で起きた。当局によると、居住区の家主と居住者との間で起きた事件とみられている。被害者はどちらも自宅の寝室で発見されたという。
郡保安警察の声明によると、検察は「両者ともイスラム教徒で、ハマスとイスラエルの紛争が理由で襲撃されたとみられる」としている。
イスラエルとガザ地区の紛争が激化しており、当地では15日時点で4千人以上の死者が出ている。米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は、7日のハマスによるイスラエル南部襲撃事件以来、米国各地での脅迫件数が急増していたとしている。
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