ウクライナ支援;暗号資産寄付額が3,400万ドルまで積み上がり【米メディア】(2022/03/02)
ロシアの軍事侵攻に喘ぐウクライナ政府は2月26日、同政府及び国軍支援の一環で、暗号資産による寄付を求める投稿をツイッター上で行った。ブロックチェーン(注1後記)の分析をてがける英国エリプティック(2013年設立)によると、同政府等を支援するNGO団体からの暗号資産による寄付が約3,400万ドル(約39億円)まで積み上がっているという。
3月1日付
『AP通信』は、「ウクライナ、3,400万ドル相当の暗号資産による寄付を受領」と題して、同政府の呼びかけに応えた巨額の寄付について報じている。
すなわち、暗号通貨取引の追跡を行うエリプティックによると、ウクライナ政府を支援する一環での暗号通貨による寄付が3,380万ドル(約38億8,700万円)に上っているという。
これは、1週間前にロシアからの軍事侵攻を受けたウクライナ政府が、暗号資産による寄付を募ったことに応えたもので、上記金額の3分の1近くが3月1日の一日だけで積み上がったものである。...
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3月1日付
『AP通信』は、「ウクライナ、3,400万ドル相当の暗号資産による寄付を受領」と題して、同政府の呼びかけに応えた巨額の寄付について報じている。
すなわち、暗号通貨取引の追跡を行うエリプティックによると、ウクライナ政府を支援する一環での暗号通貨による寄付が3,380万ドル(約38億8,700万円)に上っているという。
これは、1週間前にロシアからの軍事侵攻を受けたウクライナ政府が、暗号資産による寄付を募ったことに応えたもので、上記金額の3分の1近くが3月1日の一日だけで積み上がったものである。
同社共同創業者のトム・ロビンソン最高執行責任者は、ほとんどの寄付がビットコイン(注2後記)とイーサ(注3後記)で占められているが、一部非代替性トークン(NFT、注4後記)も含まれると語った。
本日までの1週間で、3万件の寄付行為がなされており、英国人プログラマーで仮想通貨イーサのプラットフォーム共同創設者であるギャビン・ウッド氏(41歳)は580万ドル(約6,670億円)を寄付している。
100万ドル(約1億1,500万円)以上を寄付した人が他に数人いる。
なお、エリプティックは、ウクライナ政府宛の寄付を装った詐欺行為も横行しているので注意を要すると呼びかけている。
同日付『ニューヨーク・タイムズ』紙も、「ウクライナ政府、1,500万ドル以上の暗号資産による寄付を受領」と題して詳報している。
ウクライナ政府は先週末、ツイッターのアカウント上で、暗号通貨のビットコイン、イーサ、テザー(注5後記)による寄付を呼びかけた。
エリプティックが2月28日晩に公表したデータによると、ウクライナ政府及び同国NGOカムバックアライブ(CBA、2014年設立の軍事支援用クラウドファンディングを行う団体)宛に合計2,200万ドル(約25億3千万円)以上の暗号資産による寄付行為が行われたという。
ただ、CBAの寄付集めの行為が、クラウドファンディング・プラットフォーム「パトレオン(注6後記)」が定めた、軍事支援用のファンディング禁止ルールに反するとされたため、
先週新たにウクライナDAOを立ち上げた。
ウクライナDAO広報担当によると、ロシアの反政府バンドのプッシー・ライオット(2011年設立)の協力で設営でき、2月28日晩現在で既に700万ドル(約8億500万円)余りのファンドが集まっているという。
なお、プッシー・ライオットのメンバーであるナジェージダ・トロンニコワ氏(32歳)は、“旧式のファンド集めでは時間もかかり煩雑だ”として、暗号資産による寄付方式を絶賛している。
(注1)ブロックチェーン:暗号技術を使ってリンクされたブロックと呼ばれるレコードの増大するリストで、設計上、データの改変に強い。そこで、2つの当事者間の取引を効率的かつ検証可能で恒久的な方法で記録することができるオープンな分散型台帳の役割を成す。ブロックチェーンは、2008年にサトシ・ナカモトという名前を使った人物(またはグループ)が、暗号通貨ビットコインの公開取引台帳としての役割を果たすために発明したものだが、その正体は現在まで不明のまま。
(注2)ビットコイン:中央銀行や単一の管理者を持たない分散型のデジタル通貨であり、仲介者を必要とせず、ビットコインネットワーク上でユーザーからユーザーへとビットコインを送信することで取引ができる。その取引はネットワークノード によって検証され、ビットコインのすべての取引履歴がブロックチェーンと呼ばれる台帳に分散的に記録される。2008年にサトシ・ナカモトと名乗る人物またはグループによって発明され、2009年1月初めから使用が開始されている。
(注3)イーサ:インターネット上の仮想通貨。分散アプリケーションのためのプラットフォーム「イーサリアム」で取引などを実行する際に、「燃料」としての役割を果たす。
(注4)NFT:ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデータ単位。画像・動画・音声、及びその他の種類のデジタルファイルなど、容易に複製可能なアイテムを一意なアイテムとして関連づけられる。代替可能性がないという点で、ビットコインなどの暗号通貨とは異なる。
(注5)テザー:テザー社(2015年設立)が2015年2月から発行している、米ドルと連動した暗号通貨。規模は小さいがユーロと連動したユーロ・テザーも発行されている。
(注6)パトレオン:主にYouTubeコンテンツ製作者(ユーチューバー)、ミュージシャン、ウェブコミック作者向けのクラウドファンディング・プラットフォーム。2013年に設立。本社はサンフランシスコ。
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8月16日に過去に起こった出来事;プレスリーの早世から米デスバレーでの世界第3位の高温記録まで発生【米メディア】(2021/08/18)
8月16日に過去に発生した事態は以下のとおりである。
8月16日付
『AP通信』他:「8月16日に発生した出来事」
●1777年
・米独立戦争(1775~1783年)の最中、「ベニントン(現在のバーモント州)の戦い」でジョン・スターク将軍率いる大陸軍が英国軍を打ち破り、戦況は大陸軍側に傾く。同将軍は、後に「ベニントンの英雄」と称えられた。
●1812年
・米英戦争(1812~1815年)の最中、米国軍が英国植民地軍・インディアン諸部族混成軍に敗北。...
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8月16日付
『AP通信』他:「8月16日に発生した出来事」
●1777年
・米独立戦争(1775~1783年)の最中、「ベニントン(現在のバーモント州)の戦い」でジョン・スターク将軍率いる大陸軍が英国軍を打ち破り、戦況は大陸軍側に傾く。同将軍は、後に「ベニントンの英雄」と称えられた。
●1812年
・米英戦争(1812~1815年)の最中、米国軍が英国植民地軍・インディアン諸部族混成軍に敗北。元々インディアンの領地を奪い合う戦争で、北米植民地戦争とも呼ばれる。また、最終的には米国軍の勝利となり、米国が経済的にも独立を果たしたという意味で、第二次独立戦争とも呼ばれる。
●1861年
・第16代大統領のエイブラハム・リンカーン(1809~1865年、1861~1865年在位)が、大統領令No.86を発令し、米合衆国の諸州に対して、反乱軍の治める州、すなわち米連合国(1861~1865年)加盟の南部11州との商取引を禁止。
●1954年
・米タイム社(1922~2018年)がスポーツ週刊誌『スポーツ・イラストレイテッド』を創刊。2018年初めにメディア企業メレディス社がタイム社を買収してから隔週刊に、そして2020年から月刊に変更。
●1962年
・英国ロックバンドのビートルズ(1960~1970年活動)が、ドラマーのピート・ベスト(現在74歳)を解雇。代わって、リンゴ・スター(同81歳)が加入して、同年10月にメジャーデビュー。なお、同グループの全世界レコード・CD等の総売り上げは6億枚以上で、ギネス世界記録(1955年創刊)が「最も成功したグループアーティスト」に認定。
●1977年
・「世界で最も売れたソロアーティスト」と言われたロック歌手エルビス・プレスリーがメンフィス(テネシー州)の自宅で死去。享年42歳。医師の検診では、処方薬の極端な誤用による不整脈が死因。なお、全世界のレコード・CD等の総売り上げは6億枚以上。
・ニューヨーク地裁が、性転換したレネ・リチャーズ選手(引退後眼科医、現在86歳)に対して、性染色体検査(スポーツにおける性別確認)を受けずとも全米オープン(女子プロテニスの四大大会のひとつ)に出場資格があると裁定。
●1978年
・米公民権運動指導者のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師(享年39歳)暗殺の容疑者ジェームズ・アール・レイ被告人(1928~1998年)が米議会の公聴会で、主犯容疑を否認するとともに“ラウル”と名乗る謎の男にそそのかされたと供述。
●1987年
・デトロイト(ミシガン州)発フェニックス(アリゾナ州)行きノースウェスト航空255便が離陸に失敗して墜落し、乗員・乗客154人が犠牲(他に、地上で巻き込まれた自動車のドライバー2人)。唯一の生存者は4歳のセシリア・シーハン(現在38歳)。事故原因はパイロットによるフラップ(高揚力装置)の出し忘れと、離陸警報装置の停止。
●1991年
・第264代ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(ポーランド出身、1920~2005年、1978~2005年在位)が、ローマ教皇として初のハンガリー訪問。同教皇は、歴代教皇の中で最も長距離の海外歴訪をしており、その距離は約72万1千マイル(約115万4千キロメートル)で地球31周分。なお、1981年にローマ教皇として初来日し、広島・長崎を訪問して核兵器の廃絶を訴えている。
●2002年
・テロ首謀者アブ・ニダル(享年65歳)がバグダッドの自宅で、他殺体で発見(自殺説もあり)。もともとはパレスチナ解放機構の幹部だったが、対立して脱退。自身の名を冠したゲリラ組織「アブ・ニダル機関」(現在の名称はファタハ革命評議会)を結成。
●2011年
・ドイツのアンゲラ・メルケル首相(現在66歳)とフランスのニコラス・サルコジ大統領(現在66歳、2007~2012年在位)が、米国の国債の格下げとイタリア・スペインの債務不安から世界同時株安が進行する中で、ユーロ圏の信頼回復に向けた対策などにつき協議。しかし、ユーロ圏共同債の発行等、緊急財政策には合意できず。
●2014年
・ミズーリ州のジェイ・ニクソン知事(現在65歳、2009~2017年在位)が、セントルイス郊外のファーガソンにおける非常事態宣言・夜間外出禁止令を発出。1週間前の8月9日、武器不所持の黒人青年マイケル・ブラウン(享年18歳)が、白人警官ダレン・ウィルソン(現在35歳)に射殺されたことで暴動が発生し、1週間以上継続。なお、セントルイスの大陪審はウィルソンを不起訴とすると裁定し、また米司法省も、ウィルソンの正当防衛を認定。
●2016年
・リオデジャネイロオリンピック女子体操の床競技で、シモーネ・バイルズ選手(現在24歳)が4個目の金メダルを獲得。その他、団体総合・個人総合・跳馬で金、平均台で銅メダル。なお、2021年東京大会では、団体総合で銀、平均台で銅メダルを獲得。
●2020年
・ポートランド(オレゴン州)で同年5月26日、黒人ジョージ・フロイド(享年46歳)が白人警官デレク・チョービン(現在45歳)によって首を抑えられて窒息死。これを契機に、2日後から抗議活動が始まり3ヵ月間で激しさを増し、8月16日当日、抗議集団が市警察を襲撃すると宣言して暴動が発生。この抗議活動は、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)」運動として全米及び世界60ヵ国、2000市余りに拡大し、1,500万人以上が参加。なお、チョービン容疑者は殺人罪で起訴され、2021年6月、禁固22年半の有罪判決を受けて服役。
・デスバレー(カリフォルニア州)で、世界3位となる華氏130度(摂氏54.4度)を記録。世界最高温度は、同じくデスバレーで1913年7月10日に記録された華氏134度(摂氏56.7度)。なお、同地は、海抜マイナス86メートルで周囲は高い山に囲まれた盆地。年間降雨量も僅か50ミリで、フェーン現象が発生しやすく、高温となりやすい。
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