エジプト:シナイ半島にガザ地区からの難民の大量移動に備え保安地域を建設(2024/02/18)
『仏モンド誌』 は、2月17日付けで衛星画像をもとにエジプトのシナイ半島地域で建設機械が保安地区の整備を行っていることを伝えている。これは、パレスチナ自治区のラファ地区のハマスへのイスラエル軍の攻撃が予測される中で、エジプトへのパレスチナ難民の大量受け入れの準備と見られる。
エジプトのシナイ半島では、ガザ地区のラファからケレム・シャロムに至るまでの間、国境地域が形成されていて、その狭い地域を建設機械が盛んに稼働し、土地整備している模様である。
『AP通信社』 の2月16日金曜日の衛星画像の詳細解析によると、建設工事が進行中であるという。クレーンやトラックが観察でき、コンクリートでの境界域が、約20km2の難民収容地域を取り囲んでいる。
2月12日、この工事現場の存在を公表したNGO団体‘人道支援野ためのシナイ基金によると、この場所は、万が一に備えたパレスチナ難民をエジプトで受け入れるために用意した、という。...
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エジプトのシナイ半島では、ガザ地区のラファからケレム・シャロムに至るまでの間、国境地域が形成されていて、その狭い地域を建設機械が盛んに稼働し、土地整備している模様である。
『AP通信社』 の2月16日金曜日の衛星画像の詳細解析によると、建設工事が進行中であるという。クレーンやトラックが観察でき、コンクリートでの境界域が、約20km2の難民収容地域を取り囲んでいる。
2月12日、この工事現場の存在を公表したNGO団体‘人道支援野ためのシナイ基金によると、この場所は、万が一に備えたパレスチナ難民をエジプトで受け入れるために用意した、という。
エジプトのシナイ地域の企業家によると、建設工事はエジプト軍と関係が深い‘シナイの息子‘社によって行われているという。難民収容地域の周囲には
7m高さの壁が建設される予定で、この壁建設に当たっては、エジプト軍の工兵部隊の監視下で、厳重な警戒の下で行われるという。
『Wall Street Journal』 がエジプト軍筋から得た情報によると、シナイ半島の保安地区の整備により、10万人までの難民収容が可能となるという。さらに、エジプト政府から『仏ルモンド誌』 が入手した情報では、ラファの町へのイスラエル軍の侵攻が起こった場合に大量のパレスチナ難民がエジプト側に流入した場合に備えての保安地区整備であるという。
なお、エジプト政府のデイア・ラッシュワン報道官は、公式にはシナイ半島の保安地区の建設計画を否定しており、イスラエルとハマス間のパレスチナ・ガザ区での戦闘でガザ地区の住民がエジプト側に強制的に移動させられることに反対を表明している。
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ウクライナ:国際司法裁判所ICJの判事はウクライナの子供への監禁行為を調査(2023/03/04)
3月4日付けの
『ルモンド紙』 は、ICJのカリム・カーン判事がウクライナ南部地方を訪問し、ロシアによるウクライナ人の子供の監禁に関して調査を開始したことを伝えている。
ICJのカリム・カーン判事は、3月2日、防弾チョッキとヘルメットに身を固めてウクライナ南部を訪問した。ICJ発のSNSによると、目的は、ウクライナ人の子供たちを監禁したと申し立てされている場所を調査することと伝えている。
なお、カリム・カーン判事は1年前からウクライナにおける人権侵害の犯罪を調査しているが、今回は4回目の訪問となると伝えている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、2月28日、カリム・カーン判事との会談時に「ウクライナの社会で、特に将来を担う世代である子供たちの監禁問題を調査することはとても重要である。...
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ICJのカリム・カーン判事は、3月2日、防弾チョッキとヘルメットに身を固めてウクライナ南部を訪問した。ICJ発のSNSによると、目的は、ウクライナ人の子供たちを監禁したと申し立てされている場所を調査することと伝えている。
なお、カリム・カーン判事は1年前からウクライナにおける人権侵害の犯罪を調査しているが、今回は4回目の訪問となると伝えている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、2月28日、カリム・カーン判事との会談時に「ウクライナの社会で、特に将来を担う世代である子供たちの監禁問題を調査することはとても重要である。」と語った。
カリム・カーン判事は、ロシアで監禁されたウクライナ人の子供たちのケースを調査しているが、『ルモンド紙』 が把握している情報によれば、ICJの判事は、近い将来、子供たちへの監禁行為に対して逮捕状を発効することを計画している。
そのため、ウクライナ戦争開始当初の2022年2月24日から、NGOとICJ調査員は、ロシア側による監禁計画や、ロシアにおけるウクライナ人の子供たちの養子縁組計画を記録してきた。
2022年11月に発行された、国際アムネスティの報告書によると、ウクライナでの戦闘で身寄りを無くした、もしくは家族と別れ別れになった子供たちは、ロシアに連れていかれ、ロシアの家族に奨励金付きで引き取らせているという。
ウクライナの国家情報局によると、3月3日時点で, 16,221人の子供たちがウクライナ領土内からロシアへ監禁状態で移送されたという。
この事実は、ロシア側による戦争犯罪の最たるもので、近い将来、ウクライナ戦争終結後にロシア側関係者に厳罰が下ることを望みたい。
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