米アマゾンが世界ブランド価値ランキングでトップに、グーグルとアップルを抜く(2019/06/12)
英系市場調査会社カンターは11日、「世界のブランド価値ランキング」の2019年版を発表した。これによると、インターネット通販最大手の米アマゾン・ドット・コムが、昨年首位だった米グーグルと2位の米アップルのIT大手2社を抜いて首位に立った。
『AFP通信』 『CNBC』 『デイリー・テレグラフ』 などが報じたカンター(Kantar)の「世界のブランド価値ランキング(BrandZ Top 100 Most Valuable Global Brands)」は11日に公表された。カンターは、英国の広告代理店大手WPPの傘下にある調査・コンサルティング会社で、消費者アンケート、企業の財務状況や業績の分析などによって、毎年同ランキングを発表している。...
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『AFP通信』 『CNBC』 『デイリー・テレグラフ』 などが報じたカンター(Kantar)の「世界のブランド価値ランキング(BrandZ Top 100 Most Valuable Global Brands)」は11日に公表された。カンターは、英国の広告代理店大手WPPの傘下にある調査・コンサルティング会社で、消費者アンケート、企業の財務状況や業績の分析などによって、毎年同ランキングを発表している。
2019年版のランキングによると、アマゾンのブランド価値は52%増の3155億ドル(約34兆円)と急上昇し、昨年の3位からアップルとグーグルを一気に抜いて首位に立った。昨年首位だったグーグルは3位に後退し、2位だったアップルは順位を維持した。
カンターはアマゾンについて、買収による事業の拡大や優れた顧客サービス、破壊的・革新的なビジネスモデルにより、ブランド価値の上昇を継続的に加速させ、首位に踊り出たと評価している。また、その成長には、殆ど減速の兆候が見られないとも指摘した。
上位10社は、今回もその大半が米国の企業だった。2位のアップルのブランド価値は3095億ドル、3位のグーグルは3090憶ドル、4位のマイクロソフトは2512億ドルとなり、引き続きIT系企業が上位を占めた。5位は決済大手ビザ(同1779億ドル)、6位は交流サイト最大手のフェイスブック(1590億ドル)だった。
7位には、昨年から順位を2つ上げた中国の電子商取引大手アリババ(阿里巴巴、1312億ドル)が入り、8位となった中国のIT大手テンセント(騰訊、1309億ドル)を初めて抜いた。テンセントは昨年から順位を3つ落としている。アジア企業の存在感は年々増しており、今年は上位100社のうちの23社を占めたが、15社が中国企業だった。9位は米ファーストフードチェーン大手マクドナルド(1304億ドル)、10位は米通信大手AT&T(1084億ドル)となった。
日本企業で今年上位100社に入ったのは、41位のトヨタ(292億ドル)、70位のNTT(201億ドル)の2社だけだったが、それぞれ昨年の36位、55位から後退した。また、昨年97位にランクインしていたホンダも順位を落とし、100社圏外に沈んだ。
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世界の医療施設の約4分の1に安全な水を得られる設備なし、国連機関が支援を求める(2019/04/04)
国連は3日、世界の約4分の1の医療施設が、安全な水を得られる水道設備がないか不十分な状態にあり、約20億人が影響を受けているとの報告書を発表した。また、不衛生な環境が、世界中で強力な耐性菌の増加を招いていると警告した。
『ロイター通信』 や英
『デイリー・テレグラフ』 などが報じたところによると、同報告書は世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)がまとめたものであり、世界の医療施設の不衛生な状況がもたらす問題点を指摘している。
国連は2015年、2030年までに全ての人が安全に管理された水と衛生設備を所有することを目指す目標を採択した。しかし、世界では現在、9億人近くの人々が、水道設備がないか、衛生状態の良くない井戸や泉などの水を利用する医療施設にかかっている。...
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『ロイター通信』 や英
『デイリー・テレグラフ』 などが報じたところによると、同報告書は世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)がまとめたものであり、世界の医療施設の不衛生な状況がもたらす問題点を指摘している。
国連は2015年、2030年までに全ての人が安全に管理された水と衛生設備を所有することを目指す目標を採択した。しかし、世界では現在、9億人近くの人々が、水道設備がないか、衛生状態の良くない井戸や泉などの水を利用する医療施設にかかっている。また、世界の5分の1の医療施設にはトイレがなく、約15億人に影響している。
最貧国では、およそ半数の医療施設が、排泄物などの汚染物質から水を保護するパイプなどの基本的な水道設備を備えていない。そのため、出産する母親や新生児らは特に危険な状況に置かれており、年間約1,700万人の女性が不衛生な環境で出産し、100万人以上の母子が死亡している。また、医療施設にかかる全ての患者の15%が感染症を発症しているという。
ユニセフの統計専門家トム・スレイメイカー氏は、「水のない医療施設は真の医療施設ではない。」として、「病気の人は非常に多くの病原菌を排出する。トイレがないため、母親や子どもを含む患者が、人間の排泄物によってもたらされ、拡散される病気にかかるリスクが非常に大きい。」と強調した。
国際慈善団体のウォーターエイドは、医療施設の不衛生な環境により、耐性菌が増加したとしている。西アフリカは水道や衛生設備が最も整っていない地域だが、ウォーターエイドは、こうした劣悪な環境により、同地域でエボラウィルスによる感染症が過去最悪となる規模にまで蔓延し、2013~16年に1万人以上の人が死亡したと警告した。
WHOのテドロス・アドナム事務局長は、「あなたの病気の子どもを、清潔な水やトイレ、洗面所のない医療施設に連れて行くことを想像して欲しい。これが数百万人の人々にとって日々の現実だ。」と述べ、支援を呼びかけた。
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