北朝鮮が核兵器用プルトニウム増産の可能性で脅威拡大【米・英・ロシア・韓国メディア】(2017/07/16)
7月14日付
Globali「韓国配備の終末高高度ミサイル迎撃システム(THAAD)はソウルを守れず、また大陸間弾道ミサイル(ICBM)にも無力」の中で触れたとおり、THAADには、北朝鮮が開発に注力しているICBMを迎撃する能力はなく、しかも、韓国配備中のTHAADは、距離的にソウルが防御範囲外にある上に、北朝鮮から弾道ミサイルの波状攻撃を受けたら防ぎきれない恐れがある。そしてこの程、米シンクタンクの調査の結果、北朝鮮が、核弾頭ミサイル製造用の原料となるプルトニウムを増産した可能性があることが判明したことから、北朝鮮の脅威はいよいよのっぴきならない事態になりつつある。
7月16日付米
『NBCニュース』:「米シンクタンク、北朝鮮が推定以上の核兵器用原料保有の恐れと発表」
北朝鮮問題を研究している、米ジョンズ・ホプキンス大のシンクタンク“38ノース”は7月14日、昨年9月から今年6月末の間に撮影された衛星写真の熱分布画像データを分析した結果、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)核施設で、核兵器用のプルトニウムを増産した可能性があると発表した。
米国のニッキー・ヘイリィ国連大使は、国連安全保障理事会において、北朝鮮に対して更に厳格な制裁決議を採択すべく、中国とロシアに強くはたらきかけている。...
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7月16日付米
『NBCニュース』:「米シンクタンク、北朝鮮が推定以上の核兵器用原料保有の恐れと発表」
北朝鮮問題を研究している、米ジョンズ・ホプキンス大のシンクタンク“38ノース”は7月14日、昨年9月から今年6月末の間に撮影された衛星写真の熱分布画像データを分析した結果、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)核施設で、核兵器用のプルトニウムを増産した可能性があると発表した。
米国のニッキー・ヘイリィ国連大使は、国連安全保障理事会において、北朝鮮に対して更に厳格な制裁決議を採択すべく、中国とロシアに強くはたらきかけている。
なお、“38ノース”の推定によれば、北朝鮮は既に20個の核爆弾を保有していて、今後月に1個のペースで増産できる体制にあるという。
同日付英
『ザ・サン』紙:「米シンクタンク、北朝鮮が当初予測より遥かに多くの核兵器保有の恐れがあると公表」
米シンクタンク“38ノース”の分析では、北朝鮮が昨年9月から今年6月までの間、寧辺核施設において、プルトニウムをこれまでの予想より2倍のペースで増産している可能性があるという。
寧辺核施設は2007年に稼働が停止されていたが、北朝鮮は、2013年の3度目の核実験実施後、同施設を再稼働し始めている。そして、2006年以降合計5度の地下核実験を実施しており、更に先週、ICBMの発射実験を初めて成功させている。
北朝鮮外交部(省に相当)報道官は7月14日、ICBM発射実験の成功より、必要となれば、1発で米本土に壊滅的損害を与えることが可能となったことを意味すると表明している。
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「北朝鮮が核兵器用原料を増産した可能性」
北朝鮮の脅威の拡大の恐れより、トランプ政権は国連安保理での追加制裁の決議を提言しているが、目下のところ、ロシアと中国は慎重な対応が必要として、追加制裁には反対している。
同日付韓国
『コーリア・ヘラルド』紙:「北朝鮮が核兵器用のプルトニウムを増産した可能性があるとの調査報告」
米シンクタンク“38ノース”によると、ウラン濃縮施設も稼働した恐れもあるが、実際に高濃縮ウランを生産したのか、あるいは、同施設の補修だったのかは判断できないとしている。
核専門家の分析では、北朝鮮の2006年と2009年の核実験にはプルトニウムが使われ、昨年9月の5度目の核実験には、高濃縮ウランが使われた可能性があるという。
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米・英・ロシア・韓国メディア;北朝鮮、米韓合同軍事演習に対抗して核実験準備(?)(2017/03/27)
3月23日付
Globali「北朝鮮の挑発行為(ミサイル発射)失敗!」で報じたとおり、北朝鮮は新型ロケットエンジンの燃焼試験実施という挑発行為に出て後、同国のミサイル開発技術の進歩を披歴するかのように、すぐにまたミサイル発射を行ったが、これは見事に失敗に終わった模様である。そして今度は、昨年9月に続いての地下核実験を準備していることが衛星写真から判明したと海外メディアが報道している。
3月24日付米
『UPI通信』:「米高官、北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)で核実験準備中と表明」
「●米高官は3月24日、直近で撮影の衛星写真から、北朝鮮が北東部の豊渓里で6度目の核実験を準備中と推測されると表明。
●同試験場の核実験用トンネル掘削が完了したことから判断できるとし、同高官によれば、今月末までに実施の可能性があるとの見方。
●米空軍はすでに、WC-135コンスタント・フェニックス大気収集機を在日米軍基地に派遣し、(核実験が実施された場合の)大気中の放射能濃度をチェックする準備。...
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3月24日付米
『UPI通信』:「米高官、北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)で核実験準備中と表明」
「●米高官は3月24日、直近で撮影の衛星写真から、北朝鮮が北東部の豊渓里で6度目の核実験を準備中と推測されると表明。
●同試験場の核実験用トンネル掘削が完了したことから判断できるとし、同高官によれば、今月末までに実施の可能性があるとの見方。
●米空軍はすでに、WC-135コンスタント・フェニックス大気収集機を在日米軍基地に派遣し、(核実験が実施された場合の)大気中の放射能濃度をチェックする準備。
●なお、ソウル大の核技術専門家は、昨年9月に北朝鮮が行った5度目の核実験は、広島に投下された原爆と同程度の6~10キロトンの威力だったと分析。」
3月26日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「衛星写真から、北朝鮮が核実験の準備に取り掛かっていると分析」
「●米シンクタンク38ノース(編注;メリーランド州のジョンズ・ホプキンス私立大学内の北朝鮮問題研究ウェブサイト)の公開情報によれば、北朝鮮が過去4度核実験を行った豊渓里核実験場で、複数の車両やトレーラーが頻繁に走行していることが確認されており、核実験用の準備に入っていると分析。」
3月27日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「北朝鮮、米韓軍事演習が続く限り“事前通告なしの”先制攻撃を仕掛けると警告」
「●北朝鮮国営メディア
『朝鮮中央通信』は3月26日、現在進行中の米韓軍事演習が“特別の任務”を帯びて北朝鮮を標的とした“先制攻撃”を仕掛ける訓練を継続するならば、北朝鮮人民軍は、事前通告なしに猛烈な破壊攻撃に打って出るだろうと報道。
●今回の北朝鮮の挑発は、現在大規模で進められている米韓合同軍事演習が、北朝鮮からも視界に入る場所で展開されていることにイラついたものと推測され、いよいよ一触即発の恐れ。」
同日付韓国
『KBSニュース』:「北朝鮮、米韓軍事演習に対抗して先制攻撃を仕掛けると脅し」
「●今回の米韓合同軍事演習には、過激派組織アル・カイーダ首領のオサマ・ビン・ラディンを殺害した米海軍特殊部隊SEALのチーム6(編注;対テロ特殊部隊)が参画していることから、北朝鮮側は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長を標的にしている訓練をしているとして猛反発。
●北朝鮮による先制攻撃を仕掛けるとの脅しに対して、米韓統合参謀本部の韓国軍司令官は、かかる挑発には断固たる報復を以て臨むことになり、結果として北朝鮮の崩壊に繋がるだけだとの声明を発表。」
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