米・インド・ロシア・中国メディア;中国が北朝鮮石炭の輸入禁止通告(2)(2017/02/26)
2月20日付
Globali「中国が北朝鮮石炭の輸入禁止通告」の中で、“またしてもミサイル発射に踏み切って挑発行為に出た北朝鮮の行動に堪忍袋の緒が切れたのか、中国は突然、2017年末まで北朝鮮からの石炭輸入を完全禁輸すると発表した。中朝関係が以前より疎遠になっているとは言え、外貨収入のほとんどを中国向け輸出に頼っていた北朝鮮にとって、中国によるこの兵糧攻めは大きな打撃となるとみられる”と報じた。そしてこの通告に余程ショックを受けたのか、唯一の同盟国である中国に対して、米国の尻馬に乗った中国等と露骨に不快感を表している。
2月26日付米
『サンフランシスコ・クロニクル』紙:「中朝関係にヒビ」
「●これまで何十年となく中国は、北朝鮮の唯一の友好国として、同国の核開発・ミサイル発射実験にも拘らず、支援を継続。
●しかしついに先週北朝鮮は、中国から突然の石炭輸入禁止通告を受けたことに立腹し、中国を“米国の指揮に合せて踊っている”とか、“大国ぶっている”と露骨に非難。
●これに対して中国側は、国営メディア
『環球時報』の2月24日付社説を通じて、石炭の輸入禁止措置は“公平で”国連安全保障理事会制裁決議に則ったものと反論。...
全部読む
2月26日付米
『サンフランシスコ・クロニクル』紙:「中朝関係にヒビ」
「●これまで何十年となく中国は、北朝鮮の唯一の友好国として、同国の核開発・ミサイル発射実験にも拘らず、支援を継続。
●しかしついに先週北朝鮮は、中国から突然の石炭輸入禁止通告を受けたことに立腹し、中国を“米国の指揮に合せて踊っている”とか、“大国ぶっている”と露骨に非難。
●これに対して中国側は、国営メディア
『環球時報』の2月24日付社説を通じて、石炭の輸入禁止措置は“公平で”国連安全保障理事会制裁決議に則ったものと反論。
●ただ中国外交部の耿爽(ゲン・シュアン)報道官は、北朝鮮は隣接する友好国であり、相互関係の有益かつ健全な発展のため、北朝鮮と協働する用意がある、と抑制したコメントを発表。」
同日付インド
『ANI(アジア国際ニュース)通信』:「北朝鮮、中国は“米国の指揮で踊っている”と酷評」
「●米
『CNN』の報道では、北朝鮮国営
『朝鮮中央通信』が、大国ぶっている隣国が、北朝鮮の市民生活に悪影響が及ぶにも拘らず、米国の指揮に乗って、石炭の輸入禁止措置という非人道的な行動を取ったと酷評。
●中国商務部は、国連決議に従ったまでだ、と強調。
●一方、中国のマカオに居を構えていた、北朝鮮リーダーの異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで暗殺された事件について、北朝鮮当局が関わっていたと報道されるに至り、中朝関係は更に悪化が懸念。」
同日付中国
『チャイナ・ナショナル・ニュース』:「北朝鮮、唯一の同盟国で大事な支援国である中国を非難」
「●中朝関係はこれまで、“唇と歯と同じ位近い”と言われてきたが、北朝鮮国営メディアは初めて、公に中国の石炭輸入禁止措置について激怒している旨報道。
●これに対して中国政府は、外交部報道官を通じて、中国は今後も友好国の北朝鮮と有益かつ健全な関係を構築していく、と抑制したコメントを発表。
●専門家の見方は、中朝関係にはすでにヒビが入っているが、表明上は平和裏に対応しておくことが賢明と判断したものと分析。」
一方、同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「北朝鮮核施設での動きより再度の核実験の恐れ」
「●北朝鮮動向監視ウェブサイト“38ノース”は、一連の衛星写真から、北朝鮮に2月18日から不穏な動きがあると指摘。
●すなわち、北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)核実験場で、物資・機材などの搬送が行われていること等から、地下核実験の準備をしている恐れがあると分析。
●中国から突然石炭輸入禁止通告を受けたこと、また、マレーシアの国際空港で金正男氏が暗殺された事件に北朝鮮当局が関わっていると報道されていること等から、北朝鮮がまた何かやりかねないとの見方が大勢。
●なお
『朝鮮中央通信』は、来月実施予定の日米共同軍事訓練で、北朝鮮ミサイル迎撃の実戦訓練を取り入れているとして、日本がまた愚かなことをしようとしていると非難。」
閉じる
米・ロシア・韓国メディア;北朝鮮、中国の追加制裁も無視して不穏な動き(2017/01/29)
1月27日付
Globali「中国、対北朝鮮追加禁輸制裁発表」の中で、“金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が年頭の挨拶で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験が最終段階に入り、北朝鮮がついに東アジアの軍事大国になったとぶち上げるなど、依然国際社会に挑発的言動を続けていることに業を煮やした中国が、この程、国連の制裁決議に基づき、核・ミサイル開発などに関連する物資や設備の輸出を禁止する新たな制裁項目を発表した”と報じた。しかし、今の金委員長には中国の非難も念仏にしか聞こえない模様で、再びプルトニウム製造のために原子炉を再稼働させたとみられ、着々と核開発を進めている。一方、昨年韓国に亡命した脱北外交官が初めて公式会見に臨み、金体制を瓦解させない限り、北朝鮮の核・ミサイル開発は阻止できないと発言した。
1月28日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「北朝鮮、プルトニウム製造用原子炉を再稼働」
「●北朝鮮専門サイト
『38ノース』(米ジョンズ・ホプキンズ大)は1月27日、1月22日に撮影された衛星写真より、北朝鮮がプルトニウム製造用の原子炉を再稼働した可能性を指摘。
●北朝鮮北西部の寧辺(ミョンビョン)核施設の原子炉冷却水排水口周辺で、湯気と見られる水煙が立っており、また周辺の川の氷が融けているのが確認されるためと説明。...
全部読む
1月28日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「北朝鮮、プルトニウム製造用原子炉を再稼働」
「●北朝鮮専門サイト
『38ノース』(米ジョンズ・ホプキンズ大)は1月27日、1月22日に撮影された衛星写真より、北朝鮮がプルトニウム製造用の原子炉を再稼働した可能性を指摘。
●北朝鮮北西部の寧辺(ミョンビョン)核施設の原子炉冷却水排水口周辺で、湯気と見られる水煙が立っており、また周辺の川の氷が融けているのが確認されるためと説明。
●北朝鮮は、2006年に最初の核実験を始めたが、昨年は4度目、5度目を実施。」
一方、1月26日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「脱北者、北朝鮮体制の崩壊近いと発言」
「●昨年、韓国に亡命した北朝鮮外交官の太永浩(テ・ヨンホ)前ロンドン行使は1月25日、ソウルの外国メディアクラブで会見し、金体制の崩壊は近いと発言。
●かつて、北朝鮮のエリート幹部らはリーダーへの忠誠を尽くしていたが、今は金委員長に背を向け始めているとコメント。
●民衆も、闇市場などを通じて、建前では禁止されている他国の情報、特に韓国の自由で豊かな状況を知るようになり、金体制への不満を募らせており、また、取り締まる側の警察官らも、厳しく取り締まるより民衆からの賄賂を受け取るようになっており、指導体制が緩んでいると指摘。
●ただ金委員長は、国連安全保障理事会の追加制裁にもめげず、昨年には2度の核実験と24発のミサイル発射実験を実施。
●金氏は、中国にとって朝鮮半島が統一されてしまい米国の影響下に置かれるようになるより、例えば北朝鮮が核保有していても米軍の盾になる方を望んでいるはずとみていると、同行使は解説。」
1月27日付韓国
『KBSニュース』:「脱北外交官、金体制打倒を呼び掛け」
「●現在韓国の国家安全保障研究所アナリストの肩書を持つ、北朝鮮の元外交官の太氏が1月27日、当ニュースの単独インタビューに対応。
●太氏は、一部ではなく、複数の町で反政府運動が起き、それが北朝鮮全土に広がっていけば、当局側も取り締るのを諦めることになる可能性大と指摘。
●何故なら、民衆の反体制運動が大きなうねりとなって旧ソ連や東欧の独裁体制が倒された歴史より、北朝鮮でも起きないことはないからとコメント。
●従って、平和裏に金体制を崩壊に持っていくよう、不満を募らせつつある北朝鮮民衆に、他国で起きていること等を知らしめていく努力が肝要。
●もし金体制が倒れれば、北朝鮮の核・ミサイル開発は頓挫することになると確信するとも付言。
●太氏は目下、5年以内に朝鮮半島が統一されるよう、韓国において様々な活動に関与。」
一方、1月28日付米
『ザ・ウィーク』誌:「北朝鮮、子供まで使って最高級スキーリゾート
の雪かき」
「●北朝鮮では、大人も子供も大動員して、エリート幹部らが利用する最高級スキーリゾートまでの数十キロの幹線道路の雪かき作業を実施。
●北朝鮮南東部の江原道(カンウォンド)にある馬息嶺(マンシリョン)スキー場(編注;金正恩氏肝いりで2013年にオープンした大規模施設)。
●北朝鮮のエリート幹部らは、冬のスキーを初め、夏には大型プールで泳ぎ、地元で獲れた新鮮な魚を食しながらフランスのコニャックやスコッチウィスキーを楽しんでおり、国連の制裁が効力を発揮していない証左。」
閉じる
その他の最新記事