コロナ感染中も健在をアピールしたトランプを医師も批判(2020/10/05)
新型コロナウィルス感染で入院中のトランプ米大統領は、短時間病院を出て、車で支持者の前にサプライズ登場。密閉空間となる車にはシークレットサービスが同乗していたとみられ、大統領の無謀さで感染のリスクを高めていると病院の医師もこの行為を「狂気」と呼び批判している。
10月5日付英国
『ガーディアン』 は「トランプの車での外出を正常ではないと病院の医師も批判」との見出しで以下のように報道している。
日曜午後、トランプ大統領は、Covid-19の治療を受けている陸軍医療センターの外にいる支持者らの前に車でサプライズで現れたが、この行動を医師らは批判を招いた。
映像によると、SUV車に同乗していたのは、保護マスクとゴーグルをつけたシークレットサービスとみられる。...
全部読む
10月5日付英国
『ガーディアン』 は「トランプの車での外出を正常ではないと病院の医師も批判」との見出しで以下のように報道している。
日曜午後、トランプ大統領は、Covid-19の治療を受けている陸軍医療センターの外にいる支持者らの前に車でサプライズで現れたが、この行動を医師らは批判を招いた。
映像によると、SUV車に同乗していたのは、保護マスクとゴーグルをつけたシークレットサービスとみられる。
ウォーターリードの医師団に参加しているジョージ・ワシントン大学の救急医療の医師は、「同乗者も全て2週間の隔離措置が必要となる。彼らも病気になる可能性がある。政治ショーのために命を危険にさらされる。これは狂気だ。死に至る場合もある。」とツイッターに投稿。
同氏はまた、「大統領のSUVは防弾仕様であるばかりでなく、化学攻撃からも守れる密閉仕様となっている。医療措置が無いのと同じくらい感染リスクが高い。無責任極まりない。」と憤る。別の医師も、車での周遊のため彼らを重大なリスクにさらしている、「病院内でコロナ患者と接触する時は、ガウン、グローブ、N95マスク、保護ゴーグル、帽子のPPEをフル装備している。これは無責任過ぎる。」とする。
トランプ氏は直前に投稿した映像で、旗を振る支持者らを訪れると告知。「ここは本当の学校だ、よく分かってきた。これは興味深く、皆さんにお伝えしたい。」等と述べていた。
一方、ホワイトハウス内で誰がこのパフォーマンスを事前に知り、許可を出したかも疑問である。ホワイトハウスの報道陣は、日曜に大統領の動きはないと発表していた。副スポークスマンJudd Deereは、「医療チームにより、車での外出は安全だと許可が下りた。大統領や支持者らを守るため、PPE等で適切な対応がとられた。月曜以降は公的行事が予定されていない」と述べている。
James Clapper元国家情報長官はCNNで「これこそトランプ。いつも世論を気にしている大統領らしい。支持率に繋がるよう祈ろう。海外の敵味方も注目しているはずだ。これは一時的にでもよいメッセージになるだろう。」としている。Fox Businessの Lou Dobbs 患者としては良くないが、素晴らしいリーダーだと述べている。
情報筋によると、大統領はここ数ヶ月、トランプ集会での任務を行ったシークレットサービスに、定期的な検査を受けさせない等、シークレットサービスの安全性を軽視しているという。
10月4日付米国『CBS』 は「病院の外で支持者に手を振るトランプ、ステロイド治療を受けていると医師」との見出しで以下のように報道している。
日曜夕方、トランプ大統領は、SUVに乗りコロナ治療のため入院した病院を短時間出て、外に集まった支持者らに手を振った。
トランプの病状の深刻さについては混乱が続いている。医師はトランプ氏がWHOがコロナ重傷者への使用を推奨している強いステロイド、デキサメタゾンを投与されていると明かしている。デキサメタゾンは、酸素吸入が必要な患者を含む、重篤症状の改善に効果があるとされるが、軽症の患者には推奨されない薬である。
大統領の主治医ショーン・コンリーは、大統領は高熱や低酸素レベルという症状の急激な悪化から、土曜にデキサメタゾンを投与され、発症後に酸素レベルは2回低下していたと述べている。入院前にも酸素吸入が行われていたとも述べている。
閉じる
LA、新型コロナ感染者増加で再びステイホームの可能性(2020/07/20)
カリフォルニア州で新型コロナウィルスの感染者が増加傾向にあることから、市長は米国の経済活動の再開が早すぎたと指摘し、ロサンゼルスで再度自宅待機指示が出される可能性があると警告している。病床は十分だが、人々が保健当局のガイドラインを守らず、外で人と接触するなど、感染防止への意識が低下している点に警戒感を募らせている。
7月19日付米国
『ABC7ニュース』 は「LAガルセッティ市長:LAは経済活動再開が早すぎ、再びステイホーム要請の可能性あり」との見出しで以下のように報道している。
米ロサンゼルスのエリック・ガルセッティ市長は、同市の経済活動再開が早すぎたため、現在コロナ感染者が拡大していることにより、再び経済活動閉鎖要請をするかの瀬戸際であることを明かした。CNNの番組に出演した市長は、カリフォルニアの早期経済活動再開を批判した「Los Angeles Times」の論説について聞かれ、市当局でなく、州、国レベルでの決定について、「早すぎたと私も思う。...
全部読む
7月19日付米国
『ABC7ニュース』 は「LAガルセッティ市長:LAは経済活動再開が早すぎ、再びステイホーム要請の可能性あり」との見出しで以下のように報道している。
米ロサンゼルスのエリック・ガルセッティ市長は、同市の経済活動再開が早すぎたため、現在コロナ感染者が拡大していることにより、再び経済活動閉鎖要請をするかの瀬戸際であることを明かした。CNNの番組に出演した市長は、カリフォルニアの早期経済活動再開を批判した「Los Angeles Times」の論説について聞かれ、市当局でなく、州、国レベルでの決定について、「早すぎたと私も思う。」とした。
カリフォルニアの人口の4分の1を占めるロサンゼルス郡は、州で最も感染者が増加している。カリフォルニアは、土曜新規感染者が9千人(死者数120人)で全米で4番目にが多い州となった。
先週市長は、エッセンシャル・ビジネス以外の経済閉鎖を避けるつもりはないとしていた。カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が、感染者増加への対応として、州レベルでのバーや室内飲食店の閉鎖、ロサンゼルス等の郡におけるヘアサロン、ジム、ショッピングモール、屋内店舗の閉鎖を指示している。
市長は、LAの病床数は足りており、人工呼吸器も十分な備えがあるとしている。先週LA郡は、記録的な感染者数を出しており、検査の陽性率は8%から10%に急増。市長は、感染増加の原因について、経済活動再開だけでなく、保健当局のガイドラインを守らず、外で人と接触するなど、人々の感染防止への意識が低下している点を挙げている。当局は、感染拡大を抑えるため、マスク着用とソーシャルディスタンスを保つよう再度呼びかけている。
同日付米国『ロサンゼルス・タイムズ』 は「ガルセッティ市長:経済活動再開が早すぎ、再度の外出自粛要請を示唆」との見出しで以下のように報道している。
日曜ロサンゼルスのガルセッティ市長が、コロナ感染者の増加が続いていることを受け、市の経済活動を再開させるのが時期尚早だったため、新たな外出自粛要請を課す可能性があると発言した。「何処を緩和し、何処を閉鎖するのかは、州または国レベルであり、市が管理する立場にないことを人々は分かっていない。」とも発言している。以前には、市長自らが市の経済活動再開の是非について管理しているのだとの見解を示しており、5月初旬、「我々の経済活動再開のタイミングは、カリフォルニア州の別の地域とは違うものとなる可能性もある。私は、公衆衛生の専門家の意見を基に、良く考慮した上で注意深く経済活動を再開させるだろう。」としていた。
閉じる
その他の最新記事