カナダ、難民申請の厳格化へ
2017年初めに米国でドナルド・トランプが政権を握って以来、約4万人の亡命申請者が米国との国境を越えて違法にカナダに入国している。カナダ政府は8日、難民の受け入れを厳格化する方針を表明した。
『BBCニュース』によると、今回の難民申請法の改正により、カナダと移民情報を共有する協定を結んでいる、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどの国で亡命申請を却下された人々に対し、カナダも申請を却下することが可能になる。
そして申請を却下された者は今後、口頭審理を受ける権利がなくなる他、この決定に対して独立した裁判所に不服申し立てを起こすこともできなくなる。出身国での迫害の危険などを訴える「強制送還前のリスク評価(PRRA)」を申請することが可能だが、受け入れられる確率は3%程度でしかないという。...
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『BBCニュース』によると、今回の難民申請法の改正により、カナダと移民情報を共有する協定を結んでいる、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどの国で亡命申請を却下された人々に対し、カナダも申請を却下することが可能になる。
そして申請を却下された者は今後、口頭審理を受ける権利がなくなる他、この決定に対して独立した裁判所に不服申し立てを起こすこともできなくなる。出身国での迫害の危険などを訴える「強制送還前のリスク評価(PRRA)」を申請することが可能だが、受け入れられる確率は3%程度でしかないという。
『ル モンド』によると、トルドー首相はメディアインタビューで「私たちは、世界にはより多くの難民申請者がおり、より多くの移住が起こっている状況を認識している。」とコメントし、「カナダ人に対する私の約束は、我々の入国管理システムが確実に機能し、それが厳密に適用され続けていることを保証することだ」と加えた。
移民・難民・市民権大臣のアハメッド D.フッセン氏によると、この改正により、毎年1,000人以上の申請却下をもたらすはずだという。「その分野でしっかりした政策を持つオーストラリアのような国で難民申請することができたのであれば、どうしてカナダに次に難民申請ができるというのか。 それはショッピングをやっているのと同じであり、我々はそれには反対だ。 そして国連も反対している。」と同大臣は訴えっている。
一方『ニューヨーク ポスト』によると、カナダ新民主党(NDP)のジェニー・クワン氏は、カナダへの移住者が米国で難民申請が却下された後、カナダでの申請が許可されないことへの懸念を表明した。昨年米国の移民政策が改正され、家庭内暴力およびギャングによる暴力は米国に難民申請する根拠として対象外となった。そこから逃れようとした人々の行き場がなくなることが懸念される。
トルドー首相率いるリベラル派の政府は、米国からの移民の流入を誤って管理していると、保守派の野党から定期的に非難を受けている。10月の議会選挙を前に、この問題は、政治的な議論の場で重要な位置を占めるかもしれない。
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エチオピア航空墜落、30ヵ国以上の乗客が犠牲に
アフリカ東部エチオピアの首都アディスアベバ郊外で10日、ケニアの首都ナイロビ行きのエチオピア航空ボーイング737型旅客機が、離陸直後に墜落した。
『ル ポワン』『ロサンゼルス タイム』など世界各地のメディアで一斉に報道された。
墜落したET302便は、現地時間午前8時38分(日本時間午後2時38分)にアディスアベバ空港を離陸し、6分後に交信が途絶えた。乗客149人と乗員8人全員が死亡した。エチオピア議会は11日、国を挙げて喪に服することを宣言した。
『ル モンド』は、エチオピア航空が提示した暫定的な数字によると、墜落した犠牲者の内訳としてケニア人32人、カナダ人18人、フランス人9人、エチオピア人9人、アメリカ人8人、イタリア人8人、中国人8人、イギリス人7人、エジプト人6人、ドイツ人5人、 インド人4人と報道している。...
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墜落したET302便は、現地時間午前8時38分(日本時間午後2時38分)にアディスアベバ空港を離陸し、6分後に交信が途絶えた。乗客149人と乗員8人全員が死亡した。エチオピア議会は11日、国を挙げて喪に服することを宣言した。
『ル モンド』は、エチオピア航空が提示した暫定的な数字によると、墜落した犠牲者の内訳としてケニア人32人、カナダ人18人、フランス人9人、エチオピア人9人、アメリカ人8人、イタリア人8人、中国人8人、イギリス人7人、エジプト人6人、ドイツ人5人、 インド人4人と報道している。
また、『BBC』よると、このほか、オーストリア人3人、スウェーデン人3人、モロッコ人2人、スペイン人2人、ポーランド人2人、イスラエル人2人なども搭乗していた。事故機には35ヵ国の人が搭乗していた。
また『ル モンド』や『BBC』によると、11日からケニアの首都で始まる第4回国連環境総会に参加するために事故機には多くの国連関係者が搭乗していた。犠牲者のうち少なくとも19人は国連機関の職員やフリーランスの通訳だという。また国連世界食糧計画(WFP)の職員7人も犠牲になった。
事故機は、アディスアベバから南東に約60キロメートル離れたビショフトの町の近くの野原に墜落した。地面との衝突で深いクレーターが作られ、数十メートルに渡って土が掘り起こされていた。衝撃により機体は崩壊し、機体の姿形は跡形も残っていない。現場では、遺体の回収作業に救助隊が追われている。『AFP』がインタビューした目撃者によると、「飛行機は地上で墜落したときにすでに燃えていた」という。
昨年10月にインドネシアで離陸直後に墜落し189人が犠牲となった飛行機も米ボーイング社の737MAX8型機であったことから、同型機の安全性への懸念が広がっている。
『フランス アンフォ』によると、ボーイング737MAXは今日世界で最も売れている航空機だ。
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