男女で運動効果に違い(2024/02/20)
通常、女性の運動量は男性に比べ少ないが、最新の研究によると、女性は男性の約半分の運動時間で同じ健康効果が得られるという。
2月20日付米
『NBCニュース』:「定期的な運動では、女性の方が男性よりも効果が出やすい」:
通常、女性の運動量は男性に比べて少ないが、最新の研究によると女性の方がより多くの健康効果が得られているという。
「アメリカ心臓病学会誌」で19日発表された、1997年から2017年に41万人を対象に行われた「国民健康インタビュー調査」をもとに分析した調査結果によると、1週間に少なくとも2時間半の中強度の運動または、75分の高強度の運動をしている女性では、運動しない人に比べて調査期間での死亡率が24%リスクが低かった。...
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2月20日付米
『NBCニュース』:「定期的な運動では、女性の方が男性よりも効果が出やすい」:
通常、女性の運動量は男性に比べて少ないが、最新の研究によると女性の方がより多くの健康効果が得られているという。
「アメリカ心臓病学会誌」で19日発表された、1997年から2017年に41万人を対象に行われた「国民健康インタビュー調査」をもとに分析した調査結果によると、1週間に少なくとも2時間半の中強度の運動または、75分の高強度の運動をしている女性では、運動しない人に比べて調査期間での死亡率が24%リスクが低かった。反対に、運動習慣のある男性では、そうでない人に比べて15%低いに留まった。
また、男性が同じ健康効果を得るためには、女性よりも多く運動する必要がある。男性では、週に5時間中強度の運動をすることで、死亡リスクが運動しない人と比べ18%減少した。しかし、女性の場合、週に140分運動することで、同じ効果が得られたという。
よく運動する女性では心発作や脳卒中などの心臓血管疾患により死亡するリスクも36%減少。一方、男性の場合はリスク軽減率が14%だった。運動をしている女性の約3分の1は有酸素運動を行っており、男性の場合は43%だった。女性は、ウェイトリフティング等の筋肉強化運動は男性に比べ少ない傾向にあった。
アメリカ合衆国保健福祉省は、成人に週に150分の中強度の運動(2回の筋トレを含む)を推奨している。
だが専門家はこのガイドラインは「全く運動しない」人には非常に高い目標値で」、家事や育児、仕事で多忙な多くの女性は時間を取るのも難しいと指摘する。
また専門家は、男女で異なったガイドラインを設ける必要性を指摘する。多くの研究から男女間で運動効果が異なることが証明されている。2022年の調査では、女性は男性に比べ、朝に運動することでより血圧が下がる効果がみられ、男性は夜にその傾向がより強くみられた。2020年の調査でも、激しい運動において、女性の筋肉が男性の筋肉よりも、疲労に対する耐性がより強い傾向」が確認されている。
今回、「女性が特に心臓系、死亡率において男性より強い」ことが示された。これは身体的な差異に利点がある。女性は男性に比べて毛細血管の密度が高く、運動中により多くの血液や酸素を心臓に送ることが出来、また血管の流れを高めるエストロゲンホルモン値も高い。
2月19日付『ユーロニュース』:「女性は男性の約半分の運動時間で同じ健康効果が得られる」:
調査によると、女性は週に、2時間半運動することで15%死亡率を下げることができるが、男性は同じ効果を上げるのに5時間を要するという。
アメリカ心臓病学会誌で19日に発表された最新調査によると、女性は男性に比べ運動する頻度が低い一方、心臓血管系で有利な点があるという。
米国では20年以上にわたり、41.2万人を対象とし、余暇の身体活動に関する情報をもとに調査が行われた。その結果、男性は競歩やサイクリング等の運動では女性に勝っていたが、それ以外の点では同等だった。さらに、ウェイトリフティングや体幹トレーニングでは、男性は3週間のセッションで効果が最大だったが、女性は、同様の効果をわずか週1回のセッションのみで得られたという。
英国の国民保健サービス(NHS)は、運動は心臓病や糖尿病等のリスクを減らす「魔法の薬」と呼ぶ。成人の運動量は150分の中強度の運動または75分の高強度の運動が推奨されているが、運動の頻度においては男女差がみられる。欧州諸国では、週に少なくとも1回程度のスポーツを行う男性は約45%ナノに対し、女性では37%となっている。
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世界気象機関、エルニーニョ現象が7年振りに発生し、世界中で猛暑と熱帯病の感染拡大の恐れと警告【欧米メディア】(2023/07/05)
世界気象機関(WMO、1950年設立の国連専門機関のひとつ)はこの程、エルニーニョ現象(注1後記)が7年振りに発生したと正式に発表した。そのため、世界各地で猛暑となり、また熱帯病の感染拡大の恐れがあると警告している。
7月4日付
『ロイター通信』、
『ユーロニュース』、
『ザ・ガーディアン』紙等は、WMOが正式にエルニーニョ現象の発生を確認した上で、世界中で猛暑と熱帯病の感染拡大の恐れがあると警告したと報じている。
WMOは7月4日、7年振りにエルニーニョ現象の発生が認められたと発表した。
これまで同現象が発生した際には、地域によって熱帯低気圧(サイクロン)や豪雨の発生、また深刻な干ばつに襲われている。...
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7月4日付
『ロイター通信』、
『ユーロニュース』、
『ザ・ガーディアン』紙等は、WMOが正式にエルニーニョ現象の発生を確認した上で、世界中で猛暑と熱帯病の感染拡大の恐れがあると警告したと報じている。
WMOは7月4日、7年振りにエルニーニョ現象の発生が認められたと発表した。
これまで同現象が発生した際には、地域によって熱帯低気圧(サイクロン)や豪雨の発生、また深刻な干ばつに襲われている。
世界の平均温度が最高となったのは2016年で、そのときもエルニーニョ現象が発生していた。
しかし、気象専門家は、気象変動の影響で更に極端な高温事態が発生する恐れがあるとコメントしている。
WMOも今年5月、今後5年間が異常気象となる可能性が高いと表明していた。
WMO気象予報部門のウィルフラン・モーフォーマ=オキア部門長は記者会見で、“厳しい気象状況となるのが今年なのか来年なのか予想するのは難しい”とした上で、“今後5年内に平均気温の最高値を更新する事態となるのは確かだと考えられる”と発言した。
WMOは6月にも、エルニーニョ現象に関連して、デング熱(注2後記)、ジカ熱(注3後記)、チクングニア熱(注4後記)のような熱帯感染症が広範囲にわたって発生する恐れがあると表明していた。
世界保健機関(WHO、1948年設立)環境・気候変動・公衆衛生担当のマリア・ニーラ理事(60歳、2005年就任)も、“今後の異常高温現象に伴って、感染症の拡大が十分考えられる”とコメントしている。
なお、WMOによれば、エルニーニョ現象は2~7年毎に発生し、9~12ヵ月にわたって続くことが多いという。
過去エルニーニョ現象が発生した際には、南米南部、米国南部、中央アジアが豪雨に襲われ、一方で豪州、インドネシア、南アジア、中米、南米北部で深刻な干ばつが発生していた。
(注1)エルニーニョ現象:中央太平洋及び東太平洋の熱帯域で発生する海面水温が上昇しては下降する振動。その結果、西太平洋に高い気圧を、東太平洋には低い気圧をもたらし、そのために発生した偏西風によって本来冷水海域の南米ペルー沖に赤道方面から暖かい海水が流れ込み、平均水温が1年余り平年より高い状態が続く現象。これまでの記録で、エルニーニョ発生時に地球上の平均気温が高くなり、一部地域に極端な少雨・干ばつ、また別の地域に豪雨をもたらす異常気象が発生している。
(注2)デング熱:デングウィルスが原因の感染症で、熱帯病の一つ。蚊の吸血活動を通じて、ウィルスが人から人へ移り、高熱に達することで知られる一過性の熱性疾患。症状には、発熱・頭痛・筋肉痛・関節痛、はしかの症状に似た特徴的な皮膚発疹を含む。
(注3)ジカ熱:ジカウィルスによって引き起こされる病気。アジア、アメリカ、アフリカ、太平洋で感染が発生。主たる症状は軽度の発熱、結膜充血、筋肉痛、関節痛、頭痛、斑点状丘疹。
(注4)チクングニア熱:ネッタイシマカやヒトスジシマカなどにより媒介されるウィルス性の伝染病。2日から長くても2週間程度の潜伏期間の後に、40℃に達する高熱と斑状丘疹があり、関節が激しく痛む。他に頭痛や結膜炎、羞明(眩しがること)などを伴うことがある。
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