英科学者、オミクロン株は初期の新型コロナウイルスとは「同じ病気ではない」と指摘
オミクロン株の急拡大で連日10万人以上の新規感染者を出している英国。しかし、オックスフォード大学医学部の教授で、免疫学の権威であるジョン・ベル教授は、オミクロン株は「1年前のコロナと同じ病気ではない」と述べ、英国での高いコロナ死亡率は「もはや過去のもの」だと述べている。
英
『ガーディアン』によると、英国政府の生命科学のアドバイザーでもあるジョン・ベル教授は、オミクロン株が広がるにつれ、ここ数週間で入院患者数が増加しているものの、この病気は「それほど深刻ではなく、多くの人々が比較的短い期間入院している」と述べている。酸素を必要とする患者は少なくなり、平均入院日数も3日に短縮されたという。
ジョン・ベル教授は、BBCラジオ4の番組で「1年前に見たような、満杯の集中治療室で、多くの人が早死にするという恐ろしい光景は、私の考えでは、もう過去のことであり、今後もそれは変わらないと思うので、安心すべきだろう。...
全部読む
英
『ガーディアン』によると、英国政府の生命科学のアドバイザーでもあるジョン・ベル教授は、オミクロン株が広がるにつれ、ここ数週間で入院患者数が増加しているものの、この病気は「それほど深刻ではなく、多くの人々が比較的短い期間入院している」と述べている。酸素を必要とする患者は少なくなり、平均入院日数も3日に短縮されたという。
ジョン・ベル教授は、BBCラジオ4の番組で「1年前に見たような、満杯の集中治療室で、多くの人が早死にするという恐ろしい光景は、私の考えでは、もう過去のことであり、今後もそれは変わらないと思うので、安心すべきだろう。」と述べた。デルタ株やオミクロン株など複数の感染の波の中で、「この病気による重症化と死亡の発生率は、私たちが予防接種を受けてから基本的に変わっていない」と指摘している。
イースト・アングリア大学の医学部教授であるポール・ハンターも27日、新型コロナに感染しても、風邪をひいたときと同じように「普通の生活を送る」ことができるようになるべきだと述べた。「この病気は無くならない。最終的には、陽性になっても、他の風邪と同じように普通の生活を送ってもらうべきだ」と語っている。
一方、イングランドでは大晦日までにさらなるコロナ規制を導入しないという政府の決定を批判する科学者たちもいる。オミクロン株はより軽症であっても、感染力が強く、政府が介入しなければ入院者数と死亡者数が急速に増加する可能性があることを懸念している。
国民健康保険サービスに所属するNHSプロバイダーズのクリス・ホプソンCEOは、高齢者の感染率が上昇し始めたときに何が起こるかはまだ不明であると指摘している。また、オミクロン株で自己隔離しなければならないことによる医療スタッフの欠勤も医療サービスに負担をかけており、専門家たちは「最悪の場合」、ロンドンの医療スタッフの40%が休職する可能性があると予測している。ホプソン氏は、「現在、スタッフの欠勤が大幅に増えており、多くの医療関係者が、コロナのために治療が必要になった人の数よりも、スタッフの欠勤の方が大きな問題になりそうだと言っている」と述べた。
ジョージ・ユースティス環境相は、新しいオミクロンの変種による感染率が上昇していることを認めたが、以前の波と同じレベルの入院を引き起こしていないと述べている。
一方、感染者数はヨーロッパ全域で急増している。『ユーロニュース』によると、スペインのマドリッドでは27日、新規感染者数がパンデミック開始以来最高を記録した。21万4619人の新規感染者が報告され、発症率は人口10万人あたり1206人と過去最高を記録した。ギリシャでは28日、感染者数が過去最高となり、保健当局は「オミクロン株の感染者の割合が上昇傾向にある」と発表している。保健当局は2万1657人の新規感染者が発生したと発表し、27日に記録した患者数(9284人)の2倍以上となった。また、フランスでは新規感染者数が17万9807人と過去最高を記録した。それにもかかわらず、フランスでは入院患者数は抑えられている。人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる入院患者数は約128人で、1週間前と変わらない。
デンマークは27日、新規感染者数が1万6164人と過去最高となり、パンデミック開始以来、初めて1万5000人の大台を超えた。同国では、感染の波がまだピークに達していないと見られている。
閉じる
オミクロン株の拡散により、世界各地で新年祝賀行事の中止が相次ぐ
元旦まで1週間を切った今、オミクロン株はデルタ株よりも症状が軽く、入院者数も少ない傾向が確認されているものの、急速な感染拡大により世界中で祝賀会を中止する都市や自治体が増えている。
米
『エポックタイムズ』によると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は、ニューヨークの象徴的な新年祝賀行事は予定通り行われるものの、規模は縮小すると発表した。参加者はマスクを着用し、ワクチン接種の証明書を提示し、ソーシャルディスタンスを守ることが求められる。1年前の2020年の年越しは、タイムズスクエアに招待された数十人の人々だけで、はるかに地味なものだった。その多くは、救急隊や消防隊などの第一対応者や医療従事者だった。...
全部読む
米
『エポックタイムズ』によると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は、ニューヨークの象徴的な新年祝賀行事は予定通り行われるものの、規模は縮小すると発表した。参加者はマスクを着用し、ワクチン接種の証明書を提示し、ソーシャルディスタンスを守ることが求められる。1年前の2020年の年越しは、タイムズスクエアに招待された数十人の人々だけで、はるかに地味なものだった。その多くは、救急隊や消防隊などの第一対応者や医療従事者だった。
今年の年末は、オミクロン株の感染拡大に伴いドイツのベルリン、フランクフルト、ミュンヘンの各都市でも、花火が中止され、大規模な集会は禁止された。パリ、ローマ、ロンドン、ニューデリー、スコットランドのエジンバラでも祝賀会が中止となった。
ロンドン市長のサディク・カーン氏は、自身のツイッターアカウントに「コロナ感染者が急増しているため、トラファルガー広場で行われる大晦日のイベントを中止するという難しい決断を下した。すべてのロンドン市民の安全が第一でなければならない。」とツイートした。また、ギリシャのアクロポリス上空で行われる花火大会や大晦日の公的な祝典もすべて中止された。
一方、バンコクでは、ワクチン接種、72時間以内の検査、参加登録が必要などの制限付きで祝賀会を開催する。また、南アフリカのケープタウン、アラブ首長国連邦のドバイ、ラスベガス、台湾の台北、シドニーでは、一部の都市で注意事項があるものの、祝賀会を実施すると報道されている。
一方、『ユーロニュース』によると、ベルギーでは、演奏家、映画館経営者、イベント主催者など約5千人が26日、オミクロン株を食い止めるため、国の文化活動を閉鎖するという政府の決定に抗議するためにデモ行進を行った。群衆は「ショーは続けなければならない」「文化がなければ未来もない」というポスターを振りながら、土砂降りの雨にもかかわらず平和的にデモを行い、政府が新しいコロナ規制で文化産業を不当に標的にしていると非難した。
ベルギー政府は、隣国のオランダで年末年始の期間に実施されている完全なロックダウンは避けた一方で、屋内の公共活動は厳しく制限し、スタジアムや屋内会場のイベントへの参加を禁止にした。
しかし、26日に施行された新しい措置では、クリスマス市場などのイベントは、継続が認められ、レストランやバーもいくつかの新しい制限付きで営業が許可される。ベルギー政府に助言する科学委員会は、文化産業の閉鎖を要請していなかったこともあり、政府による文化産業の休業命令に対し疑問の声が上がっている。
文化産業はこの2年間、強制的な閉館や開館制限が続き、対策としてホールに特殊な空気品質モニターを設置し、間隔を開けて座席を指定し、入場者数の制限などの努力を行ってきた。そのため、今回はウイルス規制の対象になることはないだろうと考えられていたが、政府は、オミクロン株の感染速度が速いため、予防措置を講じる必要があると主張している。
オミクロン株は、11月に発見されて以来、米国をはじめ世界中に急速に広がっているが、オミクロン株に関連する死亡例が世界中で10件以上報告されている。英国の2つの新しい研究によると、この変種はデルタ株よりも軽症のようで、南アフリカなどの保健当局からは、入院や症状の重症化が少ないと報告されている。
閉じる
その他の最新記事