2020年米大統領選;民主党の目下の最大の敵はトランプ氏ではなくスターバックス元代表のシュルツ氏?(2)【米メディア】(2019/01/31)
1月30日付Globali
「2020年米大統領選;民主党の目下の最大の敵はトランプ氏ではなくスターバックス元代表のシュルツ氏?」で触れたとおり、民主党としては、ハワード・シュルツ氏(世界的コーヒーチェーン店スターバックス元会長兼社長兼最高経営責任者で民主党支持者)の登場で、民主党候補者内で反トランプ票が分かれてしまう等、皮肉にもドナルド・トランプ大統領にとって追い風となってしまうことを懸念している。そしてこの程、トランプ大統領で勝てるか不安であった共和党としても、シュルツ氏が立候補表明に当って、民主党候補が掲げる種々の政策を厳しく批判していることから、同氏の登場によって民主党非難が増幅されると歓迎している。
1月30日付
『ハフィントン・ポスト』オンラインニュース:「共和党、自身に代わって民主党政策をこき下ろすハワード・シュルツ氏(民主党候補?)を大歓迎」
長年の民主党支持者ながら、無党派でも大統領選に立候補するとするハワード・シュルツ氏の登場は、反トランプ票が分断される恐れがあるだけでなく、同氏が民主党の掲げる医療政策、税制及び財政支出案を厳しく批判していることから、民主党にとって逆に脅威となっている。...
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1月30日付
『ハフィントン・ポスト』オンラインニュース:「共和党、自身に代わって民主党政策をこき下ろすハワード・シュルツ氏(民主党候補?)を大歓迎」
長年の民主党支持者ながら、無党派でも大統領選に立候補するとするハワード・シュルツ氏の登場は、反トランプ票が分断される恐れがあるだけでなく、同氏が民主党の掲げる医療政策、税制及び財政支出案を厳しく批判していることから、民主党にとって逆に脅威となっている。
シュルツ氏自身、“終生民主党支持者”と称しているが、スターバックス時代の同性婚、反人種差別、また、労働階級を慮る揺るぎない支援策によって、最も革新的な経営者の一人として敬われている。
そして共和党としては、もしシュルツ氏が“中道派の独立候補”に選ばれることになれば、自身がやるべき民主党政策の徹底的批判-全国民対象の医療保険制度やグリーン・ニューディール(注後記)等-を同氏が代わって批判を展開してくれるので、結果的に共和党に追い風になると考えている。
具体的に、マイク・ラウンズ上院議員(サウスダコタ州選出共和党議員)は1月30日、本紙のインタビューに答えて、民主党が掲げる非現実的な医療保険制度や富豪への増税政策等について、シュルツ氏が声を大にして批判してくれるので、建設的な議論ができると言及した。
また、ジョン・ケネディ上院議員(ルイジアナ州選出共和党議員)は、国民皆保険政策のため毎年3兆ドル(約327兆円)捻出できるなど、誰も信じていないだろうことをシュルツ氏が現実的に指摘していることが評価されるとした。
更に、前回大統領選候補者として名乗りを挙げていたテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出共和党議員)も1月29日、民主党内の論争を楽しむかのように、(下院で多数派となった)民主党の今後の2年間で訳のわからないことが次から次へと起こるに違いない、とコメントしている。
(注)グリーン・ニューディール:2008年7月にグリーン・ニューディール・グループが発表した報告書。地球温暖化、世界金融危機、石油資源枯渇に対する一連の政策提言の概要が記され、金融と租税の再構築、および再生可能エネルギー資源に対する積極的な財政出動を提言している。2008年後半からの世界金融危機などへの対応のため、世界各国でこれに沿った政策が検討もしくは推進されている。
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米下院議長(民主党);トランプ陣営元選挙顧問逮捕の報に、プーチン大統領の言いなりになっていることが明らかになるとトランプ大統領を非難【米メディア】(2019/01/27)
米下院の多数派となった民主党から選出されて下院議長となったナンシー・ペロシ氏(78歳、カリフォルニア州選出下院議員)は、ドナルド・トランプ大統領がメキシコ国境の壁建設に拘ったために、史上最長となる連邦政府機関一部閉鎖という事態となったことにもめげず、安易な妥協はせずに、結局同大統領から譲歩を勝ち取った。また、同大統領が、慣例を破って議会とは別の場所で一般教書演説(注後記)をしようとした考えも翻意させた。そして今度は、同大統領の盟友とされ、かつてトランプ陣営の選挙顧問を務めたロジャー・ストーン政治コンサルタント(66歳)が偽証罪等で逮捕された報に当り、ペロシ下院議長は、これでトランプ大統領がウラジーミル・プーチン大統領の言いなりになっていることが明らかになると酷評している。
1月26日付
『ハフィントン・ポスト』オンラインニュース:「ナンシー・ペロシ下院議長、トランプ大統領はプーチン大統領にどんな弱みを握られているのか、と詰問」
ナンシー・ペロシ下院議長は1月25日、ドナルド・トランプ大統領の長年の盟友だったロジャー・ストーン容疑者の逮捕を受けて、同大統領の盟友の選び方は間違っていると酷評した。
更に、同下院議長は、ストーン容疑者の起訴によって、トランプ陣営が2016年大統領選に影響を及ぼすべくロシア側と結託していたこと、そして、米国民の民主主義の心を破壊しようとした試みが明らかになるだろうともコメントした。...
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1月26日付
『ハフィントン・ポスト』オンラインニュース:「ナンシー・ペロシ下院議長、トランプ大統領はプーチン大統領にどんな弱みを握られているのか、と詰問」
ナンシー・ペロシ下院議長は1月25日、ドナルド・トランプ大統領の長年の盟友だったロジャー・ストーン容疑者の逮捕を受けて、同大統領の盟友の選び方は間違っていると酷評した。
更に、同下院議長は、ストーン容疑者の起訴によって、トランプ陣営が2016年大統領選に影響を及ぼすべくロシア側と結託していたこと、そして、米国民の民主主義の心を破壊しようとした試みが明らかになるだろうともコメントした。
同下院議長はまた、トランプ大統領がロバート・マラー特別検察官によるロシア介入疑惑の捜査を妨害しようとし続けているとも非難した。
そして同下院議長は、トランプ大統領はウラジーミル・プーチン大統領に、政治的、個人的、あるいは財政的にいかなる弱みを握られているのかと詰問した上で、何か弱みがあるからこそ、プーチン大統領が喜ぶように、北大西洋条約機構(NATO)への米国関与の後退を目論んでいることは明らかだとも酷評した。
なお、同下院議長は、マラー特別検察官の捜査報告書を非公開にするような動きがあるが、これを阻止し、米議会で公開させるべくあらゆる努力を惜しまないともコメントした。
一方、ストーン容疑者の逮捕の一報を受けて、サラ・ハッカビー・サンダース報道官はすぐさま、『CNNニュース』のインタビューに答えて、本件はトランプ大統領にもホワイトハウスにも一切関わりないことだと表明している。
(注)一般教書演説:米大統領が連邦議会両院の議員を対象に行う演説で、国の現状についての大統領の見解を述べ、主要な政治課題を説明するもの。年頭教書ともいう。
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