『CNN』、
『デイリーニュース』(ともに米国)などが報じた。
カムチャッカ半島のウジナ火山群に含まれるボリシャヤ・ウジナ山は2017年まで死火山であると思われてきたが、地下で観測される地震活動が増加していると科学者はいう。
ロシアのA.A. トロファイマック石油地質学・地球物理学研究所で火山の研究を主導しているイワン・コウラコフ氏は、活火山に分類し直す必要があると考えている。
「いつでも噴火が起こり得る」とコウラコフ氏はCNNに語った。
1999年から2017年の間、およそ100回の弱い地震活動が標高2,923メートルのボリシャヤ・ウジナ山の地下で観測された。
しかし2017年10月から、地震性活動の異常な増加が始まった。2017年10月から2019年2月の間、2,400回の地震性活動が記録された。
ロシア、エジプトおよびサウジアラビアからの研究者たちは、昨年5月から7月に同火山の調査を実施し、結果を火山学・地熱研究ジャーナルに掲載した。
ボリシャヤ・ウジナ山の周り4か所に仮設の地震監視所を設置し、研究者たちは559回の地震活動を記録、分析した。地震活動は地下およそ4,8280メートルで、火山を楕円状に取り囲むように発生していた。
「これらの地震活動の多さは、流動性の高いマグマの流入があることを示していると考えられる。このことから、火山の現状を死火山から活火山に変更することが正しいようだ」と研究者は記載した。
さらに、これらに活動により、ボリシャヤ・ウジナ山とその南の下部地殻にマグマが溜まっていると見られるトルド地帯が関連付けられた。トルド地帯が、2018年に新しくできた経路を通して、ボリシャヤ・ウジナ山にマグマを供給している。
ボリシャヤ・ウジナ山が噴火する可能性は50%だとコウラコフ氏はいう。
「もしくは、数か月かけてエネルギーを放出するか、噴火することなく、エネルギーが消えてしまうかのしれない」
噴火すれば、付近の小さな村々に多大な被害を及ぼしかねないとコウラコフ氏はいう。「しかしこの辺りはあまり人が住んでいない」
相当な大きさの噴火は「世界のまったく別の部分の」気候に影響を及ぼしかねないという。噴火で放出された火山灰がロシアを越えて広がり、航空交通を阻害するだろう。
あいにく、ボリシャヤ・ウジナ山が恒久的な地震監視所から離れているため、同火山を監視することが難しいとコウラコフ氏はいう。
「ボリシャヤ・ウジナ山の危険性を判断するため、もっと監視所を設置する必要がある」という。「噴火の予想は大変難しいものだ」
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深海の解明につながる海洋調査で、オーストラリア研究所の調査隊がタスマニア沖で火山帯を発見したという。その高さは超高層ビル級だが、海面からは、約2キロの深さにあるという。
11月2日付米国
『NBC』は「タスマニア沖に火山帯発見」との見出しで以下のように報道している。
オーストラリアから250マイルの海底に火山が見つかった。オーストラリア政府機関、連邦科学産業研究所(CSIRO)が発表。9800フィート(エンパイア―ステートビルの6倍の高さ)にまたがる海山帯で、海山の大きさや形は複雑で、急峻な所や平らな所もあるという。最も高い所でも海底6500フィートの深海。...
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11月2日付米国
『NBC』は「タスマニア沖に火山帯発見」との見出しで以下のように報道している。
オーストラリアから250マイルの海底に火山が見つかった。オーストラリア政府機関、連邦科学産業研究所(CSIRO)が発表。9800フィート(エンパイア―ステートビルの6倍の高さ)にまたがる海山帯で、海山の大きさや形は複雑で、急峻な所や平らな所もあるという。最も高い所でも海底6500フィートの深海。未知の海洋エコシステムが見られ、鯨や海鳥など多くの海洋動物も見られるという。
今回25日間の調査で海の海底についての発見があったという。今日の衛星技術により、火星、金星、月の地図は海底地図より詳細に知りうるが、海底は水が障害となり未だ未知の領域。
米国立海洋大気局によると、地球の海洋の80%の地形の詳細はまだ未解明。海洋地図の作製は困難で時間がかかるオーストラリアの研究者は、タスマニア沖の海山の詳細を今後2ヶ月の調査で解明する方針で今後の進展が期待される。
11月1日付米国『NYデイリーニュース』は以下のように報道している。
オーストラリア沖の海底科学調査隊により、タスマニア沖で広範囲にわたる火山が発見されたという。海山の山頂で最高9800フィート、この高さでも海水面から6500フィートの深さとなる。海山の地形は複雑で、これまで解明されたことのない世界である。
海洋地形の8割は未解明で、地球にはこのような海山が他にも1万~10万程存在していると推測されている。
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