アストラゼネカ製ワクチン、ブラジルやカナダなど使用を中止する国や地域が相次ぐ(2021/05/13)
世界各国でアストラゼネカ社製ワクチンの使用の中止が徐々に広がっている。ブラジルはアストラゼネカ社のワクチンを接種した妊婦が死亡したことを受けて、いくつかの州が妊婦への接種を中止した。カナダのオンタリオ州も血液凝固の報告を受けてアストラゼネカ社の予防接種の中止を発表し、ヨーロッパではノルウェーやスロバキアなども今週、使用中止を決定した。
米
『フォックスニュース』によると、ブラジルのリオデジャネイロでアストラゼネカ製のワクチンを接種した妊婦が死亡したことで、国の規制当局が妊婦への使用の即時中止を勧告した。これを受けて、いくつかの州は11日から妊婦への接種を中止した。ロイター通信によると、サンパウロ州は規制当局の勧告に従い、合併症のある妊婦へのワクチン接種を中止し、リオデジャネイロ州はすべての女性への接種を中止した。
アストラゼネカ社はロイター通信に対し、臨床試験では妊娠中の女性と授乳中の女性は除外されており、動物実験では 妊娠または胎児の発育に関する直接的または間接的な害の証拠は示されていないと伝えている。...
全部読む
米
『フォックスニュース』によると、ブラジルのリオデジャネイロでアストラゼネカ製のワクチンを接種した妊婦が死亡したことで、国の規制当局が妊婦への使用の即時中止を勧告した。これを受けて、いくつかの州は11日から妊婦への接種を中止した。ロイター通信によると、サンパウロ州は規制当局の勧告に従い、合併症のある妊婦へのワクチン接種を中止し、リオデジャネイロ州はすべての女性への接種を中止した。
アストラゼネカ社はロイター通信に対し、臨床試験では妊娠中の女性と授乳中の女性は除外されており、動物実験では 妊娠または胎児の発育に関する直接的または間接的な害の証拠は示されていないと伝えている。
『ロイター通信』によると、ノルウェーでは、3月11日、アストラゼネカ社のワクチンを接種した少数の人々が、血栓、出血、血小板数の減少などの症状で入院し、そのうちの何人かが後に死亡したため、当局は接種を中止した。ソンベルグ首相は5月12日、アストラゼネカ社製のワクチンの使用を再開せず、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製のワクチンも大量接種計画に含めるかどうかの決定は保留されたままであると発表した。政府が任命した委員会は、まれではあるが有害な副作用のリスクがあるとして、両ワクチンをノルウェーのプログラムから除外するよう勧告していた。
デンマークとノルウェーで行われた調査では、アストラゼネカ社のワクチンの初回接種を受けた人の間で、血栓の発生率が、脳内を含め、一般的に期待される発生率と比較してわずかに増加していることがわかった。ソンベルグ首相は、「政府は、アストラゼネカワクチンは、ボランティアに対しても使用しないことを決定した」と述べた。ノルウェーでは現在、モデルナ社とファイザーとバイオンテック社製のワクチンのみを使用しており、7月下旬にはすべての成人にいずれかのワクチンを少なくとも1回接種することを予定している。
米『abcニュース』によると、スロバキアも11日、アストラゼネカ社製ワクチンの初回投与を中止すると同保健省が発表した。この発表は、スロバキアの国立薬物管理研究所が先週、ワクチン投与を受けた47歳の女性の死がワクチンに関連している「可能性が高い」と結論づけたことを受けたものである。2回目の接種を待っている人には、引き続きアストラゼネカ製が投与される。
英『インディペンデント』によると、カナダ最大の州であるオンタリオ州も11日、アストラゼネカ社のワクチンの初回投与を、稀な血栓症のリスクが以前の推定よりも高いという証拠を理由に中止することを発表した。オンタリオ州の医療担当責任者であるデイビッド・ウィリアムズ博士は、このワクチン接種に関連した稀な血栓症の事例が増加していることから、慎重に吟味したうえで決定したと述べている。カナダではワクチン接種の対象となる成人のほぼ50%が、少なくとも1回は接種しており、そのほとんどがファイザー社とモデナ社のものだという。
なお、フランスでは、アストラゼネカ社のワクチン投与を55歳以上の人に制限している。仏ニュースサイト『キャピタル』によると、パスツール研究所の研究で、「個人の利益とリスクの比率の転換点」は「50~55歳」にあり、この年齢を超えると、「非定型血栓症のリスクは大幅に減少する一方で、ワクチンによる保護に関連する利益(入院や死亡の回避)は大幅に増加し始める」という。フランス当局は、アストラゼネカ社のワクチンを「合併症のリスクと、個人への期待される利益がより限定的である若年者に投与することには懸念」を示している。
閉じる
白雪姫、王子様のキスがキャンセル・カルチャーの標的に(2021/05/06)
コロナ禍で1年以上休園していた米カリフォルニア州のディズニーランドが、4月30日から営業を再会した。しかし、再開に向けてリニューアルされた白雪姫のアトラクションがソーシャルメディア上で議論を呼んでいる。魔女に眠らされていた白雪姫を目覚めさせた王子のキスシーンが、ヒロインの同意が得られていないためキスであるため削除されるべきだという指摘を受けたためだ。
英オンラインニュースサイト
『インディペンデント』は、ディズニーランドがリニューアルした白雪姫のアトラクションで、王子が白雪姫に「同意なし」のキスを再現しているとして、キャンセル・カルチャーの最新の標的となっていると報じている。
事の発端は、サンフランシスコの地元メディア「SFGate.com」の編集長のケイティ―・ダウドと記者のジュリー・トレメインが掲載したアトラクションに関する記事だ。...
全部読む
英オンラインニュースサイト
『インディペンデント』は、ディズニーランドがリニューアルした白雪姫のアトラクションで、王子が白雪姫に「同意なし」のキスを再現しているとして、キャンセル・カルチャーの最新の標的となっていると報じている。
事の発端は、サンフランシスコの地元メディア「SFGate.com」の編集長のケイティ―・ダウドと記者のジュリー・トレメインが掲載したアトラクションに関する記事だ。
両者は、白雪姫が眠っている間に、王子が同意を得ずにキスをしていることを問題視し、「初期のディズニー映画における同意の問題について大きな問題であることは合意されていたのではないか。両者の意思が確認されていないキスを子供たちに教えることは問題ではないか」と指摘した。「2021年のディズニーランドが、男性が女性に何をしても許されるというような古い考えのシーンを加えることを選択した理由は理解しがたい」と述べ、「ジャングル・クルーズやスプラッシュ・マウンテンなどの問題のあったシーン」と同様に、王子様と白雪姫のキスシーンは取り除かれるべきだと主張した。
ディズニーは今年初め、「ジャングル・クルーズ」のデザインを一新し、「トレーダー・サム」というキャラクターが、原住民を否定的に描いているとしてキャラクターを入れ替えると発表していた。一方「スプラッシュ・マウンテン」は、黒人に対するステレオタイプを取り除くために修正が検討されている最中だ。
米紙『USAトゥデイ』によると、ウォルト・ディズニー・イマジニアリング社のクリエイティブ・ディベロップメント&インクルーシブ・ストラテジー担当役員のカルメン・スミス氏は、「イマジニアリングの継続的なプロセスの一環として、ストーリーの中で人々や文化を忠実に表現することに注意しています。これは、世界中のお客様にとって、よりインクルーシブな環境を作るための重要な要素です。」と述べている。
しかし、同紙は、すべての人が白雪姫のキスシーンをめぐる批判に同意しているわけではないと伝えている。「フォックスニュース」の司会者トッド・パイロ氏は、「白雪姫の王子様のキスを見て、大学でのデートレイプ文化の縮図だと言う人はいないと思う。大学でのデートレイプ文化を肯定するわけではない。我が家にも小さな娘がいる。レイプ文化は絶対に臨まない。しかし、これは漫画であり、昔話だ。娘を持つ父親として恐れを持つ内容のものではない」と反論し、むしろ息を吹き返させるための心肺蘇生に例えるべきだと指摘した。
SFGate.comの記事は瞬く間にソーシャルメディア上で拡散され、批評家やディズニー擁護者たちは、ミスター・ポテト・ヘッドの性別を表す「Mr」を削除させた事例に続き、白雪姫がキャンセル・カルチャーの最新の標的になっているとして議論を呼んでいる。
閉じる
その他の最新記事