米国では、州により既に大麻は合法化されているが、連邦法で大麻の分類をリスクの低いカテゴリーに分類するという。大麻業界は急成長しており、規制緩和による減税効果で闇市場は縮小し、大麻関連の研究も容易に行われるようになるとみられている。
5月17日付
『AP通信』:「司法省、正式に大麻を危険性の低い薬物に分類へ」:
司法省は16日、正式に大麻を危険性の少ない区分に変更すると発表、米国の麻薬政策史上、画期的な変更となる。
医療目的での使用を想定し、他の危険薬物より常習性が少ないものと認識するが、大麻を娯楽目的で使用できるようにするものではない。
麻薬取締局(DEA)は今後調整に入るが、承認されれば、現在のヘロインやLSDと同じ「スケジュール1」から、ケタミン(全身麻酔薬)や筋肉増強剤(アナボリックステロイド)と同等の「スケジュール3」へ変更となる。...
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5月17日付
『AP通信』:「司法省、正式に大麻を危険性の低い薬物に分類へ」:
司法省は16日、正式に大麻を危険性の少ない区分に変更すると発表、米国の麻薬政策史上、画期的な変更となる。
医療目的での使用を想定し、他の危険薬物より常習性が少ないものと認識するが、大麻を娯楽目的で使用できるようにするものではない。
麻薬取締局(DEA)は今後調整に入るが、承認されれば、現在のヘロインやLSDと同じ「スケジュール1」から、ケタミン(全身麻酔薬)や筋肉増強剤(アナボリックステロイド)と同等の「スケジュール3」へ変更となる。「スケジュール3」も規制対象物質であり、許可なく保持することは犯罪となる。
2022年、バイデン大統領の求めで薬物区分を調査した保健福祉省が麻薬取締局に変更を勧告。バイデン氏は、大麻所持で有罪となった人々を恩赦し、州知事や指導者に恩赦を促していた。選挙年のこの発表で、バイデン氏には特に若い世代の支持が集まるとみられている。
元政府薬物管理政策顧問のケビン・サベット博士は、「我々が主張してきたように、大麻をスケジュール3へ移行すべき十分なデータはない。科学ではなく政策により、このプロセスを行うのは理想的でない」と批判している。
連邦麻薬政策は近年、各州の政策と比べ遅れており、38の州では既に医療目的の大麻は合法化され、24の州では娯楽目的での使用も合法化されている。このような状況から、大麻業界は急成長今や300万ドル市場といわれている。連邦法の緩和により、大麻業界内での減税効果は7割超といわれている。
また、「スケジュール1」区分の薬物では、臨床試験の許可取得が非常に難しいことから、規制緩和により大麻の研究も容易に行われるようになるとみられている。
同日付米『NBCニュース』:「大麻区分変更へ大きな動き:司法省」:
司法省が16日、大麻に関する大きな改革を発表。大麻をフェンタニルや覚醒剤などの危険薬物同等の分類から、より低リスクの薬物に分類する。すべての手続きには数ヶ月から1年程かかるとされる。
バイデン大統領は、Xの公式アカウントに投稿した動画で、「これは画期的で、長らく続いた不平等を変える重要な動きだ。実に多くの人々が誤った大麻政策で影響をうけてきた。大麻の使用や所持だけで拘束されるべきでない」と述べている。
同氏が薬物の件で発言するのは就任以来3回目となる。2回目は今年の一般教書演説で、「誰もが大麻の所持や使用を理由に投獄されるべきではない」と言及していた。カマラ副大統領も16日、このプロセスを賞賛する動画を公開している。
340億ドルの大麻市場にとって司法省の決定は朗報で、麻薬合法州での法人税負担が減ることとなる。IRS(内国歳入庁)税法 のセクション280により、大麻関連企業には通常企業の法人税控除が認められていなかった。
闇市場もこの影響で縮小するとみられる。ニューヨークやカリフォルニア等の州では、麻薬が合法化されていながらも、規制が厳しく税が高額な合法市場のもとで、闇市場も存在を続けていた。
民主党は大麻を規制物質法(CSA)から完全に撤廃しようとしており、州に独自の大麻法を制定する権限を託し、「麻薬戦争」による影響から救おうとしている。今月、チャック・シューマー上院内総務は、「議会は連邦政府による大麻禁止をやめ、麻薬戦争による弊害に立ち向かおう」と述べていた。
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地球は磁場で守られているので太陽風の大部分を避けることができるものの、強力な太陽風は、少なからず地球に影響を与えることになる。
太陽は、単発的に大きな爆発を起こすと、宇宙空間に大量の物質を放出する。5月8日水曜日には正にこの現象が起きたと見られる。冠状の物質の放出が起こり、これらが地球に向かって降り注ぐこととなる。これらの物質は、高度に電離したガス(プラズマ)から構成され、太陽から地球までの1.5億kmの距離を3日間かけて到達し、地球に磁気的な影響を与えることとなる。...
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地球は磁場で守られているので太陽風の大部分を避けることができるものの、強力な太陽風は、少なからず地球に影響を与えることになる。
太陽は、単発的に大きな爆発を起こすと、宇宙空間に大量の物質を放出する。5月8日水曜日には正にこの現象が起きたと見られる。冠状の物質の放出が起こり、これらが地球に向かって降り注ぐこととなる。これらの物質は、高度に電離したガス(プラズマ)から構成され、太陽から地球までの1.5億kmの距離を3日間かけて到達し、地球に磁気的な影響を与えることとなる。
NOAAは、磁気嵐レベル5(=最高レベル)の太陽風が金曜日夜に観測されたと発表した。これは、2003年以来、初めての現象であるという。この時代にはスウェーデンで停電が発生し、南アフリカで変電所が故障したという。
従って、今週末には磁気嵐が起こって、前回のように人工衛星システムが悪影響を受けたり、地上の電力供給システムが乱されたりすることが危惧されている。
一方、これまでの記録を振り返ると1989年にカナダのケベック州の広範囲で9時間停電が続いた事例がある。微笑ましい逸話として、9か月後に出産率の増加があったという。
ロマンチックな話題として、北極のオーロラは、太陽風によって発生するが、強い磁気嵐が起こるとオーロラは光度を増して、北極より南の地域でも見ることができる。ちなみに、1989年においては米国のテキサス州の上空でもオーロラが観測できたという。
なお、今回の太陽での磁気嵐により、欧州 (例えばロンドンやパリ)でオーロラ観測されていて、それらの写真がすでにSNS上に流されているという。
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