IOC公認のオリンピック関連ビデオゲームの日本製キャラクターがパリ大会版不制作で喪失感【英国メディア】(2024/08/09)
4年毎のオリンピックでは、国際オリンピック委員会(IOC、1894年設立)公認のビデオゲーム・キャラクターとして日本の「マリオ(注1後記)&ソニック(注2後記)」が2008年の北京大会以降毎回制作されてきていた。しかし、パリ大会ではIOCの意向により採用されなくなったため、世界中の多くのゲームファンが喪失感を表している。
8月6日付
『BBCニュース』は、長らくオリンピック関連ビデオゲーム・キャラクターとして登場していた「マリオ&ソニック」がパリ大会で不採用となったと報じている。
「マリオ&ソニック」は、2008年北京大会からIOC公認ビデオゲーム・キャラクターとして登場し、2021年東京大会まで17年間もの長い間、ゲームファンから支持されてきていた。
しかし、同ゲーム監修・制作に関わってきたリー・コッカ―氏はこの程、同キャラクターはパリ大会関連ゲーム・キャラクターとしては制作されなくなった旨SNS「X」に投稿した。...
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8月6日付
『BBCニュース』は、長らくオリンピック関連ビデオゲーム・キャラクターとして登場していた「マリオ&ソニック」がパリ大会で不採用となったと報じている。
「マリオ&ソニック」は、2008年北京大会からIOC公認ビデオゲーム・キャラクターとして登場し、2021年東京大会まで17年間もの長い間、ゲームファンから支持されてきていた。
しかし、同ゲーム監修・制作に関わってきたリー・コッカ―氏はこの程、同キャラクターはパリ大会関連ゲーム・キャラクターとしては制作されなくなった旨SNS「X」に投稿した。
同氏によると、IOCの方針変更で、今回はnWay(米韓合弁会社)製の簡易な携帯・スマホゲーム「オリンピックス・ゴー!」が採用されることになったという。
同氏としては、1990年代まで犬猿の仲だった任天堂(1889年設立)とセガ(1965年前身設立)が2000年代になって友好関係となっていることを察知し、両社トップ及びIOCに対して、「最も人気のある配管工マリオと地球最速のハリネズミ・ソニック」を組み合わせたビデオゲーム制作を持ち掛けて交渉をまとめたことから、非常に思い入れがあった。
2008年大会から採用された初期版は、約2,600万本も売り上げる大ヒット作品になったという。
かかる背景もあって、リー氏のSNS投稿を読んだ30万人のフォロワーからは、“あのゲームが好きだった”とか、“あのゲームとともに成長した”等々、かなりの喪失感を持っての投稿が相次いだという。
なお、『BBC』がIOC事務局に問い合わせたところ、“東京大会開催が2021年に延期され、パリ大会までの十分な時間が取れなかったため、マリオ&ソニックのパリ大会版制作に至らなかった”とした上で、“(マリオ&ソニックの)東京大会版は依然入手可能で人気があるので問題ないと思う”とコメントしている。
(注1)マリオ:任天堂が開発したファミリーコンピューター用アクションゲーム「スーパーマリオブラザーズ」に登場するキャラクターで職業は配管工。1985年発売開始。
(注2)ソニック:セガが開発したアクションゲームに登場するハリネズミのキャラクター。1991年発売開始。
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台風襲来の中、マニラ湾でオイルタンカー沈没【英国・フィリピンメディア】(2024/07/26)
台風「Gaemi(ケーミー)」(日本では第3号と呼称、編注後記)は、台湾で土砂崩れを引き起こし、犠牲者3人、負傷者数百人を出している。そしてマニラ湾では、工業用燃料油を運搬中のオイルタンカーが沈没したため、漏れ出したオイルのために深刻な環境問題となる恐れがある。
7月25日付英国
『BBCニュース』、
『ジ・インディペンデント』紙、フィリピン
『ザ・マニラ・タイムズ』紙等は、台風襲来の暴風雨の中、マニラ湾でオイルタンカーが沈没し、漏出オイルのために深刻な環境問題が引き起こされる恐れがあると報じている。
フィリピンのハイメ・バウティスタ運輸相(67歳、2022年就任)は7月25日、1,500トンの工業用燃料油積載のタンカー“MTテラノバ”(2002年建造、比船籍)が同日早朝、マニラ沖で沈没し、乗組員17人のうち1人は救出されたが残り1人は行く不明だと発表した。...
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7月25日付英国
『BBCニュース』、
『ジ・インディペンデント』紙、フィリピン
『ザ・マニラ・タイムズ』紙等は、台風襲来の暴風雨の中、マニラ湾でオイルタンカーが沈没し、漏出オイルのために深刻な環境問題が引き起こされる恐れがあると報じている。
フィリピンのハイメ・バウティスタ運輸相(67歳、2022年就任)は7月25日、1,500トンの工業用燃料油積載のタンカー“MTテラノバ”(2002年建造、比船籍)が同日早朝、マニラ沖で沈没し、乗組員17人のうち1人は救出されたが残り1人は行く不明だと発表した。
同地域では台風「ケーミー」が通過したばかりで、暴風・荒波が続いていて捜索は難航しているという。
更に、積載オイルが漏れだしていることが確認されているが、拡散防止作業にかかれない状況であるとする。
また、比沿岸警備隊(1967年設立)報道官のアルマンド・バリロ少将は、“積載オイルの流出及び拡散防止作業は時間との闘いだ”としながらも、“万が一全ての積載オイルが拡散してしまうと、フィリピン始まって以来の最悪の油流出事故となってしまう”と表明した。
タンカーが転覆したマニラ湾は、多くの船舶の航路となっているだけでなく、海岸線は大規模ショッピングモールに加えて、リゾート施設や漁港もあるため、深刻な環境問題に発展しかねない。
なお、フィリピンでは昨年3月にも東ミンドロ州沖(マニラ南方のミンドロ島東部)で、80万リットル(800トン)の工業用燃料油積載のタンカーが沈没していて、その際に流出した油は近くのいくつかの漁村の海岸を黒いヘドロで覆ってしまった。
当時、沿岸の村の住民が、けいれん、嘔吐、めまいに見舞われただけでなく、流出油清掃作業に派遣された作業員たちも体調不良を起こしたと報告されているが、その除去作業には3ヵ月もかかってしまっている。
(編注)台風呼称:アジア14ヵ国が加盟する台風委員会が2000年、北西太平洋または南シナ海で発生する台風に関し、防災に備えて各国が情報共有できるよう共通の呼称をつけることで合意。具体的には各国から提案された140の名称一覧を基に毎年の台風を命名(5~7年で一巡)。今回の「ケーミー」は11番目で韓国が提案した名称(意味は蟻)。因みに、日本提案の名称は、5番目Koinu、19番目Yagi、33番目Usagi、61番目Koto、75番目Kujira、89番目Koguma、103番目Tokei、117番目Tokage、131番目Yamaneko。
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