米ニュースサイト「アクシオス」とコンサルティング会社「モメンティブ」による新しい世論調査によると、アメリカ人の57%は、資本主義に対して肯定的な見方をしている一方で、36%は否定的な見方をしていると回答した。しかし、若年層の間では、資本主義に対し否定派が過半数になったことが判明した。
米
『ザ・ヒル』と
『ジャーナル・ポスト』によると、アクシオスとモメンティブは6月11日から15日にかけて2,309人の成人の全国サンプルを対象に世論調査を実施した。調査では、18~24歳の54%が資本主義に対して否定的な見方をしていると答えたのに対し、肯定的な見方は42%にとどまった。
資本主義に対する肯定的な見方は、18歳から34歳までのより広い若者層の間でもその数が減少している。...
全部読む
米
『ザ・ヒル』と
『ジャーナル・ポスト』によると、アクシオスとモメンティブは6月11日から15日にかけて2,309人の成人の全国サンプルを対象に世論調査を実施した。調査では、18~24歳の54%が資本主義に対して否定的な見方をしていると答えたのに対し、肯定的な見方は42%にとどまった。
資本主義に対する肯定的な見方は、18歳から34歳までのより広い若者層の間でもその数が減少している。世論調査によると、資本主義に肯定的な人は49%、否定的な人は46%だった。しかし、2年前の調査では、58%が資本主義を肯定的に見ていると答え、38%が否定的に見ていると答えていた。また、資本主義を支持している政党である共和党の中でも、資本主義を好意的にとらえている若者は、2019年の81%から最新の世論調査では66%に減少している。回答者全体では、57%が資本主義を肯定的にとらえていると回答し、36%が否定的にとらえていると回答している。
今回の調査では、社会主義に対する見方の変化も確認された。回答者全体では、社会主義に対して肯定的な見方をしていると答えた人は41%、否定的な見方をしていると答えた人は54%だった。若年成人は51%が社会主義に対して肯定的な見方をしていると答え、2019年の55%から減少した。
また、全回答者のうち58%が、「成長と繁栄を妨げる自由市場の過剰規制」よりも「富裕層を優遇する経済システムの不公平さ」のほうが大きな問題だと回答した。また、「50年前と比較して、経済システムとしての資本主義の適切性の証拠は増えたと思いますか、あるいは減ったと思いますか、それとも同じくらいだと思いますか」という質問に対し、増えたと答えた人はわずか27%、減ったと答えた人は41%だった。
『ザ・ヒル』は、社会主義と資本主義をめぐる議論は政治の世界にも浸透していると伝えている。共和党員は民主党を過激な社会主義だと攻撃し、民主党員は、資本主義を批判することで共和党員や一部の穏健派民主党員を攻撃している。
閉じる
文化的・歴史的遺跡の保存のために世界遺産の登録と保護を行っているユネスコは、ベネチアとブダペストが危険にさらされている世界遺産リスト「危機遺産」に登録されることを勧告した。7月下旬の世界遺産委員会で検討されることになる。
米
『ザ・ヒル』によると、ユネスコの諮問機関がイタリアの「ベネチアとその潟」を危機遺産リストに登録することを勧告したことを受けて、7月16日から31日まで中国・福州で、オンライン形式で開催される世界遺産委員会が勧告に従うかどうかを決定する。
ユネスコは、運河と潟の景観が観光の目玉となっているベネチアについて、クルーズ船の停泊を禁止しなければ被害が出る可能性があると警告したと報じられている。...
全部読む
米
『ザ・ヒル』によると、ユネスコの諮問機関がイタリアの「ベネチアとその潟」を危機遺産リストに登録することを勧告したことを受けて、7月16日から31日まで中国・福州で、オンライン形式で開催される世界遺産委員会が勧告に従うかどうかを決定する。
ユネスコは、運河と潟の景観が観光の目玉となっているベネチアについて、クルーズ船の停泊を禁止しなければ被害が出る可能性があると警告したと報じられている。
7月の委員会会議で読み上げられる報告書では、航行する大型船がもたらす脅威からベネチアを守るために、「ベネチアとその潟を危機遺産リストに登録する」ことが提唱されている。
これに先立ち、イタリア政府は、歴史的中心地に船が停泊することを禁止した。ベネチアに停泊する船舶のための追加のインフラを建設する間、すべてのクルーズ船と貨物船をマルゲーラの工業港に迂回させることになった。こうした決定にもかかわらず、クルーズ船は、ベネチアの潟に停泊する予定が組まれたままである。
ユネスコの報告書には、「締約国は、長期的な解決策を早急に模索し続けるべきであり、大型船の潟への停泊を全面的に禁止するという選択肢を優先し、できれば地域内のより適切な港に誘導すべきである」と記されている。
現在、危機遺産は53ヵ所登録されている。登録されると、遺跡の自然環境や生態系が損なわれないよう、特別な保護を受けることになる。
仏『BFMTV』によると、7月の世界遺産委員会では、ハンガリーの首都ブダペストの危機遺産への登録も議論される。ブダペストでは、ドナウ川のほとりやブダペスト城周辺が特に危険にさらされているという。歴史的建造物の景観を台無しにするような「不適切な」取り壊しや、高層ビルを中心とした大規模な建て替えが問題となっている。
また、オーストラリアのグレートバリアリーフも、気候変動による劣化のために登録が勧告された。しかし、英『ガーディアン』によると、オーストラリアのレイ環境相は、豪政府がこの勧告に「強く反対する」と述べ、今年はこの措置を取らないという国連高官の「これまでの約束を覆した」ことに政府は「唖然とした」と語った。
環境相は、ユネスコとは1週間前に、サンゴ礁を「危機遺産」リストに加えるよう勧告することはない旨を確認したばかりであったため、この勧告は「通常のプロセスを完全に覆すもの」であると述べた。豪政府は、今回の勧告に中国が関与しているのではないかと疑っている。中国は世界遺産委員会の議長国であり、7月16日に会議を開催し、勧告案を検討する。
環境相は、気候変動がサンゴ礁にとって最大の脅威であるが、世界遺産委員会は気候変動について「主張する場ではない」とし、「この決定には欠陥があり、その背後には明らかに政治的なものがあり、それが適切なプロセスを覆している。世界遺産委員会が今回の登録を予見していなかったことは、ひどいことだ」と批判した。また、世界遺産委員会が、気候変動の脅威にさらされているとして確認している世界遺産80件以上の中から、オーストラリアのサンゴ礁だけを急遽今年の勧告案に含めたことに疑問を感じることを表明した。「手続きが踏まれず、プロセスがひっくり返され、関係者が確認していた内容がすべて土壇場で覆されたとき、あなたは他に何を結論づけることができますか。これは政治です」と勧告を批判した。
閉じる