豪州、ロシア系豪州人夫婦をスパイ容疑で逮捕【欧米メディア】(2024/07/14)
ロシア生まれの豪州人夫妻が、豪州軍の防衛関連情報にアクセスした容疑で逮捕された。在豪ロシア大使館は即刻、反ロシア運動を煽るものと抗議の声を上げたが、豪州首相はこれを一蹴している。
7月12日付米
『CNNニュース』、英国
『ジ・インディペンデント』紙、7月13日付豪州
『ABCニュース』等は、豪州当局がロシア系豪州人夫婦をスパイ容疑で逮捕するとともに、でっち上げとクレームする在豪州ロシア大使館の抗議を豪州首相が一蹴したと報じている。
豪州防諜機関の豪州保安情報機構(ASIO、1949年創設)によって7月11日に逮捕されたのは、ロシア生まれの豪州人のキラ・コロレフ容疑者(40歳、2016年豪州市民権取得)及び夫のイーゴル・コロレフ容疑者(62歳、2020年市民権取得)である。...
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7月12日付米
『CNNニュース』、英国
『ジ・インディペンデント』紙、7月13日付豪州
『ABCニュース』等は、豪州当局がロシア系豪州人夫婦をスパイ容疑で逮捕するとともに、でっち上げとクレームする在豪州ロシア大使館の抗議を豪州首相が一蹴したと報じている。
豪州防諜機関の豪州保安情報機構(ASIO、1949年創設)によって7月11日に逮捕されたのは、ロシア生まれの豪州人のキラ・コロレフ容疑者(40歳、2016年豪州市民権取得)及び夫のイーゴル・コロレフ容疑者(62歳、2020年市民権取得)である。
共同捜査に当たっていた豪州連邦警察(AFP、1979年設立)によると、前者は2015年に豪州国防省に情報システム・エンジニアとして採用されていたが、2023年に長期休暇を取得してロシアに帰国していた際、ロシア諜報部員らに密かに会っていたという。
また、後者は、前者がロシア滞在中に、前者の国防省内で使用しているPCアカウントに前者の指示で侵入して、防衛関連機密情報を盗み出して前者に送信していたとする。
2018年に制定された「外国の干渉及びスパイ行為防止法」に基づき、容疑者夫婦による機密情報アクセス容疑が認定されれば、最長15年の懲役刑が下される。
更に、当該情報がロシア側に渡っていることが証明されれば、当該夫婦は最長25年の懲役刑に処される可能性もある。
一方、今回の事件を受けて、在豪州ロシア大使館は早速、“豪州市民を疑心暗鬼にさせて、反ロシア運動を煽ろうとしている”とする抗議文をSNSに投稿した。
これに対して、アンソニー・アルバニージー首相(61歳、2022年就任)は7月13日、“ロシアは豪州のみならず世界中でスパイ活動を行っているので、ロシア側の言い分は全く信用できない”とした上で、“本件に干渉するべきではない”と一蹴している。
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プーチン政権、ウクライナ支援団体に51ドルを寄付した女性を“反逆罪”で逮捕・拘留の上で密室裁判の暴挙【英国メディア】(2024/06/24)
プーチン政権は、ウクライナ軍事侵攻に反対する全ての活動家らを徹底的に取り締まる恐怖政治を敷いている。そうした中、軍事侵攻当日にウクライナ支援団体に51ドル(約8千円)を寄付したロシア生まれの米国人女性が、ロシア当局に逮捕され、密室裁判にかけられていることが判明した。
6月21日付
『ジ・インディペンデント』紙は、ロシア系米国人のバレリーナが、ウクライナ支援団体に51ドル寄付したことを以て逮捕された挙句、密室裁判にかけられていると報じた。
ロシア系米国人のバレリーナがこの程、“反逆罪”容疑で逮捕された挙句、密室裁判にかけられていることが分かった。
クセニア・カレリーナ氏(33歳)で、彼女はロシア生れながら2021年に米国市民権を取得していた(すなわち、ロシアと米国の二重国籍保有)。...
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6月21日付
『ジ・インディペンデント』紙は、ロシア系米国人のバレリーナが、ウクライナ支援団体に51ドル寄付したことを以て逮捕された挙句、密室裁判にかけられていると報じた。
ロシア系米国人のバレリーナがこの程、“反逆罪”容疑で逮捕された挙句、密室裁判にかけられていることが分かった。
クセニア・カレリーナ氏(33歳)で、彼女はロシア生れながら2021年に米国市民権を取得していた(すなわち、ロシアと米国の二重国籍保有)。
彼女は2022年2月、ロシアがウクライナに軍事侵攻をした当日に、ウクライナを支援する非営利法人「ラゾム・フォー・ウクライナ(RFU、注後記)」に51.8ドルを寄付していた。
ところが今年1月28日、ロシア在住の家族に会うために帰国したところ、ロシア連邦保安庁(FSS、1995年設立、旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後継組織)に逮捕されてしまった。
FSSは当時、彼女の逮捕理由を、“ウクライナ軍の戦術医療品、装備、破壊手段、弾薬の手配のための資金確保に積極的な役割を演じていたため”との声明を発表していた。
『ロイター通信』報道によると、彼女の密室裁判はロシア中部のエカテリンブルグで6月20日に開廷していて、最悪懲役12年の有罪判決が下る恐れがあるという。
ただ、同裁判所のウェブサイト上では、当該裁判が8月7日まで順延されたと記載されているが、理由等詳細は明らかにされていない。
彼女の恋人が米『CNNニュース』、『ロスアンゼルス・タイムズ』紙に語ったところによれば、“彼女は、ウクライナ戦争に何ら直接関わったことはない”という。
更に、旅行先のトルコ・イスタンブールから帰国する際、自分は米国に直帰したが、彼女はロシアの家族に会いに行くというので、“ロシアに帰るのは危険と感じていたが、彼女が何の心配もないと言ったので、そのまま行かせてしまった”とした上で、“今は(彼女を行かせてしまった)自分の頭を殴ってやりたい”と後悔しているという。
なお、彼女が寄付をしたNPO法人「RFU」は、彼女の逮捕の一報後すぐさま、“米政府が、ウラジーミル・プーチン大統領(71歳、2000年就任)に対して、彼女含めて不当に拘束されている人たちを即刻解放するよう強く働きかけ、また、謂れなきウクライナへの侵攻の責任を負わせるべく、引き続き全力を尽くして欲しい”との声明を発表している。
(注)RFU:2014年のロシアによるクリミア半島併合を非難して、ウクライナ同胞を支援するためにニューヨークで立ち上げられたNPO法人。ラゾムはウクライナ語で「共に」の意。
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